ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

石破発言の波紋が

2024-09-12 09:37:17 | 日記
「次の首相にふさわしい人」として国民の間に圧倒的な人気を博する石破元幹事長だが、つい最近、うっかりミスをして、ライバルの総裁選候補者たちから反論が相次いだという。こんな記事を読んだ。

自民党総裁選への立候補を表明した石破茂元幹事長(67)=無派閥=の金融所得課税の強化をめぐる発言が、党内に波紋を広げている。『ポスト岸田』候補からは否定的な意見が相次ぎ、石破氏は発言を修正。総裁選の争点になりそうだ。
石破氏は2日、BS日テレの番組で『(金融所得課税の強化を)実行したい』と語った。金融所得課税は株式の売却益などへの課税で、現在の税率は約20%。

(朝日新聞9月4日i)

うっかりミスと言ったが、この「(金融所得課税の強化を)実行したい」発言がなぜマズいのか、私にはわからない。石破氏にも(当初は)わからなかったに違いない。

金融所得課税とは、株式や投資信託などに投資して得た所得にかける税金のことである。株式や投資信託などに投資できるほどのカネを持っているのは、カネ持ちの富裕層。そんな彼らへの課税を強化するのが、なぜマズいのか。これは「弱き(貧乏人)を助け、強き(カネ持ち)を挫(くじ)く」義侠心の表れとして、むしろ「いいね!」の拍手を送るべきではないのか。石破氏も国民の「いいね!」の拍手を期待したに違いない。

ところがそうは問屋が卸さなかった。経済は生物(なまもの)、素人がうっかり手を出すと痛い目を見る。ライバルたちからはさっそく激しい反論が出て、白熱の「朝生」的状況になってきた。記事は次のように続く。

これに対し、小林鷹之・前経済安全保障相(49)=二階派=は3日、自身のX(旧ツイッター)で『多くの中間層が金融所得による所得増の恩恵を得られるよう取り組みを進めてきた。これまでの取り組みに逆行する』と指摘した。
小泉進次郎元環境相(43)=無派閥=も記者団に『貯蓄から投資への流れに水を差すような議論をするタイミングではない』と語った。河野太郎デジタル相(61)=麻生派=は、投資促進が大事だとして『(課税強化は)少なくとも今ではない』、林芳正官房長官(63)=旧岸田派=も『貯蓄から投資へという流れとどう調和を取っていくのかも考えなければならない』とし、慎重論を唱えた。

(同前)

石破氏はこれらの反論が正しいことを認めたのか、「金融所得全てに課税強化するという考え方には反対だ」と強調し、課税強化は一部の富裕層に限定すべきだとして、発言を修正したという。

さて、石破氏の「強きを挫く」発言はどこがどうマズかったのか、(石破氏以上に経済音痴の)私には、ちと荷の重い問題である。この問題は、あすにでもじっくり考えてみたい。

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