ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

トウガン

2016年07月29日 | 沖縄の飲食:食べ物(材料)

 染まる美味しさ

 今年(2016年)3月13日、1株のシブイ(トウガン)の苗を畑に植えた。肥料を与えない私の畑では成長はゆっくりである。蔓はゆっくりとだが順調に生育し、6月になると花が咲き、実も着けるようになったが、まだ長さ3~4センチにもならない内に虫に食われでもしたか、いくつもがいつのまにか消えてしまっていた。それが、6月23日になってやっと1個の実が、長さ5~6センチにまで成長していた。
     
 その実は、その後も順調に生育し、7月の始め頃には長さ10センチほどにまで成長した。「よし、20センチ超えたら収穫しよう、あと1週間か2週間後だろう」と期待していたのだが、7月10日、そのシブイの実を確認したら何者かに食われていた。
 シブイを食った犯人はすぐ傍にいた。犯行現場を見たわけではないが、その食い痕から犯人はこ奴だと判断できた。アフリカマイマイである。食い痕にはヤスデの類が着いていたが、シブイの堅い皮をヤスデは食い破れないはず。アフリカマイマイなら堅い皮も容易く齧るし、その齧りっぷりも「さすが大物」と思わせるもの。
     

 苗を植えてから4ヶ月が経ってもまだシブイを収穫できない。「チクショウ!アフリカマイマイめ!」と思うのだが、薬を使わない限り奴らの駆除は難しい。「あーぁ、この先もシブイの収穫は難しいだろうな」と半分諦めかける。ところが、
 7月23日、特に期待すろこともなくシブイを植えた畝を見回っていたら、葉の隙間から1個のシブイが尻を少し見せていた。葉を掻き分けると、何と、長さ20センチを超えるシブイが実っていた。さっそくその日の内に収穫し、その日の酒の肴となった。
 「なぜ、このシブイはアフリカマイマイの餌食にならなかったんだろう?」という疑問は、近所の先輩農夫Nさんに答えて貰った。「実が小さい内はまだ皮が軟らかいのでアフリカマイマイも齧ることができるが、大きくなって皮が硬くなるとアフリカマイマイでも齧ることができなくなる」とのこと。今回実ったシブイは、まだ小さい内の間、アフリカマイマイに見つかること無く、密かに育ち、アフリカマイマイが気付いた時には、もう奴らの歯が立たないほどに十分成長していたのだろうと想像される。
     

 シブイ、和名トウガンは沖縄でよく食される野菜の1つ。汁物のテビチ汁、ソーキ汁、肉汁などに入っていることが多い。煮物でもよく出される。生でも食えるらしいが、私はその経験が無い。焼いたり炒めたりすることもない、ほぼ全て煮て食っている。
 植物のトウガンを紹介しているページに「トウガンは奥床しいので、いろんな味に染まる。味に個性が無いといえばそうであるが、その食感には揺ぎ無い個性がある。口の中に入れ、軽く噛むとふにゃっと崩れ、染まった味がじわーっと広がる。美味いと思う。」と私は書いているが、そのページを書いてから9年経った今でも同じ感想。
     
     
     
         

 トウガン(冬瓜):果菜
 ウリ科の蔓性一年草 熱帯アジア原産 方言名:シブイ
 果実は品種によって球形、楕円形とあるらしいが、沖縄で見るものは楕円形がほとんどである。貯蔵期間の長さも特徴だが、その大きさもまた目立つ。近所のスーパーに並ぶ野菜の中では最も大きい果菜である。『沖縄園芸百科』には「長さ30センチ~130センチ、重さ3キロ~15キロ」とあった。

 記:2016.7.27 ガジ丸 →沖縄の飲食目次

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