野菜や果物を多く取る人は、脳卒中や心臓病の循環器疾患で死亡するリスクが低下する-。
人間総合科学大(さいたま市)の奥田奈賀子准教授の研究グループが、約9千人を24年間
追跡調査して明らかにし、論文を14日付の欧州臨床栄養学雑誌電子版に発表した。
対象は、昭和55年に実施された国民栄養調査に参加した当時30~79歳の全国の男女
約9千人。同年の3日間に取った食事から、野菜と果物の摂取量に応じてグループを四つに
分け、平成16年までの生存や死亡の情報を集め、統計手法を用いて分析した。
野菜と果物を1日に計280グラム程度摂取したグループと計490グラム程度摂取した
グループを比較すると、多く取ったグループは少ないグループより死亡リスクが28%低下
していた。
計650グラム程度の摂取では同様に26%低下した。野菜のみ、果物のみでも摂取量が
多ければリスクは低かったという。
(2015年1月16日 サンケイ新聞)