12月6日(水)「かもめ食堂」(原作 群ようこ 2005年 BS-NHK 午後1時00分~2時44分放送)
を録画しておいたのを観た。
いい映画でした。
日本でもこんな食堂があったら行きたいな、と思った。
ある夏の日、日本人のサチエはフィンランドの首都ヘルシンキに「かもめ食堂」という
日本食の食堂を開店させた。
あるとき、ふいに食堂にやってきた日本かぶれの青年から「ガッチャマンの歌」の歌詞を
質問されたけど、歌い出しを思い出すことができずに悶々としていたサチエは、
町の書店で背の高い日本人女性ミドリを見かける。
その女性にサチエは「ガッチャマンの歌詞を教えて下さい」と話しかけると、
弟の影響で知っているというミドリはその場で全歌詞を紙に書いた。
旅をしようと決めて世界地図の前で目をつぶり、指した所がフィンランドだった。
というミドリに縁を感じたサチエは、彼女を家に招き入れ、
やがて食堂で働いてもらうことになる。
ミドリは食堂を繁盛させようと、メインメニューであるおにぎりの具にトナカイ、
ニシン、ザリガニといったフィンランドで定番とされる食材を採用するなどといった
様々なアイデアを出すが、サチエは「おにぎりは梅、シャケ、おかか」であるという
ポリシーを持っており譲らない。
だが、ある日思い立ってフィンランドの定番食であるシナモンロールを焼くと、
いつも遠巻きに見ていた主婦たちがその匂いに釣られて来店し、
その日を境に少しずつ客が入るようになる。
そんなある日、マサコという日本人旅行者がかもめ食堂を訪れる。
マサコは介護していた両親が亡くなった後、ある時ふと目にしたテレビで
フィンランドのエアギター選手権を知り、おおらかな国民性に惹かれて
フィンランドまでやって来たのだった。
空港で荷物を紛失して足止めを受けていたマサコは、荷物が見つかるまでの間、
観光をしながらかもめ食堂へ度々来店し、そのうち食堂を手伝うようになる。
夫に家を出て行かれてしまった中年女性リーサ、経営していた店が潰れ
妻子とも疎遠になっている男性マッティなど「色々な事情」を抱えた人々との出会いを経て、
ささやかな日常を積み重ねていくサチエたち。
徐々に客の入りが増えてきたかもめ食堂は、やがて地元住人で賑わう人気店となるのであった。
サチエ(小林聡美)・ミドリ(片桐はいり)・マサコ(もたいまさこ)の3人の役者がいい。
そして、脚本・監督 - 荻上直子が素晴らしい。
映画の最後に流れた井上陽水の「クレイジーラブ」がよかった。
クレイジーラブ 井上陽水 1992 SPARKLING BLUE (日本武道館)