「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

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「ジョーカー・ウーマン」の「明日もボブで狂うわよ!(新連載!)」 (序章) 私はどうしてボブ狂になったのか?

2019-01-31 12:03:56 | BOB DYLAN
13 Reasons Why※(風)
(※13 Reasons Why: Netflixのドラマ、
主演の俳優さんがディラン某氏だったので
思わず観てしまいました…
知らぬ方は我関せずでお願い致します)

テープ1 A面

声が好き。

「ライブ狂」になる前
最初はもちろんレコードを聴いていた。
(昔だからアナログ盤で、LPです。)

生まれて初めて買ったレコードが
「The Freewheelin' Bob Dylan」(写真)
です。

レコードプレイヤーを「お年玉」で買った後、
すぐに買いに行きました。
ボブのことはよく知らなかったから、
ジャケ買いです。

私の今までの人生でも
「10本の指に入る正しい選択」
だったと思う。

60年代のNYC、
ジャケットといい、歌詞といい、
「めくるめくボブ・ワールド…… 」
子供心に、超憧れました。

英語は判らなかったけれど、
「片桐ユズルさん」の訳を読みました。
日本語でも良くわかっていなかったけれど、
何事も判らないほうが「カッコいい」ものかも。

だけど、何と言っても
「声」に魅了された。
これについてはコレ以上は説明できない。
お分かりだと思いますが。


テープ1 B面

ボブ「嘘臭く」ない。

ボブは多分「嘘つき」だと思う。
「各種剽窃(ひょうせつ)」(疑惑)
※ひょうせつとは盗用の意

噂に聞く「女性への各種仕打ち」
そしてソレらを「変人」という言葉で
「煙にまいている」感が多分にある。
マトメてみると、
ズバリ「嫌な奴」かもしれません。。。

それでいて「各種剽窃(疑惑)」
の数々にも関わらず
「嘘っぽく」ない。

説明不可能な「本物感」が溢れているという
この「怪奇現象」こそ「ボブ」
どんな時でもボブは「超ボブ」
そう!「ベリーボブ!」
なわけです。

「嘘っぽいボブ」
をあえて思い起こしてみます。
とりあえず、今日ふと思い出すのは、
「2001年のオスカー受賞式」
これです!

うさんくさ~~~~い。
出た!
「チョビ髭時代」
あの髭だけで
「とっても胡散臭い」です。

そもそもテレビに出演すると
残念ながら大体「ぱっとしない」ことが多い。
後世に残るのはこれか。。。
とちょっと残念。
(それはさて置き、、、。)
YouTube検索してみたら
「どアップの受賞スピーチ」も発見。

改めてスピーチ部分を観たら
「ちょび髭ボブ」
それなりに可愛くて、
お礼にかこつけて、曲について語ってた。

「人間の性質から目をそらさない(歌)」
みたいな事、、

そう思って
「Things Have Changed」
(以下THC)
を聞いたら、「違った風」に感じられるかも。

”...this song which obviously [is] a song that doesn't pussyfoot around nor turn a blind eye to human nature.”
(書き下し文、http://aaspeechesdb.oscars.org/link/073-15/ より)

昔読んだ記事で、この歌は
「カントリーシンガーの何とかさん」(忘れた)
が作った曲で、
ボブがシンガーの家に遊びに行って
「いい歌だね~ちょっと借りていい?」
「ああ、どうぞ」
みたいな流れになって、、、
って物だったと思う。

で、そのまま
「ボブ・ディラン作曲」
と書いて発表… スゴイでしょ?
そんでもって
映画に使われオスカーとか貰っちゃった。。。?

その記事を読んだ時、まだ
「ボブ・ディランってそういう人」
という「事実」
を受け入れ切れていなかったので
「少しショック」だったんだけど、
「ショック」な割に、妙に笑えた。
非常に「ボブっぽく」て。

「THC」
(上記由縁からしても、胡散臭さが拭えない)
って、とにかくボブは大好きなようで、
ずーーーっと歌い続けている。

しかも近年は
「例外日を除き、必ず1曲目」
に登場。

ファンは「シナトラ時代」を
「ただただ受け容れた」様に、
「静かに受け容れ」
そして
「過ぎ去るのを待つ」のみ。。。
だが。。。
全然過ぎ去る気配はこない!

さて話を戻しましょう
「2001年のオスカー受賞式」のTHC。

この時ボブはツアー中で
「オーストラリアから中継」
による出演。

カメラ前で「不思議に左右を向く」ボブ。。。
「カメラ目線」になったり
「ぎこちなく視線をはずし」たり。

「ホット過ぎる流し目(風)」と、
「最後のキメ部」の「不自然っぷり」こそ
「赤ちゃんパンダがじゃれあう映像以上」に
心が蕩ける。(私は本気です!)

「一体何だったのか?」
「どういうつもりだったのか?」
こういう「問い」って、無数に湧き
もちろん答えは「永遠に判らない」。

おそらく、おそらくですよ。
ほんと推測にすぎないけれど、
「かっこつけてみて、それが失敗(?)」
したのではないか?
(近年は「無愛想路線に徹してる」ようですが)

こんな「ボブ」(ごめん)
でも「最高にボブっぽい」。

むしろ「こんなボブ」(ごめん)
だからこそ「高濃度圧縮ボブ」を感じる。

※もっともっと「ボブっぽく」て
「気絶しそうなボブ」(あくまで私は)
もあるのですが、
ココでは長くなるから
「涙を飲んで割愛」します。

急に総論!
私、ボブに
「とてつもなく”本当”」
を感じるんです。

「胡散臭く」ても、
「嫌な奴」でも、
「各種剽窃(疑惑)」でも、
「かっこつけてみて失敗して」も(推測)、
ソレら全て含めて
「全部とてつもなく本物」っぽい!

「何かが憑依した」かのような
「本当に物凄いパフォーマンス」
が発生する時も、
「テレビできょどっている時」も、
「割とつまんないライブ」
(それでも部分的には、必ず良い所があります)
の時も、やっぱり「何か本当」を感じるのです。

子供の時、「音楽大好き」で、
「ロック少年」になって、
それから「ウディ・ガスリー」にハマって、
「NY」行って「フォークシンガー」になって、
また「ロックに惹かれ」ていって、
その後色々あって
「アメリカ縦断ツアー」みたいなのやって、
「ワールドツアー」もやったけど、
突如「クリスチャンになって」みたり、
その後「四十半ばにして惑う」みたいな時も経て、
「何度目かの黄金時代」だと思う「初期NET」が
始まって、「現在」に至る。

「激しく変わる度」に
ファンも「ショック」だったと思う。
(私自身「ボブ狂」になったのは
94年以降だから大きなショックはなかった)

そんな「コロコロ変わる所」も「ボブ」。
全部「その時その時」で「本物」だった!
んだろうなあ〜と思う。

「対外的には嘘つき」だけど

(日本の本からの思い切った借用とか。
ノーベル賞受賞スピーチの何とかとか)

「自分には嘘がつけない」

(その時の自分のリアル度が100%
じゃないと表現ができない)

ってこと、ではないでしょうか?

また、それとは別枠になるかもしれないけれど、
「声の魅力」とか「表現力凄まじい」とか
「楽曲が良い」とか…

そういうの超えたところで、
「チャネラー?」というか
「イタコ?」というか
そう!
「通路みたい」な、、、

そういう感じで、
こう、
「どーーーーんと」
「どーーーーんと」
何かが来てる!のよね。
ハートを直撃する「何か凄まじい」ものが!

それが「多量に流れる時」が、
「いいライブ」で、
「何かが滞っている」のか
「流れが弱い時」が、
「OKショー」なのかな。
と思う。

その流れの本質も
「本当」とか「真実」
に近い「感覚のもの」だと感じる。

多分、最上級の「通路」であるのに、
通路自体が「本当」であることが
「出し手のボブ」には、とても大切で
もちろん
「受け手の私達」にも「そういう準備」
が必要なのでしょう。

多分、「嫌な奴」なんだったら、
「嫌な奴でいる」しかないのでしょう
(個人的な付き合いなら即離れるけど)。

若い頃の「ジョーン・バエズ」への「酷い仕打ち」
(ジョーン大人!)
内容は割愛するけど、ネット記事等に散見する
「各種酷い人」レポート、、、
「笑えるまでに酷い!」
たまに「酷くない話」があると
「ボブも人間なんだな~」
って妙な納得をしてしまう程、
「基本は酷い」。

言葉を選べは、
「決して良い人のフリができない!」ほど「本物」
そもそも「良い人」って何なんだよ?
と、私達に突きつけられる程の
「徹底した本物感」。

ボブは間違いなく、
「ボブ・ディランとして天才」だと思う。
「歌以上」に「存在」がすごい。
ボブを通して私達に
「流れ込んでくるエネルギー」
が凄すぎる。

ボブの声は「怖く」、顔も「怖い」。
歌も結構「怖い」か「とても哀しい」。
(ヒューマンネイチャー、見て見ぬふりしない?)

そんな「良い人のフリとかが出来ない」ボブが
「怖い声」で、「皮肉でダークで怖い」んだけど、
「美しく」て、不思議とちょっと「笑える歌」を
歌うのを、私は会場で聴くのが大好きなのです。

(※13 Reasons Why:Netflixのドラマ、主演の俳優さんがディラン某氏だったので思わず観てしまった)

( 企画・編集・校正・加筆リライト「Mash」)

https://1on1.crayonsite.com


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「ボブの音楽的部分」
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「ユーモラスに笑える部分」
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今回の新連載で
より深く「ボブ」を掘り下げる!

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