ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

煩いものに蓋

2007年10月21日 | 通信-政治・経済

 「沖縄戦での集団自決には軍の関与があった」という記述が削除されたという教科書検定問題。ウチナーンチュである私はもちろん、「ふざけたことをしやがって!」と憤慨する立場にいる。あいにく参加できなかったが、11万人(あくまでも主催者発表、実際にはその半分にも満たないと味方の私も思う。が、数の問題では無い。)が集まったという県民総決起大会の、情熱ある参加者たちと思いは同じである。
 悪かったことは反省し、今後に生かしていけば良いと私は思うのだが、「悪かったことを記述すること」が自虐的だと判断する人々もいる。彼らにとって、ウチナーンチュの主張は苦々しく、口に蓋をしたいと思っていることであろう。
  彼らのような人々が国を動かすことが無いようにと祈る。アンケートをとったことが無いので正確ではないが、ウチナーンチュの多くは日本を我が祖国と思い、祖国が好きである。良い所も悪い所もひっくるめて日本国を愛している。普段は口煩いが、時には天使のように優しくなる母親を愛するようにである。ウチナーンチュの声は、国を愛するが故の大声なのである。その口に蓋をしないで欲しいのである。
 
 昔、残酷なことがあったけど、それは特殊な状況だったからだと私は認識している。よって、残酷なことが二度と起きないためには特殊な状況が来なければ良いのである。そのためには、「戦争は嫌だ!」と煩く言わねばならない。そして、国はその声に蓋をしてはいけない。などと、戦争をまったく知らない私も思うのである。

 私はほとんどストレスの無い生活を送っているが、最近は週末になると強いストレスを感じるようになっている。ストレスの種は姉である。週末母を見舞いに病院へ行くと、たいてい姉がそこにいる。姉は私のことを子分と思っているらしく、会うたびにあーしろこーしろと何かしら命令する。それが大きなストレスとなっている。
 上戸彩が出ているコマーシャルで、父が犬、兄が黒人というのがあるが、その中で、遅れるという報告をしなかった兄が皆になじられる。「別件があったので」と言い訳する兄に、「お前に別件など無い」と父が叱る。その兄のような気分に私は陥る。
 「あんた、6時までここにいて」と姉が言う。急な予定変更である。私の都合など訊きもしないのである。「あんたに用事など無い」と言われているみたいである。
 姉のあーしろこーしろに文句を言うと、「あんたにそうやって欲しいのよ。命令じゃない、頼んでいるのよ。」と姉は言い返す。だが、私の都合や私の感情などは全く考慮に入れず、姉の感性が満足するように私に動けと言っているのだ。それは命令以外の何物でも無い。「あんたには自由な感性は無い」と言われているみたいなのである。
 煩いものに蓋というような政治は良くないが、私は姉の煩い口に蓋をしたい。
          

 記:2007.10.19 島乃ガジ丸