ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

サキシマキノボリトカゲ

2017年04月14日 | 動物:両性・爬虫類

 12年後の訂正

 キノボリトカゲを最初に紹介したのは2005年8月、それから12年近く経って、その記事を一部訂正しなければならないことがあることが判明した。
 今年3月、2012年の宮古諸島の旅で出合った動植物を紹介したが、その中のサキシマキノボリトカゲを調べている時に12年前の間違いに気付いた。
 その記事の中の間違った箇所は以下、

 『沖縄大百科事典』にはアガマ科とあり、『ふる里の動物たち』にはキノボリトカゲ科とあった。前者の記述に、「キノボリトカゲの体長は7~8センチ」とあって、「そんなこたぁ無えぞ。よく見るもので15センチ、大きいものだと20センチ以上はあるはず。」と思った私は、『沖縄大百科事典』のキノボリトカゲは別種のキノボリトカゲであろうと判断し、ここでは、アガマ科では無く、キノボリトカゲ科としておく。

 この中に勘違いが1つ、間違いが1つある。「キノボリトカゲの体長は7~8センチ」は勘違い、私はそれを全長7~8センチと思ってしまった。尻尾を含めた全長は25センチと判明。間違いはキノボリトカゲ科、今回新しく参考図書に加えた『ポケット図鑑日本の爬虫両生類157』にもアガマ科とあり、どうやらアガマ科が正確のようである。
 ということで、サキシマキノボリトカゲを紹介するついでに、12年前の記事『キノボリトカゲ』も訂正加筆した。

 
 サキシマキノボリトカゲ(先島木登り蜥蜴) 全長15センチ
 アガマ科 宮古諸島、八重山諸島に分布 方言名:ヤマションカネー
 名前の由来、明確に書いてある資料はないが、「樹上性」(広辞苑)であることからキノボリであろう。既に紹介済みのキノボリトカゲの頁では「奄美、沖縄、先島諸島の固有種」と書いてしまったが、先島諸島のはその亜種となっているようである。本種はその先島諸島に棲息するのでサキシマと名がつくのであろう。
 本種の特徴、キノボリトカゲとの違いが文献にあった。「体に白帯、眼の下に白線を持つのが特徴」とのこと。私の畑近辺にいるキノボリトカゲを確認すると、確かに彼の体に模様は少なく、「身体に白帯」も無く、「眼の下に白線」も無かった。
 全長15センチ。「体の色模様を変える。地面の上にいることもあるが木の幹や枝でよくみる。樹上で昆虫などを捕食する。」などといったことはキノボリトカゲと同じ。
 ちなみに学名、
 キノボリトカゲ Japalura polygonata
 サキシマキノボリトカゲ Japalura polygonata ishigakiensis
 
 畑にいるキノボリトカゲ


 記:2017.3.15 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『ポケット図鑑日本の爬虫両生類157』大谷勉著、株式会社文一総合出版