川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

「ズーキーパー」と「雲の王」

2012-07-22 00:29:46 | 自分の書いたもの
ええっと、青木幸子さんのコミックで「ZooKeeper」という傑作があります。
ZOOKEEPER(1) (イブニングKC)ZOOKEEPER(1) (イブニングKC)
価格:¥ 540(税込)
発売日:2006-09-22

これが実は、拙作「雲の王」と関係がありまして、この前、SF大会でも言及してきたので、ちょっとばかしネタバレを。


ZooKeeperの主人公は、タイトル通り動物園の飼育員で、地味ーな超能力を持っているんですね。
それは、本当にこれでもかって地味で、普通の人よりも長い波長の光まで見えてしまう、つまり赤外線が見えちゃうと。
もっとぶっちゃけていえば、熱が見えるわけです。

それを読んだ時、ああ、こういうじみーな超能力っていいなあと思い、「雲の王」の天気を覧る一族もそういう地味目の能力を与えてみました。

あんなふうにはっきりと出てくることはあり得ないにしても、何か勘がよい天気読みの爺さんなんかが田舎にいて、テレビで征っている予報よりも良く当たるなんてWonderは、つい最近までよくあったように思いますしね。

あと一点。
「生命って熱なんだ!」という認識は、ZooKeeperの主人公が、ゾウ(だったと思う)の死を見つめる中で感じることなんですが、それ、結構、「まんま」で使わせていただいております。

そういう縁もあって、小説すばるに隔月連載していた時の挿画は青木さんに御願いしてたんですよ。

そして、まわりまわって、今度は青木さんが、「雲の王」の某登場人物を……ええっと、みんな言うと実現しなくなるのではないかという気がするので(根拠なし)、きょうはそれについては述べないでおきます。

本当に実現したら報告しますんで。
雲の王雲の王
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2012-07-05