川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

さらに……教育委員会もない(ニュージーランドの教育wonder!)

2009-08-14 18:52:40 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0011290時間割がないゆるいクラスの現場について書いたけれど、さらに言うなら、この国には教育委員会がない。
国の文科省相当のところが、個々の学校と個別に「契約」を結んで、そこをステートスクール(公立学校とほぼ同義)として認め、予算を与える形をとる。
じゃあ、教育委員会の役割は誰が果たすのかというと、個々の学校の保護者から選ばれたボード(学校理事会)がそれに相当する。
教育行政の意志決定を、極限まで現場に近づけたのがニュージーランドのやり方。
学校理事会が大きな権限を持つ国や地域は多いけれど、教育委員会相当の行政機関がなく、国がいきなり学校理事会と契約を結ぶという形式を取るのは、ニュージーランド以外にはない、というのがぼくが聞くところ。
というわけで、ニュージーランドの公立校は保護者が、校長や教員を雇い、カリキュラムを承認し、学校施設を管理する。学校のガバナンスが完全に保護者の側にある。

写真は、朝、学校に行ったら、高学年の子がやっていたコイントレイル。
どんどん小額のコインを並べていく。
子どもを送りに来た親が協力して、ポケットの中のコインを供出する。
遊びといえば遊びなのだが、
児童が行うファンドレイジング。
「保護者立」の公立校であるがゆえに、資金集めはこういうレベルから、結構、切実というか、日常の風景です。