行政マン・コーチのはじめの一歩

自治体職員でストレングスコーチ&ファシリテーターの丸本です。
人と組織の持つ強みを活かして、応援を続けています。

人事評価の不幸な歴史

2006年08月01日 | 人事評価制度
新しい人事評価制度の導入作業も進み、評価者研修や全職員対象の説明会に突入中です。

今日は説明会用のパワポづくりでした。


しかし、人事評価と聞くと、皆さん一様に良いイメージはないようですね。

評価制度自体はツール(道具、手段)であり、本当は何の色もないんですが、使い道によってイメージが変わります。そういう意味で、これまであまり良いイメージで使われてこなかった不幸な歴史があるためでしょうか。

公務員の世界に人事評価が入って来だしたのは1950年代ですが、最もインパクトの強かったのは「愛媛県教育委員会の勤務評定闘争」です。

当時力の強かった日教組を押さえ込む手段として、自民党を中心とする保守勢力が教員の勤務評定を利用した事例で、その後全国に拡大します。これが、人事評価制度を「職員を管理するツール」として印象づけたきっかけではないでしょうか。

その後の90年代バブル崩壊後の不況の際は、民間企業が「人件費削減の手段」として、成果主義の名のもとに人事評価制度を活用しました。

このように人事評価制度は、あまり幸せな利用がされてこなかった歴史があるように思われます。

最近の公務員の世界での人事評価制度が、ハッピーな使い道をされているのかどうかはわかりませんが、信賞必罰の人事制度へのアンチテーゼとしてひとつの潮流を生み出している「人材育成型人事評価制度」は、これまでよりも『明るい人事評価制度』ではないかと思います。

コメント
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