「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

千利休・・・は単なる「俺偉い病」の思い上がり患者!(秀吉に並び立つはずもない!)

2014年04月21日 | 夜の日本学


一人の髪の毛の長い背の高い細身の女性が机に座り、ノートパソコンを叩いています。

彼女の名はレイカ(31)・・・とある雑誌の取材記者です。

「えー、それでは、タケルさん、夜の日本学「先人考察編」・・・お願いします。今日は誰について語ってくれるんですか?」

と、レイカはノートパソコンを叩きながら、赤縁のメガネを手で直し、こちらを見つめます。

「うん。そうだな・・・今日は安土桃山期の茶人「千利休」をとりあげてみようか」

と、タケルは話し始めます・・・。


さて、今日の「夜の日本学」はじまり、はじまりー・・・・。


「彼は秀吉に死を賜った時「ひっさぐる我が得具足の一つ太刀、今此時ぞ天に抛つ」と言葉にしているんだね」

と、タケルは言葉にする。

「彼は晩年、秀吉の政治グループに入った・・・当時の日本政治を秀吉と共に動かす立場にあったんだね・・・まあ、すごい立場だと思うけどね」

と、タケルは言葉にする。

「外向きの事は秀長様に、内々の事はこの千利休に・・・おっしゃって頂ければ・・・と千利休は、言っていたようですね」

と、レイカ。

「まあ、そういうことだ・・・秀長は、その性格のやさしさから、随分と諸侯に愛されていたようだからね。それに対して千利休は、随分果断だったようだけど・・・」

と、タケル。

「それが結局、千利休にとって、仇になったと・・・?」

と、レイカ。

「うん。つまり、彼はひとりの政治哲学者になったんだよ。だから、許せないモノは許せなくなった・・・それはある意味、「俺偉い病」患者になった・・・ということだ」

と、タケルは結論的に言う。


「彼は天正十八年の暮れに秀吉の怒りに触れ、謹慎をくらう。だが、彼は天正十九年の正月に狂歌を作る。「利休めはとかく果報者ぞかし。菅丞相になるとおもえば」と」

「言う歌を作るんだね。菅丞相・・・菅原道真公の事だ。無罪なのに汚名を着せられて太宰府に左遷された故事を言うのか、あるいは、怨霊となり、天皇さえも取り殺した」

「悪霊となるエピを言ったのか・・・それは謎だけどね」

と、タケルは言う。

「千利休・・・わたし的には、その強気な物言いから、後者だと思いますけどね」

と、レイカ。

「僕もそう思う・・・無罪なのに・・・なんて事をこの千利休は主張しないさ。だって、無罪も有罪も秀吉の決済ひとつなんだから、そんなの意味はない・・・」

「要は秀吉の価値観と千利休の価値観は違ってしまった・・・その事実を千利休は、知っていた・・・それでも、自分の成長した自意識は変えられない・・・」

「それは死を賜ることになろうとも、自意識だけは変えられない・・・秀吉ごときにおもねるなど、絶対に出来ない・・・なぜなら、自分は千利休なのだから・・・」

「そういう思いだ・・・「俺偉い病」の症状そのものだ・・・自意識の過剰な肥大・・・それだけの事だ・・・そこに意味などない・・・」

と、タケルは厳しく言う。

「この日本においては・・・「和を以て貴しとなす」こそが最高正義・・・それが出来なくなった時点で、千利休は・・・終わったんですね」

と、レイカ。

「そういうことだ・・・よく、千利休の死を秀吉が狂っていく過程のターニングポイントとする人間が多いが・・・実際は、千利休こそが」

「先に「俺偉い病」になっていたんだよ。もちろん、秀吉もこの後、「俺偉い病」になっていくけどね」

と、タケルは言う。

「彼は秀吉を究極の敵と見ていた・・・だからこそ、菅丞相となって、豊臣家を呪う大魔縁となるのを嬉しがっていたんだ。それこそが彼の望み・・・」

「周囲にはそう見せたかったんだな。・・・だが、それは虚仮威しというものだ。彼がいかに周囲に自分がどう見えるかを気にしたいい例だよ・・・」

「そういう人間は、実際は、中身のあまり無い下らない人間だよ・・・なぜなら、自分に価値のある人間は、他人に自分がどう見えようが」

「そんなの気にしない・・・それは自分に価値があるのを重々承知しているからだ。だから、見え方なんぞ、気にしないんだよ」

「結局、千利休は、自分の価値観だけに固執し、他人に自分がどう見えるかだけを気にして・・・「和を以て貴しとなす」を破壊した」

「下らない、何の価値も無い、意味すら無い人間・・・それが千利休の正しい評価だと僕は思うけどね」

と、タケル。容赦はない。

「秀吉は出来ない人間ではない。鷹揚な人間でもあるし、「絶対の知恵者」織田信長公の後を継ぐ人間でもある。間違った判断を下せば・・・人の批判も受ける人間だ」

「その秀吉が、「殺すしかない」と判断したとあらば・・・千利休は、単なる茶頭でしかない・・・秀吉は自分で天下を取った天下人だ」

「その差・・・ポテンシャルとしては、圧倒的な差だ・・・その差を忘れ、傍若無人な働きを示した・・・少なくとも秀吉にはそう感じられた・・・」

「それが秀吉を怒らせ・・・後には引けない「俺偉い病」の千利休は、態度を変えなかった・・・そういうエピに思えるね。僕にとっては、さ・・・」

と、タケルは言葉にする。

「意地の張り合い・・・女性のわたしには、それだけに見えますけど・・・」

と、レイカ。

「ふふ・・・そうだな。たった・・・それだけの話かもしれないな・・・ことさら、意味のあることではないよ・・・やっぱり・・・」

と、タケルは少し笑う。


「最初の言葉にあった・・・具足を抛つ・・・というのは、どういう気持ちを表しているのでしょうか・・・千利休の・・・」

と、レイカ。

「具足を持っていた・・・ということは、いつでも秀吉様の為に命を投げ出す覚悟があった・・・そういうことだろう。しかし、その具足を抛ったということになれば」

「もはや、秀吉は守るべき味方でなく、敵になった・・・そういう見解になったと見るべきだろうね」

と、タケル。

「政治というのは・・・特にこの日本では、その最高正義が「和を以て貴しとなす」なんだから、お互い上手くいくようなやり方をすべきなんだよ」

「話し合って、お互いの利益をうまく調整して、納得する落とし所に落とす・・・それが大切なんだ。人にはそれぞれの立場があり、面子もある・・・」

「その面子を潰すこと無く、お互いが笑顔になるように、利益を調整しながら・・・利益がうまく出ないなら、次の利益を期待させて・・・そういう微妙な調整が」

「必要なのが、この日本社会だ・・・であるなら、機知に富み、相手の背景や状況を100%以上知らなくてはならない・・・「軍師官兵衛」で」

「加古川評定の大失敗を伝えていたけど・・・ああなってはいけないわけだ。お互いの顔を立てて、上手く同じ方向を向かせ、やる気を起こさせる・・・それが政治だ」

「だから、日本の政治は難しい・・・「俺偉い病」になんてなったら・・・それこそ、使い物にはならない・・・千利休は、そうなっていた」

「・・・それを秀吉は見抜いたんだよ」

と、タケル。

「同じように、政権に参加していた、大和大納言・・・豊臣秀長さんが死んだのは、天正19年1月22日・・・千利休が死んだのが天正19年2月28日・・・」

「秀長さんの死が・・・千利休さんの死にも影響しているように思えますね」

と、レイカ。

「秀長さんは、割りと長く患っていたようだから、政権への参加と言う意味では・・・かなり以前に無くなっていたんだろう。小田原征伐にも、参加出来ていないよう」

「だからね。秀長さんは・・・。だから、前田利家が・・・政治的には、近い位置にいたようだけど・・・千利休は、孤高な立場になっていったんだろう」

と、タケル。

「秀吉とは、相容れない「孤高な立場」に?」

と、レイカ。

「そうだろうね・・・その政治哲学がどのようなものだったか・・・それは言葉が残されていないからわからないが・・・僕から言わせれば単なる「俺偉い病」だよ」

と、タケル。

「千利休は、秀吉に疎まれても、なお立場を変えなかった、一徹者として、人気があると聞きますが・・・」

と、レイカ。

「バカバカしい・・・そういうのを馬鹿って言うんだ。要は自分に価値の無い馬鹿な人間があこがれているだけさ・・・千利休が何をした?何もしていないじゃないか」

と、タケルは言葉を荒らげる。

「秀吉は「絶対の知恵者」織田信長の後を継いで天下平定を成し遂げた、本当の英雄だ。その秀吉と千利休では、並び立つはずもない・・・千利休は単なる」

「「俺偉い病」のクズだ。こんな奴、桀獄門でもよかったんだよ。そこを切腹を許した秀吉に天下人たる鷹揚さがあったと見るべきで、こんなクズ・・・一顧だにする」

「必要さえ、ないよ・・・」

と、タケルは言い抜いた。

「茶道は美学の中心・・・そう言えると思いますが・・・その祖・・・千利休は茶道をどう考えていたのでしょう?」

と、レイカ。

「美学というのは、時に・・・哲学の塊になってしまう・・・哲学とは、それすなわち・・・単なる思い込み・・・いや、思いあがりそのものに堕してしまうことがある」

「千利休は、「おもてなしの心」だと言いながら、相手へそれを理解するこころを持たなければ、人間として扱わない・・・と、そこまで思い上がった人間だった」

「それはもう「おもてなしの心」じゃない・・・脅迫観念だよ・・・思いあがりも甚だしい・・・」

と、タケル。

「「俺偉い病」で思い上がりも甚だしくなった千利休は「絶対の知恵者」秀吉に殺された・・・そして、千利休は菅原道真公のような怨霊にもなれなかった・・・」

「それは民衆が千利休の正体を知っていたから・・・そういうことでしょうか?「俺偉い病」で思い上がっただけの馬鹿者・・・それが千利休の正体・・・」

と、レイカ。

「そういうことになるね。彼は何者でもない・・・単なる勘違い野郎の「俺偉い病」の患者さ・・・ああなっちゃいけない・・・怨霊になれなかった」

「千利休は、日本民族に「ああなっちゃいけない」と永久に馬鹿にされているのさ・・・それが答えだよ」

と、タケルは言った。

「ああ、不快・・・言葉にするのも不快だから、早速飲みに行こう。ね、レイカちゃん」

と、タケルは言った。

「そうですね。今日はとことん、お供します。あなたの為なら、どこへでも・・・」

と、笑顔で、レイカは言うと、赤縁のメガネを取り、髪を解いた。


(おしまい)


さて、月曜日の飲みは・・・「立ち飲み」でハムカツやポテサラを肴にビールをぐいっと飲んで、

楽しみましょうか。焼き鳥もいい感じで焼けていて・・・焼酎のホッピー割りも美味しいんだよな。

もちろん、レイカちゃんの笑顔も一緒に・・・ちょっと腰に手を回したりして・・・。


さ、月曜日から、楽しく飲んじゃいましょう!


ではでは。

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