ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

漫画虫

2016年06月03日 | 通信-文学・美術

 虫は昆虫の虫であるが、広辞苑によるその第9義に「ある事に熱中する人」とあり、例として「本の虫」を挙げている。表題の『漫画虫』の虫はその意。沖縄ではその意で虫も使うが、オーを使うことがより多い。オーはおそらく王の意、漫画の王様ということになるが、良い意味では無く、漫画を読んでいるトップということ。私は父に「漫画オー」とよく怒鳴られた。ちなみに、「ヤーサオー」ともよく言われた、ヤーサはヤーサンで「ひもじい」という形容詞だが、ヤーサオーで沖縄語辞典にあり、「すぐ腹の減る人=食いしんぼう」のこと。今の私は小食だが、子供の頃はよく食っていたかもしれない。

 私は子供の頃から青年期まで漫画王だった。子供の頃、両親はなかなか漫画雑誌を買ってくれなかったが、友人が持っているものを借りたりして読んでいた。小学校の頃は少年サンデー、少年マガジン、少年キングという漫画週刊誌があり、少年とか少年画報とかの漫画月刊誌があった。その他、小学○年生といった学習雑誌にも漫画は載っていた。
 サンデーに『おそ松くん』、『オバケのQ太郎』、マガジンに『巨人の星』、『ハリスの旋風』があったのは覚えている。どの雑誌に載っていたかは定かでないが、漫画の神様手塚治虫作品の『鉄腕アトム』や『ジャングル大帝』、ボクシング漫画の大傑作、ちばてつやの『あしたのジョー』、ロボット漫画の大傑作、横山光輝の『鉄人28号』、妖怪漫画の大傑作、水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』、ギャグ漫画の大傑作、赤塚不二夫の『天才バカボン』、忍者漫画の大傑作、白土三平の『サスケ』、サイボーグ漫画の大傑作、石ノ森章太郎(当時は確か石森章太郎)の『サイボーグ009』、その他にも、藤子不二雄の『忍者ハットリくん』や『怪物くん』などなど、よく覚えている。
 タイトルだけ覚えているものならまだある。『エイトマン』、『伊賀の影丸』、『少年忍者部隊月光』、『紫電改のタカ』、『バビル二世』、『柔道一直線』など、まだあるがキリが無い。これらの作品の作者はおぼろげである。漫画家の名前だけ覚えているものを挙げると、望月三起也、永井豪、松本零士、やなせたかし、その他たくさん。
          
 漫画雑誌は上記の他、マーガレットとかリボンとかの少女漫画雑誌もあった。私は大きな目にキラキラと星が輝いているのが苦手で、少女漫画はほとんど読まなかったのだが、赤塚不二夫の『ひみつのアッコちゃん』、手塚治虫の『リボンの騎士』、横山光輝の『魔法使いサリー』の3作品はよく覚えている。何度か読んだと思う。
 おっと、大事なものを忘れていた。手塚治虫の『火の鳥』、近所の友人が分厚い本を持っていた。それを借りて読み、子供ながら「すげぇ!」と感動した。大人になってから全巻購入し、何度も読み返した。大人になってからで言うと、作品名では『カムイ外伝』、『ブラックジャック』、『ゴルゴ13』、『じゃりんこチエ』などの他たくさん、漫画家名では大友克洋、いしいひさいち、ますむらひろし、東海林さだおなど、これもキリが無いので、大人になってから読んで夢中になった作品については次回ということにして、
 子供の頃の漫画経験を1つだけ、赤塚不二夫の『天才バカボン』で涙が出て呼吸困難になるほど大笑いしたことがある。その場面は今でも覚えている。赤塚不二夫はギャグ漫画の天才だと思った。その時と同じ位大笑いしたのはコント55号のコントで1度あったかどうかくらいで、それ以降、今日の今まで、私は大笑いをしたことが無い。
          

 記:2016.6.3 島乃ガジ丸