▼ 【毎日】2023年度:認知症の行方不明者1.9万人で過去最多 11年連続増 警察庁 【山崎征克】 要旨
記事文面だけでは数字が頭に入りにくいので、以下に整理しておく。
1)認知症による行方不明者数・・19,039人(2023) ←18,709人(2022)= +330人(1.8%)増加 ⇔ 高齢者総全体の増加率に対しては?
2)23年度の内訳・・男性1万597人、女性8442人=56:44 ⇔ 女性の平均寿命が長い傾向との相関有無は?
3)行方不明者総数:84,910(2023) ←79,676(2022)= +5,234人(6.2%)増加
4)22年度以前の届け出分を含め発見された数:18,221人 (うち死亡533人=3.0%)
5)都道府県別行方不明者順位(2023): 2,094<兵庫>2,016<大阪>1,912<埼玉>1,843<神奈川>1,577<愛知> ⇔ 人口の多い東京都が上位でないのは何故?
6) 所在確認までの所要時間: 届け出当日<74.2%> 1週間以内<99.4%>
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ガン患者増加と同様、認知症になる人数と徘徊老人の数が増えるのは長寿化がもたらす自然な成り行き。二つの増加トレンドは「ベビーブーム団塊世代」の退場まで続くだろう。あと10~15年+?
★ よく「人間の尊厳とは?」が問われるが、「尊厳ある死/生き方」とは何も<延命治療や措置の是非・受容>だけでなく、認知症に陥った人の「尊厳」とは? にも向けるべき問いではないか?
回復見込みが薄い/無いと判断される病にかかった人で、思考・判断能力があるならば、年齢とは別に延命を望まない選択で「自己の尊厳を守りたいと考え、発信する」ことはできる。
他方、認知症の症状が軽いうちなら<認知症で衰えゆく自分は「尊厳」を徐々に失ってゆく>と想像力は働くだろうが、認知症の進行につれ、その想像力を失い、精神活動は失われててゆく。
つまり不治の病に苦しむが精神を維持できている人には「尊厳死」を考え、選ぶことは可能だが、認知症の進行した人に主体的な「尊厳死」は選びようがない。
中には認知症を自覚した早期の段階で自裁する人も皆無ではないが、周囲を振り切って実行できる状況にある人は稀だろう。
周囲で介護する親族にとり、どちらがより辛いか? 周囲の者は認知症患者に「尊厳死」を選ばせも強要もできないので、生ける屍に日々近づいてゆく姿を唯々見守り、世話を続けるだけ。
ガンがそうである以上に、認知症の発生はロシアンルーレットに当たるかどうかと同じ残酷さだ。これもひとえに、長生きするゆえ背負う業(ごう)と思えば、長寿万歳もいい加減にしたい。
記事文面だけでは数字が頭に入りにくいので、以下に整理しておく。
1)認知症による行方不明者数・・19,039人(2023) ←18,709人(2022)= +330人(1.8%)増加 ⇔ 高齢者総全体の増加率に対しては?
2)23年度の内訳・・男性1万597人、女性8442人=56:44 ⇔ 女性の平均寿命が長い傾向との相関有無は?
3)行方不明者総数:84,910(2023) ←79,676(2022)= +5,234人(6.2%)増加
4)22年度以前の届け出分を含め発見された数:18,221人 (うち死亡533人=3.0%)
5)都道府県別行方不明者順位(2023): 2,094<兵庫>2,016<大阪>1,912<埼玉>1,843<神奈川>1,577<愛知> ⇔ 人口の多い東京都が上位でないのは何故?
6) 所在確認までの所要時間: 届け出当日<74.2%> 1週間以内<99.4%>
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ガン患者増加と同様、認知症になる人数と徘徊老人の数が増えるのは長寿化がもたらす自然な成り行き。二つの増加トレンドは「ベビーブーム団塊世代」の退場まで続くだろう。あと10~15年+?
★ よく「人間の尊厳とは?」が問われるが、「尊厳ある死/生き方」とは何も<延命治療や措置の是非・受容>だけでなく、認知症に陥った人の「尊厳」とは? にも向けるべき問いではないか?
回復見込みが薄い/無いと判断される病にかかった人で、思考・判断能力があるならば、年齢とは別に延命を望まない選択で「自己の尊厳を守りたいと考え、発信する」ことはできる。
他方、認知症の症状が軽いうちなら<認知症で衰えゆく自分は「尊厳」を徐々に失ってゆく>と想像力は働くだろうが、認知症の進行につれ、その想像力を失い、精神活動は失われててゆく。
つまり不治の病に苦しむが精神を維持できている人には「尊厳死」を考え、選ぶことは可能だが、認知症の進行した人に主体的な「尊厳死」は選びようがない。
中には認知症を自覚した早期の段階で自裁する人も皆無ではないが、周囲を振り切って実行できる状況にある人は稀だろう。
周囲で介護する親族にとり、どちらがより辛いか? 周囲の者は認知症患者に「尊厳死」を選ばせも強要もできないので、生ける屍に日々近づいてゆく姿を唯々見守り、世話を続けるだけ。
ガンがそうである以上に、認知症の発生はロシアンルーレットに当たるかどうかと同じ残酷さだ。これもひとえに、長生きするゆえ背負う業(ごう)と思えば、長寿万歳もいい加減にしたい。