落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

無念なり

2006年10月23日 | movie
『壁男』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B00116D6QM&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

原作はマンガ。たぶんすごくおもしろいマンガなんだと思う。
しかーし。映画は・・・・・残念!かあー。物語がいくらおもしろくてもコレはないよー。原作もったいない。
題材がTVだからTVっぽくしたのかもしれないけど、それじゃあメリハリもなにもなくなってしまう。画面の中のテンションがやたらに高くて、気が安まるパートがない。サムいしみててヒジョーに疲れました。しかもムダに長いし。原作はもっと短い話らしいので、どっかを膨らまして伸ばしたんだろーけど、果たしてそれで効果的だったのかどーなのか。この内容だったらあと最低10分は削れたね。
ライティングはおざなり、カメラワークにセンスはないし編集は退屈だし音楽はやたらムダにやかましいし、どーみても安いVシネ、たまにTVでやってる『世にも奇妙な物語』とトーンが似てるけど、『世にも〜』の方がよっぽど完成度あると思う。オチも最悪だし(怒)。なんですかありゃ。実は何度も途中で退場しようかと思ったのだが、ちょっと出づらい座席だったのでガマンしました(爆)。
小野真弓嬢は頑張ってたと思うけどムリあったね。1時間以上の映画でもつような女優さんではないですよ。演技力がどーこーとゆースキルの問題じゃないんだけど。
堺雅人は役にもハマってたし、芝居も問題ナシ。だがこの二人のキャスティングに意外性がなさすぎるのもど?[なんだ。
舞台挨拶は早川渉監督。「8年前から映画化の企画を温めていた」「堺雅人は当初からイメージしてたキャスティング」「小野真弓はCMに出てたときからファンだった」「オール札幌ロケで期間中ずっと気温は氷点下、堺雅人はインフルエンザになっていた」などなど。

無念なり

2006年10月23日 | movie
『長州ファイブ』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000SADJA0&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

ぐりは幕末モノが好きである。
なので『地雷を踏んだらサヨウナラ』でガックリきてしまった五十嵐匠監督作ってのがひっかからんこともなかったんだけど、けっこー楽しみにはしてたんだよね。結果、残念!(古)
ダメダメよー。題材はいいし着眼点も悪くない。けど客観性が決定的に欠けている。主観的すぎて逆に散漫になっちゃってんだよね。思い入れはわかるんだけどあれこれごてごて盛りすぎだよ。
監督/脚本に時代劇のスキルがないからなのかなんなのか知らんけど、展開がいちいちぎくしゃくぎくしゃくしまくり。セリフとかモノローグとか画面構成とかやたら概念的なのに全体的には説明不足だし、カメラワークとか場面転換とかにリズムってものがぜんぜんない。とくに5人がイギリスに着くまでが観ていて非常にしんどかったです。画面の中ばっかり熱くて観客カンペキほったらかし、みたいな。舞台がイギリスに移って、5人が徐々にバラバラになっていってからはだんだん落ち着いて観れる雰囲気にはなってきたけどね。
描写力ってものが完全に足りてないしディテールの再現が乱暴すぎる(ex.シェトランドのシーンをセブンシスターズで撮るのはヤバイでしょー ※『さらば青春の光』のロケ地としても有名な超メジャー観光地)。アンド、録音状況が極端に悪くて、そのうえ長州弁/京都弁/英語などの異なる言語が交錯するので、何をいってるのかろくに聞き取れない箇所がやけに目立つ。今回は英語字幕が付いてたから良かったけど、一般公開じゃ付かないからね。

しかしこれは撮影ホントに大変だったろーと思います。内容のわりに期間は短かったみたいだし、しかも真冬の地方ロケ&海外ロケ。
出演者はみんないい芝居してたし、頑張ってました。だからこそ上がりがコレかよ?とゆー。なかでも英語を操りながら手話をする松田龍平氏にビックリ。この人英語喋れたっけ?喋れたとしても、幕末人の思いっきりベッタベタに訛ってる独特の英語を話しつつイギリスの手話で芝居、って相当難しかったんではないかと思われ。あと彼は殺陣のシーンもあったり淡いラブ♪もあったり、なんだかんだいってけっこうおいしい役。ファンは必見でしょう(笑)。
舞台挨拶では五十嵐監督、松田龍平、山下徹大、三浦アキフミ、前田倫良が登壇。なぜか山下徹大だけ英語で挨拶してました。
上映後のティーチインは監督のみ。「やはり長州で撮影した『みすゞ』で知りあった奥さんの父親(つまり義父)が長州の人で、亡くなった彼に対する作品をつくりたいと考えていたときにこの題材に出会った」「言葉は音だけでその土地をイメージさせるものなので方言は大切にしたい」「ルーマニア・イギリスでのロケの時期はヨーロッパには寒波がきていて、−20℃という極寒での撮影だった」「途中で挿入され?驫Cの映像は故郷津軽で撮影した」などなど。