ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

わからない

2020-01-19 11:38:34 | 日記
う~ん、わからない。これは一体どういうことなのだろう。

「北朝鮮の金星国連大使や池在竜駐中国大使が18日、一斉に帰国した。外交方針について説明を受けるとみられる。金正恩朝鮮労働党委員長は中国やロシアと連携を強化しながら、核問題を巡る対米交渉に持久戦で臨む構え。『新たな戦略兵器』も予告しており、新型ミサイル発射や『軍事衛星』打ち上げも取り沙汰されている。」
(共同1月18日配信)

トランプ米大統領がイランのソレイマニ司令官を殺害したことは、まだ記憶に新しい。無人機を使った空爆によるものだというが、この報を聞いて、北朝鮮の金正恩委員長は震え上がったに違いない、という観測がある。かなり前から取り沙汰されている「斬首作戦」を、トランプ大統領はいよいよ実行に移すのではないか、と予想されるからである。

だが、そうであるとしたら、大使級の外交官を一斉に帰国させたキム委員長の意図は、一体どこにあるのだろう。斬首作戦を逃れようとするのならば、キム委員長には、非核化要求を受け入れるしか手は残されていないはずである。核を手放さず、しかも殺害を逃れようとすれば、後ろ盾の中国に助力を願い出るしかない。その援助の要請を中国に伝達・手配するべく、駐中国大使を呼び戻したということだろうか。国連大使やその他の大使は、この作戦をカムフラージュするための煙幕に過ぎないのだろうか。

そうとも考えられるし、いやそんなことはあり得ない、という気もする。そんな見え透いた手を、手練手管の委員長がこの時期に打つなんて、考えにくいからである。溺れる者は藁をもつかむ。そういうことなのだろうか。う〜む、わからない。

わからないことは、もう一つある。

「ミャンマーを訪れている中国の習近平国家主席は18日、アウン・サン・スー・チー国家顧問と会談した。両国は数十ものインフラ事業や通商協定に調印。さらに中国は、イスラム系少数民族への対応で批判を浴びるミャンマーをあくまでも支持する姿勢をみせた。」
(AFP 1月18日配信)

ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問といえば、今や少数民族ロヒンギャへの弾圧姿勢により、国際社会から非難を浴びる身である。片や中国の習近平国家主席も、少数民族ウイグルへの弾圧姿勢により、国際社会から激しい非難を浴びている。その二人が経済協定の契りを交わすことに、どんな意味があるのか。

ヤクザ同士が徒党を組んでも、しょせんヤクザはヤクザ。鼻つまみであることに変わりはない。国際社会で株が上がるわけでもない。「世界が終わるまで(中国と)足並みをそろえる」だなんて、かつての「民主化の女王」、「悲劇の女王」も地に落ちたものだぜ、姐御。民主化を夢見るお嬢様、女王から、今や強権を振るう姐御へ。この変貌も、私にはわからない。
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