会期が1日延びて、9月23日までデザイン・クリエイティブセンター(KIITO)で開催されていた「ロバート・フランク・ブックス・アンド・フィルムス」を観てきました。
写真家・映画制作者のロバート・フランクさんは1924年スイス生まれ、23歳でアメリカに渡り、今なお写真を撮り続けている今年93歳の現役写真家です。
フランクさんはフィルムプリントとポラロイドで作品を制作しています。
代表作「アメリカ人」は1955年から2年越しでアメリカ全土を旅して撮った写真集で、その表紙を飾った写真のオリジナルプリントは55万ドルで落札されたそうです。
一般に写真は絵画より、扱いが難しく、貸し出しに厳しい条件が付けられるため、フランクさんの作品は公開の機会が減ってきていました。
権威を嫌うフランクさんは自作を広く見てもらいたいと、安価な新聞用紙に作品を高画質で印刷し、無料で公開、展覧会後は破棄するというユニークなスタイルで世界各地で展覧会を開くことを企画しました。
神戸展の展示品も会期終了翌日の24日に、東遊園地で破り捨てるイベントが告知されていました。
2014年にスタートしたこの写真展は昨年の東京に続いて神戸は2ヶ所目になりますが、作品の展示方法は全く異なっているそうです。
神戸展は天井から吊るされたバナー風の展示です。
作品集も天井から吊るされていて、それを見ている人も含めて絵^^になっています。
ただ、新聞用紙といっても、かなり厚い(重い)用紙が使われていましたね。
破るのはちょっと力がいりそうです。
私が出かけた日(9/21)は、やなぎみわ(現代美術家…一言では言えない^^)さんと、この写真展の総合プロデューサー林寿美さんのトークショーがあって、ロバート・フランクさんの仕事や現代芸術への理解が少し進みました。
観客は学生さんやアート系の若者、普通のおばさん、元・現カメラ小僧^^・・・とヴァラエティに富んでいました。