富士山7合目。
山頂は私達を招いてくれていました。
「登れそうですか・・・」
「演奏をして少し楽になりました。
大丈夫だと思います。」
「じゃあ、行きましょう!」
とりあえずはガイドさん達の小屋、
鳥居山荘を目指して再び登山の始まり。
眼下には静かに広がる雲海。
山と空と雲のコントラスト!
本当に天候は、何処をとっても最高でした!
今だまだ無風が続き、
太陽は燦々と輝いてくれています。
このあたりからは結構な溶岩の急斜面が続きます。
急斜面にも関わらず、運ぶ足にもリズムが出て来て、
次第に体調は回復し始めていました。
ガイドさんにも言われましたが、
普通リタイアする人は、その時点から体調が回復するケースはまずないという事でした。(笑)
あんなに遥か彼方だった山小屋がこんなに近づいて来ています。
あと少し!
遂に7合目に入ります!
あの五合目での体調からは、
まさかここまで来れるとは想いませんでした。
これもひとえにガイドさんのお蔭です。
よくもこれだけの長いジグザグを登れたものです。
でも・さらに溶岩道は続きます!
空気は次第に薄くなっているはずですが、
指示通りに深い呼吸をしているので高山病の気配は全く感じられません。
ロープは登山道を示しているだけのものなので、頼って持っちゃだめという事でした。
基本この傾斜、
平均勾配何度でしょうか。
ブルの入らないいにしえから、
人々は資材を運び、よくもまあ幾つもこんな山小屋を造ったものです。
一軒だけシーズンオフの昨日まで営業を続けていた山小屋が片づけをしていました。
昨今の富士山の環境問題になっている、
シーズン中のトイレの糞尿処理に使われているカキの殻。
山小屋から山小屋まで一つ登れば、
再び何処までも続く急斜面の過酷な溶岩道が突如現れます。
限りなく!
雲海は少し開けて来ていました!
そして、
箱根が観えます、
山中湖の方角でしょうか、
街並みが観え始めています。
遂に目標のガイドさん達のホームグランド、「鳥居荘」がまじかに!。
ガイドさん達にもミッションがあったみたいで、
鳥居に向かって足早に登って行かれます。
ガイドさん達はアクロバティックに山小屋の屋根に上ったり、
断崖絶壁にをひょいひょいと、
閉じた小屋の異常確認をされていました。
ここに至るまでに多大なご迷惑をかけたにも拘らず、
不謹慎ながらもこの笑顔。
私にとって、本当にここまで登れた事が奇跡、
既にこんな景色を眺められただけで十分でした。
世界遺産、富士山!
もう何時下山しても悔いはありません。
でも、まだ私にはミッションが残っていた様で・・・。
赤青黄緑五紫 まだ未体験の皆様にはコチからどうぞ。↓