静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

認知症発症者は「人間としての尊厳」を自分も周囲も守れない  長寿万歳!はやめよう

2024-07-04 20:45:20 | 時評
▼ 【毎日】2023年度:認知症の行方不明者1.9万人で過去最多 11年連続増 警察庁 【山崎征克】  要旨
 記事文面だけでは数字が頭に入りにくいので、以下に整理しておく。
  1)認知症による行方不明者数・・19,039人(2023) ←18,709人(2022)= +330人(1.8%)増加 ⇔ 高齢者総全体の増加率に対しては?
  2)23年度の内訳・・男性1万597人、女性8442人=56:44 ⇔ 女性の平均寿命が長い傾向との相関有無は?
  3)行方不明者総数:84,910(2023) ←79,676(2022)= +5,234人(6.2%)増加
  4)22年度以前の届け出分を含め発見された数:18,221人 (うち死亡533人=3.0%) 
  5)都道府県別行方不明者順位(2023): 2,094<兵庫>2,016<大阪>1,912<埼玉>1,843<神奈川>1,577<愛知> ⇔ 人口の多い東京都が上位でないのは何故?
  6) 所在確認までの所要時間: 届け出当日<74.2%> 1週間以内<99.4%> 
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  ガン患者増加と同様、認知症になる人数と徘徊老人の数が増えるのは長寿化がもたらす自然な成り行き。二つの増加トレンドは「ベビーブーム団塊世代」の退場まで続くだろう。あと10~15年+?

★ よく「人間の尊厳とは?」が問われるが、「尊厳ある死/生き方」とは何も<延命治療や措置の是非・受容>だけでなく、認知症に陥った人の「尊厳」とは? にも向けるべき問いではないか?
  
  回復見込みが薄い/無いと判断される病にかかった人で、思考・判断能力があるならば、年齢とは別に延命を望まない選択で「自己の尊厳を守りたいと考え、発信する」ことはできる。
  他方、認知症の症状が軽いうちなら<認知症で衰えゆく自分は「尊厳」を徐々に失ってゆく>と想像力は働くだろうが、認知症の進行につれ、その想像力を失い、精神活動は失われててゆく。
  つまり不治の病に苦しむが精神を維持できている人には「尊厳死」を考え、選ぶことは可能だが、認知症の進行した人に主体的な「尊厳死」は選びようがない。
   中には認知症を自覚した早期の段階で自裁する人も皆無ではないが、周囲を振り切って実行できる状況にある人は稀だろう。


  周囲で介護する親族にとり、どちらがより辛いか? 周囲の者は認知症患者に「尊厳死」を選ばせも強要もできないので、生ける屍に日々近づいてゆく姿を唯々見守り、世話を続けるだけ。
  ガンがそうである以上に、認知症の発生はロシアンルーレットに当たるかどうかと同じ残酷さだ。これもひとえに、長生きするゆえ背負う業(ごう)と思えば、長寿万歳もいい加減にしたい。
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米国大統領選挙をめぐる ”笑えない記事”2題

2024-07-04 08:07:14 | トーク・ネットTalk Net
  先日に続き、日本の今後に大きな影響を与える米国大統領選挙に関する話題を。戦後日本の民主主義統治体制を創ったアメリカの行く末だけに、無関心ではいられない。
 次の二つは余りのバカバカしさに噴飯モノだが、嗤うだけで済む話ではないので、奥に潜む問題に思いを巡らせていただきたい。 特に【1】は。。

Newsweek 日本版【1】トランプが免責ならウォーターゲート事件も「チャラ」だった:元ニクソン法律顧問
・ 米連邦最高裁の大統領免責に関する新しい判決に従えば、ウォーターゲート事件で悪名高いリチャード・ニクソン元大統領も罪に問われることはなく、辞任する必要もなかっただろう、と一部の
  専門家は主張する。ニクソンの法律顧問を務めた弁護士ジョン・ディーンはウォーターゲート事件当時の最高裁が今と同じ考えだったら、ニクソンは政治生命を絶たれることもなかっただろう
  と語った。ニューヨーク大学法科大学院のピーター・シェーン教授も同意する。
・ さらに問題なのは、最高裁は多数意見で、大統領の免責特権があてはまる行為は、免責特権がない行為について大統領を起訴するための証拠としては使えない、とした。
  つまり、大統領の公的な行為は私的な違法行為の証拠としては使えなくなり、その結果、検察が大統領を司法妨害や贈収賄で起訴するのも非常に難しくなる、とシェーンは言う。
   司法妨害は、下院司法委員会がニクソンに対して提起した3つの弾劾条項のうちのひとつだった。ニクソンは弾劾される前に辞任した。
  ⇒ 下線を引いた部分。ここが正に「大統領特権とは何?」という根幹に拘わるところ。 大統領、主席、首相、呼称はなんであろうが王様(KIng)であってはいけない!

東スポWEB【2】米大統領候補ロバート・ケネディ・ジュニア 「犬を食べた」と報じられて「ヤギだ」と反論

・ 米大統領選に無所属で立候補しているロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)が「犬を食べた」と報じられたことにX(旧ツイッター)で反論した。
・ 米誌ヴァニティ・フェアが2日、ケネディ氏が肉にかじりつく写真を掲載し、「身元不明の女性と並んで、犬と思われる肉のバーベキューを前にポーズを取っている。ケネディはアジアを旅行中の
  その人物に、韓国のメニューに犬肉を出すレストランがあれば楽しいかもしれないと伝えており、犬肉を食べたことがあるようだ」と報じた。
   写真の肉について、獣医師が同誌に対し「死骸は犬のものだ」と鑑定したという。
・ さらにこの写真はケネディ氏が友人に送ったものだとして、「この写真の意図はコメディーだったようだ。ケネディとその仲間はパントマイムを踊っている。しかし、受け取った人にとっては、
  それはケネディの判断力のなさと無思慮さを示す不快な証拠であり、同時に韓国文化を嘲笑し、動物虐待を楽しみ、彼と家族の評判を不必要に危険にさらしていた」とヴァニティ・フェア誌。
* これにケネディ氏は3日、Xに自らこの写真を投稿し、「獣医師の専門家がヤギを犬と呼んだり、法医学の専門家がパタゴニアで撮影された写真を韓国で撮影されたと言ったりしたら、
  ヴァニティ・フェアはスーパーマーケットのタブロイド紙の仲間入りをしたということだ」と記した。何年も前にパタゴニアのフタレウフ川での急流下りでヤギを食べているところだという。
  ⇒ ヤギなら食べてもよくて犬なら駄目なの?何故? 鯨・イルカは何故ダメ? ・・焼かれた肉で動物の種類を本当に判別可能なの? この中傷報道も昨今のAttention Economy だが。。。。
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