腎臓に効く芋から酒
今(冬場)は地上部が枯れてしまってその姿を見ることはできないが、黄色い菊を大きくしたような、あるいは、ヒマワリを一回り小さくしたような花が時期になると、宜野湾の小さな畑ナツヤに咲く。キクイモという名の多年草。地下の芋が残っているので暖かくなれば芽吹きだす。今朝(2013年3月1日)ナツヤを覗いたらまだだった。
キクイモはその葉も芋も薬用となる。いずれも腎臓に良いらしい。芋はまた、元美人妻で料理人のIさんによると「除染効果」もあるとのことで、「あったら持って来て、買うから」と注文されている。Iさんの店には福島から避難してきた人が多く訪れるようで、彼らとの話からキクイモの効果を聞き、それを料理に出すとのこと。
私は今、腎臓に不具合は無い、と思う・・・何十年も病院の検診なるものを受けていないので実際のところはどうかよく分からないが。とにかく、自覚症状としては腎臓、小便の類に異常は感じていない。私はまた、被爆したということも無い。なので、薬草としてのキクイモにはあまり興味が無い。
キクイモはしかし、薬草としてだけでは無く、芋が食用とされている。自給自足を目指す私としては食料となる芋については大いに興味がある。しかしながらキクイモ、その地下にできる芋は、その地上部の大きさに比べるとごく少量で、単位面積当たりの収穫量としては甘藷やジャガイモに比べると数段落ちる。自給自足の食料としては不向き。
だけれども、私はキクイモを小さな畑ナツヤだけでなく、300坪の畑なっぴばるにもたくさん植えようと計画している。キクイモのもう一つの利用法があるからだ。もう一つの利用法とは、キクイモがアルコールの原料にもなるということ。何を考えているかは言うに及ばず。・・・でも、言おう。酒を作りたいのである。
キクイモ(菊芋):根菜
キク科の多年草 北米原産 方言名:なし
名前の由来は資料が無く不明だが、キク科の植物で、いかにもキク科らしい葉と花をしていて、地下茎の先にイモ(塊茎)を作るからキクイモだと思われる。
高さ3mほどになる大型の草本。花は黄色で、ヒマワリに似るが、ヒマワリよりは小さい。開花期について、『沖縄園芸植物図鑑』に「夏から秋」とあったが、私の経験ではもっと早くから咲いていた。よって、ここでは春から秋としておく。
地下茎の先にイモ(塊茎)を作る。イモは食用となり、イヌリンという物質を多く含み甘みがある。煮物、漬物に利用され、アルコールの原料にもなるとのこと。
葉を乾燥させて煎じて飲むと、腎臓に薬効があるとのこと。
記:2013.2.15 ガジ丸 →沖縄の飲食目次