「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

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河合くんの話。

2012年01月24日 | お昼間カフェ
先日、と言っても、この秋の話ですけどね。

ある都内の飲み屋さんでの話です。


24歳の男性編集者、河合くんと、31歳の女性編集者水谷さんと、僕、という感じで飲んでいました。

「あのー、今日はちょっと真面目に聞きたいんですけど、僕、全然モテないんですけど、どこが駄目なんですかねー?」

と、河合くんは少し酔いながら、素直な質問をしてきます。

「うーん、まず、そういう質問をひとにしちゃうところが問題なんじゃない?」

と、割りと熱い女性、水谷さんは、素直に言います。

「え、なんでですか?経験の多いひとに質問することは、正解に早く出会える近道だと思うんですけど」

と、河合くんも素直に話します。

「なんていうのかなー。最近の男の子って、プライドとか、ないの?自分で考えて答えを出そうとしないの?」

と、水谷さんが言うと、

「プライドなんて言っている場合じゃないですよ。プライドより答えを貰う方が自分の人生に有利だし、そう思いませんか?」

と、河合くんも素直に話します。

「あのねー、なんで話の前半しか聞かないの?わたしが聞きたいのは、なぜ、自分で答えを出さないか、その努力をしてから聞くものでしょって、こと!」

と、少しキレ気味な水谷さんです。


僕はその二人のやりとりを聞きながら、少し苦笑して、ビールを飲みます。


「ゆるちょさんも笑ってばかりいないで、話に乗ってくださいよ。まるで、僕だけが、悪者みたいで・・・」

と、僕に助けを求める河合くんです。

「いやあ、二人共、本音で話し合っているから、聞いてておもしろいよ」

と、僕が笑うと、

「そうですか?なんか、僕が悪者になってますよ、これ」

と、少々不満顔な河合くんです。

「でもさー、まず、自分より上の年齢の人間の言うことも、聞いてみるもんだと思うよ。実際、水谷さんも、いろいろ経験しているから、河合くんに、よかれと思って言ってるんだし」

と、僕が水谷さんの方を見ながら話すと、

「そうよ。わたしだって、何もかわいい後輩を悪者にして、いじめようとしているわけじゃないもの。ただ・・・」

と、水谷さんは、僕と河合くんを見ながら話します。

「ただ?」

と河合くんが先を聞きたがります。

「河合くんを見るといつも思うんだけど、何かひとより知識が多ければ、人生うまくいくみたいに思ってない?」

と、水谷さんは、割りとマジに話してきます。

「え?でも、そうじゃないんですか?人生の真理を知っていれば、知っているほど、人生楽に生きていけるんじゃないですか?」

と、河合くんは、自分の心理のツボを話します。

「でしょう?そこが河合くんの弱点っていうか、甘いところなのよねー」

と、水谷さんは、本気でダメだしをしています。

「ねえ、ゆるちょさんも、そう思いませんか?」

と、水谷さんは、僕に同意を求めます。

「そうだねー。プロセスを省いて知識を得ても・・・というか、この場合、知恵を獲得しても、と言うべきだけど、そこに意味はないしね」

と、僕が言うと、

「は?お二人の言っている意味が、まったくわかりませんが・・・」

と、サル状態に突入する河合くんです。まるで、それが正しいことのように、河合くんは主張しています。

「例えば、ここで、水谷さんなり、僕なりが、河合くんがモテるようになるには、こうすれば、と言ったとしよう」

と、僕が言います。

「でも、それは、自分で努力して獲得した知識じゃないだろ?安易に僕らから聞いた情報に過ぎない」

と、僕は言います。

「例えば、「その安っぽい服装をどうにかした方がいい。センスのいい服を着るようにした方がいい」と言ったら、君はどうする?」

と、僕が聞きます。

「えー・・・「センスのいい服って、どういう服ですか?やっぱり、ブランドモノですかね?」って、質問します」

と、河合くんは言います。

「それに対して、「まあ、それが無難だな」って僕が言ったら、河合くんはどうするの?」

と、僕が聞くと、

「そりゃあ、自分の手に入る、ブランド品を買いあさります」

と、河合くんは答えます。

「だろ・・・でも、ブランド品を買いあさったところで、河合くんは、モテないままだ・・・なぜだか、わかる?」

と、僕が聞くと、

「いや・・・え?なぜモテないんです?だって、言われた通りにしたんですよ?」

と、河合くんは、軽いパニックになって、話します。

「河合くんは言われたままにやるから、途中で大事な情報が抜け落ちちゃうんだよ。僕は途中で、「センスのいい服を着るようにした方がいい」って言ったね」

と、僕が言うと、

「あ、そうですね」

と、河合くんが答えます。

「なのに、河合くんのやっていることは、ただブランド品を買いあさり、それを着ているだけ。女性はその河合くんをどう見るかな?」

と、僕が聞きます。

「え?センスのいい服着ていてかっこいい・・・って、見てくれませんか?」

と、河合くんが言います。

「水谷さん、そういう彼をどう見ます?女性としては」

と、僕が静かにやりとりを見守っていた水谷さんに聞きます。

「そうね。ファション雑誌を鵜呑みにしている、センスのない、自分でモノを考えない男子・・・そう見ますね」

と、水谷さんは、ズバリ言い抜きます。

「え・・・」

と、河合くんは、目が点になりますが、

「だって、女性はいつもファッションのことを考えている、ファッションのプロなのよ。センスがあるか、ないかを誰よりもいち早く見抜くわ」

と、水谷さんは、誇らしげに言います。

「つまり、「センスのいい服を着るようにした方がいい」っていう言葉には、プロセスが入っているんだよ。自分を磨いて、センスを磨けって、そういうプロセスが」

と、僕が言います。

「たーだ、ブランド品を着ているひとは、センスなんか磨いてないってことがわかっちゃって、逆効果なんだよ。プロの目から見れば」

と、僕は続けます。

「例えば、あるブランドばかり着ている人っているじゃない。アルマーニだったら、アルマーニとかさ。そういうひとは、アルマーニというブランドに固執しているに過ぎない」

と、僕が言います。

「でも、センスのいい人間は、デザイン重視になるはずだ。だって、女性は見たものに最大限説得される動物なんだから、見た感じに説得される」

と、僕は言います。

「であるなら、女性と同じ目で、デザインを感じられるようになることが、必須になってくる」

と、僕は言います。

「女性が「この服、センスいいわ・・・こういう服を選ぶセンスをこのひとは持っているのね・・・ちょっとひととは違うわ、このひと」とそう思わせなければいけないんだ」

と、僕が言うと、

「そうね。そういう男性に女性は弱いわ・・・ファッションセンスのある男性って少ないし、やっぱりそういう男性は女性にとって、宝物みたいなモノだもん」

と、水谷さんが、少し頬を染めながら、話します。

「そういうひとに、女性は惚れるのよ・・・」

と、水谷さんは結論づけます。


「だから、何事も自分でやってみて、考えてみて、自分なりのセンスを磨いていく・・・人生はそういうところから真理が生まれてくるものなの」

と、水谷さんは、しっかりと説明してくれます。

「河合くんみたいに、いつもおいしい情報だけをとろうとする人間は、なかなか成長しない。だから、河合くんは、モテないのよ」

と、手厳しいことを普通に言う水谷さんです。

「ひとから、おいしい情報だけ貰っているから、中身がスカスカなのよ。だから、話していても、ひとの受け売りだけで、中身がない。だから、つまらない」

と、水谷さんは更に手厳しく指摘します。

「あの本には、こう書いてあった。あのテレビ番組でこんなことを言っていた・・・そんな情報は、ただの話の始まりに過ぎないの」

と、水谷さんは、真理を言おうとしています。

「そんな情報、知っていて当たり前・・・そこから、自分なりに考えて、自分なりの言葉を出すことが必要なのよ。それが出来て初めて一人前なのよ」

と、水谷さんは、本物とは、何かについて話しています。


「河合くんは、ネットでいろいろ調べて、言葉を出せる、自分は事情通だ、俺は人とは違うんだ・・・みたいな勘違いをしているようだけど・・・」

と、水谷さんは、新たな攻撃をしかける前哨戦をやっているようです。

「河合くんは、なんか、いつも、皆が知っているような話を、さも俺頭いいでしょ的に話すわよねー」

と、水谷さんは、河合くんを追い詰めていきます。

「でもね、はっきり言って、皆、「また始まったよー」的にあなたを見ているのよ!」

と、水谷さんは、彼の知らない事実を理解させようとしているみたいです。

「あなたは、皆から、馬鹿にされているのよ。話を右から左に渡しているだけで、自分の考えの全く無い奴だって・・・それわかってる?」

と、水谷さんは、すごい事実を河合くんに突きつけています。

「河合くん、言っておくけど、ネットのどこかに書いてあったような情報や、受け売りの情報を話されたって、そこには何の意味もないの!」

と、水谷さんは、手厳しく話します。

「だって、そんなこと、誰だってネットをちょっとでも見れば、わかることだもの。そんなこと、誰でも、出来ることだし、その情報には、最早価値はないの」

と、水谷さんは、厳しい現実を話します。

「つまり、そんな情報をひけらかす、河合くんには、最早、意味がないわけ。そんな情報をひけらかしたって、なんの意味もないの」

と、水谷さんは、さらに追い込みます。

「そこから思考して、河合くんなりの言葉が出てこなければ、あなたと、おしゃべりする意味がない、と皆感じているのよ!」

と、水谷さんは会社を代表して、河合くんに事実を話しています。

「つまり、皆、あなたの存在に意味がない、と感じているということなのよ!」

と、水谷さんは、結論を河合くんに叩きつけます。

「だから、河合くんは、つまらないし、モテない・・・それが結論だとわたしは、思う・・・」

と、水谷さんは、最後まで言い切ります。


河合くんは、あまりの結論に、言葉を出すことが出来ません。


「水谷さん・・・それは真理らしいけど・・・ちょっとお灸がきつすぎるんじゃない?」

と、僕が苦笑すると、

「あ、ごめん・・・最近の若い子って、ほんと自分で考えることしないでしょ?だから、つまらないのよ。おしゃべりしてもどっかで聞いた話をへーきでしてくる・・・」

と、水谷さんは不満顔です。

「あー、ウィキとか掲示板に書いてあることとか、見て話しているんだろうねーあれ。確かにそんな人間と話してもおもしろくもなんともないね」

と、僕も水谷さんに同意します。

「まあ、趣味が同じで、「こんな情報があったけど、知ってますか?」くらいの話なら楽しく話せるけど・・・受け売りの話をさも自分で考えたかのように話されるとねー」

と、僕も少しため息です。


「あのね、それはまだいいんだけど、わたしも最近憤慨していて・・・」

と、水谷さんは、同じことを考えている僕に盛り上がったのか、

「ネットにいる人間って、更にひどくて、ひとを否定することしか、出来ないの。もう、ほんと、最低よね。自分の頭を使えないのよ」

と、更に憤慨する水谷さんです。

「あ、水谷さん、ネットやってて、炎上とかしたんでしょ?だから、怒ってる?」

と、僕が言うと、

「まあ、そういうこと。ゆるちょさんも、ブロクやってるから、私の言いたいこと、わかってくれるでしょう?」

と、水谷さんは気がついたように僕に話します。

「まあね。僕も、最初は真面目に相手してたけど、時間の無駄だと気づいて、最近は、自分の言葉で話してくれるひとだけ、相手にしているかなー」

と、僕も素直に話します。

「そうなのよねー。自分で考えて、自分の言葉で話せるひとって、案外少ないのよー。それが不満かなー。リアルライフでもね」

と、水谷さんは、リアルライフの話に切り替えます。

「それは俺もそう思うなー。なんかどっかの受け売りしか話せないひとっているじゃない?自分の言葉を持ってない人」

と、僕が言うと、

「そうそう。オトナでもそういうひと結構いるのよねー。人生真面目に考えていたら、いくらでも考えること、あるっていうのに・・・ねー」

と、そこは同意してくれる水谷さんです。

「ただ毎日に流されて、何も自分で考えずに、生きているひとって、わたし大嫌い」

と、水谷さんは、ぐいっと水割を飲みほします。


「で、わかった?今の話?」

と、水谷さんは、あまりの言葉に固まっている、かわいい後輩、河合くんに話しかけます。

「俺・・・人生楽して生きようと思ってたんです。でも、それって、すぐに見ぬかれちゃうんですね」

と、河合くんはしょんぼりした感じで、ビールを飲んでいます。

「まあ、いいじゃない?自分の駄目な部分がわかったわけだから、これから、直していけばいい。そうすりゃ、自然とモテるようになるさ。あのひと、話がおもしろいってね」

と、僕がフォローすると、

「そうそう。その若さで、大事な生き方がわかったんなら、大成功だとわたしは、思うな。まだまだ、やり直せるわよ」

と、姉御な雰囲気を出す水谷さんは、

「マスター、水割お代わり!」

と、豪快な感じになっています。

「人生って、簡単じゃないんですね」

と、小さな声で河合くんは、つぶやきます。


「でも、水谷さんみたいに、ここまで言ってくれるひとって、なかなかいないと思うよ。そういう意味では、河合くんは、しあわせ者だよ」

と、僕は河合くんと水谷さんをフォローします。

「普通のオトナは、リスクをとらないものさ。だから、河合くんも周りの反応に気づかなかったんだろ?」

と、僕が言うと、河合くんはコクリとします。

「そこを水谷さんは、河合くんに恨まれるのも承知で、言うべきことを言って、目を覚まさせようとしてくれたんだから、河合くんは、ありがたく思わなくっちゃ」

と、僕が言うと、

「そうか・・・僕を嫌いだったわけじゃないんですね、水谷先輩」

と、河合くんは目を覚ましたように、少し潤んだ目で、水谷さんを見ます。

「ま、そういうこと」

と、早速水割を飲み干す姉御な水谷さんです。


「しかしさー、逆に言えば、人生ってのは、真理さえわかれば、こんなに楽しいモノはないよ。わかりあえる素晴らしさ程、楽しいモノはない」

と、僕が言うと、

「そうね。分かり合えるって、ほんとに、素晴らしいわ」

と、水割を飲みながら、水谷さんも、少しムスっとしながら、つぶやくのでした。


都会の夜は、更に更けるのでした。

1月24日(「運命のひと」雑感!)

2012年01月24日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

えー、雪!ということで、まあ、わかりやすい雪景色ですねー。

まあ、寒いのは当たり前ですねー。ほんと、僕は猫のように、こたつで丸くなりたいです。はい。


さて、昨日は、実は晩酌で、日曜日にやっていた「運命のひと」を観てしまいましたー。

いやあ、「平清盛」の感想は、明日上げます。というわけで、その前に、こっちの方を・・・。


しかし、まあ、沖縄返還の頃の話ということで、沖縄問題が現実化している今に、非常にタイムリーな内容だと思いますねー。


というか、そこにあるのが、昭和の人々の話・・・ということで、なんかこう、子供の頃に出会った人々のようなそんな懐かしい感じがありますねー。

まあ、常にタバコをガンガン吸っているオヤジ達だったり、ねー。

まあ、今は分煙とかで、随分タバコに接しなくてよくなりましたけど、まあ、僕は吸わないんで、ちょっとタバコの煙が苦手なところがあるわけで、

ああいう時代は、ちょっとやってらんなかっただろうなーと思いますね。


しかし、こう、松たか子さんのあり方なんかも、昭和の奥さんって感じで、旦那を常に立てて、自分はしっかり支える感じが、なんか昭和っぽいですよね。

まあ、僕は結婚してないんで、あんまり、詳しいことはわからないんですけど、奥さんとしてのあり方がちょっと違うような気がしますよねー。

っていうか、自分の給料は、全部接待費に使ってしまって、実家から仕送りを受けているってのも、昔風ですよね。


昭和という時代は、そういう感じだったんですかねー。

まあ、新聞記者だから、ってのも、あるかもしれませんけど、ある意味、政治家みたいなあり方だなあと思いましたねー。

今の時代、そんなことやってたら、かみさんに逃げられちゃうんじゃないかなー。

まあ、そんなことを思いましたけど。


まあ、でも、この主人公、弓成さんは、エースな新聞記者なわけですけど、まあ、自分なりの正義を掲げて、正義を実現しようとしている。

それに対して、武市さん、いや、大森南朋さん演じる山部も、別なアプローチで自分なりの正義を実現しようとしている。

そして、弓成の正義に共感したお龍さん、いや、真木よう子さん演じる昭子も、自分なりの正義を実現している。

ただ、そのアプローチの仕方に、問題があるわけです。


まあ、でも、最初の最初は、長崎奉行の、いや、石橋凌さん演じる安西が、弓成を部屋に残したまま外出しちゃうところから始まるわけですよ。

そりゃあ、スクープ狙っている新聞記者を部屋にひとり残したら、どうなるか・・・そんなことわかるってもんですけどねー。

原田泰造さん演じる三木が、

「新聞記者だけは信用するな。あいつらは、スクープが欲しいだけだ」

と言ってましたが、ほんとそのとおりなわけです。

つまり、絶対やっちゃいけないことを最初にしたのは、安西なんですよね。

それが、きっかけになって、昭子による情報漏えいが、続くようになる。

昭子にしてみりゃ、希望のない家庭生活を送っているから、希望に対する欲求不満が高まっていた状況なんですよね。


そして、女性は、毎日恋することが、通常業務です。


だから、正義を実行することに、危険も省みない弓成の姿勢に、簡単に共感してしまった・・・実はそういう言い訳で弓成に恋したのが、昭子というわけなんですねー。

女性というのは、理由さえあれば、行動してしまうもんです。

なにしろ、女性とは、

「見た物に最大限説得され、そこから感情を生み、行動してしまう動物」

ですからねー。

もう、昭子は、それそのものじゃないですか。ねえ。

女性の毎日の仕事は、恋・・・だからこそ、正義を掲げ、使命感に燃える弓成に簡単に恋に落ちてしまった・・・それが昭子なんですね。


しかし、弓成の側は、昭子を利用する相手としか、見ていなかった・・・守るべき相手ではあったけれど、それは、恋ではなく、情報源の秘匿という、新聞記者としての命。

つまりは、自分の為に、昭子を利用し、守ると宣言していたに過ぎないんですね。


しかし、弓成の最大の目的は、アメリカと政府の密約を世に知らしめることだったわけで・・・その最大の目的のために、やっちゃあいけないことをしてしまった。

昭子が手にいれてくれた外務省の電信・・・その証拠そのものをあろうことか、政治家・横溝に渡して、政府を追及させてしまった。

まあ、横溝だって、自分の目的のために正義を実行していると思っていますからね。その目的のためには、手段を選ばないところがあるわけです。

つまりは、弓成も、昭子も正義を実行しているつもりだったけど、最大の目的のために、手段を選ばなかったことが、問題を引き起こす引き金になっていったんですね。


つまりは、正義を実行することに、あまりに真剣になりすぎたために、アプローチを誤ってしまったということになるわけです。


さて、ここで、弓成達が問題視している政府の密約・・・まあ、本来アメリカ側が出すべき金額を出し渋っているので、仕方なく政府が出すということなんですけど、

これー、今の普天間問題と比べて、どうです?

こういう見方が出来るのが、おもしろいんですね。


普天間問題は、結局、沖縄の負担軽減のために、基地を移設しましょうという話です。

それに対して、弓成が追っている話ってのは、結局、お金をアメリカが出すか、日本が出すかの話で、いずれにしろ、沖縄の農民に土地は戻るって話なんですよ。

政府の密約だから、けしからんという話は、まあ、話としても、今の普天間問題に比べると、

「結果的には、農民に土地が戻るんだから、アメリカと日本のどちらが、金を出すかの話なんだから、結果オーライなんじゃね?そんなに大騒ぎする話か?」

という見方もできる。


つまり、普天間問題の方がより深刻だと考えられるんですね。


普天間問題の本質は、もう、ずれてきている印象が強いです。

というのも、民主党が、

「最低でも県外」

と主張して、政権を握ったという事実が、大きく、のしかかっているんです。


日本で一番嫌われるのは、変節漢です。


そして、今の政府が変節漢そのものになり下がっている。

マニフェスト選挙とも言われた選挙で政権をとったにもかかわらず、マニフェストにあることは、実行出来ずに匙を投げ、マニフェストにない、

消費税の引き上げだけに、汲々としている。


「財政健全化のために、消費税を引き上げる」

確かに言っていることは、正しいですけど、実行役が変節漢だと、誰も話を聞きたくないんですよ。

これは、日本人の正義感の問題なんです。


弓成を始めとした昭和の人々が、自分の正義を信じ、汲々として歩いていったの同じで、今の日本人たちも、自分の正義を持っている。

その中に、変節漢の話を聞くとか、それに共感する、という項目はないんです。

税金をあげるという話は、ただでさえ、大きな説得力が必要なモノですが、今の状況で説得力が生まれると、普通に思えますか?


正しいことをやれば、理解が得られる。

そんなもんじゃないんですよ。政治ってのは。

いやなものを押し付けるのなら、それ相応の痛みも自分に強いる。

それがまず、最初の環境整備ということになる。そこから、はじまって、次に高い説得力を持つようにする。

そういう二段階の準備がなければ、話を聞いて貰える環境が整わない。


今の政府のやっていることは、変節漢のくせに、痛みを国民にだけ押し付けようとしている。

パフォーマンス的に突然、議員定数減を主張し出しましたけど、結局、民主党に都合のいいやり方でしかなくて、結局、身を切るなんて感覚すらない。


つまり、今の政府には、説得力がないんです。


だって、有権者との約束であるマニフェストをひとつも実現できないんですよ。

そんな政治家、ありえないでしょう?

説得力がない。政治家の最も大事な説得力がないと判断されてしまったら、そりゃ、政治家として、終りでしょ?

政治団体として、終りだよ、それは。


まあ、とにかく、今の政治がひどすぎるおかげで、弓成が追っている、密約とやらが、

「そんなの、別にいいじゃん。命書けるほどのもの?」

と思えてしまうから笑えますね。


まあ、「運命の人」に戻りますけど、結局、弓成も昭子も自分の正義の為に、他人を信じてしまったから、事態をコントロールできなくなったという、

ただそれだけに過ぎないんですよ。

「他人に期待するな、自分に期待しろ」

僕は、こう思っていますけど、まあ、他人に期待しすぎたことが、弓成たちの命取りになったということでしょう。


まあ、でも、昭和の時代って、ああいう女性がたくさんいたような気がしますねー。

まあ、横恋慕ということですけど、しかし、女性は怖いなあって思いましたねー。

というか、真木よう子さんって、いい役者だなあって思いましたねー。

迫力がありますよね。女性として。

いやあ、お龍さんの時は、あまりよく感じなかったんですけど、この昭子って役は、すごいですよ。

なんか、その色気にゾクゾクしてしまいますからねー。


でも、ああいう女性をああいう立場に置いてしまったら・・・やばいよねーって思います。普通に。


まあ、これから階段をかけ降りていくことになるんですけど、まあ、おもしろくなることでしょう。

ゾクゾクしながら、来週を待ちたいと思いますね。


さて、今日も一日がんばってきましょうかねー。


ではでは。