行政マン・コーチのはじめの一歩

自治体職員でストレングスコーチ&ファシリテーターの丸本です。
人と組織の持つ強みを活かして、応援を続けています。

評価される方の不満

2006年12月29日 | 人事評価制度
教員評価「手抜き」続々 制度に無理ある?(神戸新聞) - goo ニュース
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○ 兵庫県教委が本年度初めて公立学校に導入した教員評価制度で、現場の教員から「手抜き評価されている」との報告が、県教委や教職員組合に寄せられていることが二十八日、分かった。
○ 校長が制度で定めている教員との面談を省いたり、生徒の評価や教員本人の自己評価を基に評価したりするケースもあったという。
(略)
○ 複数の学校の教員らが校長の「手抜き評価」を報告。それによると、神戸や播磨、丹波地域などの学校では、校長が記入する評価シートと同じ用紙を教員にも配って自己評価を書かせ、その結果を基にシートを作成していた。
○ 九月下旬に自己評価を求められた県立高校の男性教諭は「自分と校長の評価はまったく同じだった。仕事ぶりをきちんと見てもらったと思えない」と振り返る。
○ 別の県立高校では、生徒に教員を評価してもらい、校長が活用。面談をせず、同じ学校で全教員が「オールB」という不自然な例や、校長が授業をまったく見ていないのに評価された学校もあった。
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人事評価制度を実施したときの被評価者の不満としては、きちんと評価されていないと言うものが一番多いのですが、特に自己評価と乖離があるというよりも、評価者が誠実に評価してくれているかと言う点がポイントになるようです。

このニュースのように、被評価者が書いた自己評価と同じ評価を書き入れるとか、オールBとかでは「ええかげんにせい!!」という不満は当然。子供に書かせるのも論外です。

子供に書かせるというと、顧客の評価なんだからと肯定的に言う意見もありますが、元々評価者としての訓練も受けず、評価項目の意味も十分理解していない状態で評価させることには賛同できません。

一面的には実情を反映していても、評価トータルでは×

こういう事例が出ると、評価制度自体が問題なんじゃないかという意見が出ますが、それも違うと思います。

問題は評価制度自体ではなく、評価が本来の業務と違う余計な仕事だと認識している管理職の問題です。

部下職員の能力や仕事振りを把握することは、管理職にとっての重要な役割です。当然、本人たちもそう思っているんですが、それが「人事評価」となると、途端に「人事課から押し付けられた余計な仕事」「給料を決定するための人事課の仕事」に感じるのか、手を抜くケースが必ず出てきます。

そうならないよう事前研修をやるんですが、やはり何人かは出る。

人事評価が担当分門を管理運営するツールであることを理解してもらうまで、こつこつ研修や働きかけをするしかないですねえ
コメント
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