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Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

彼らのA大訪問

2014-03-08 01:00:00 | 雪3年3部(亮蓮大学に~淳の父への本音)
「おお~!これがA大かぁ!」



晴れやかな秋空に響き渡るのは、赤山蓮の声だった。

彼は河村亮と連れ立って、A大構内にいるのだ。

「俺んとこよりちょっと小さいかな~」



そりゃご立派だこと、と言いながら亮が耳をかっぽじり、蓮の隣を歩く。

A大に入ってもまるで驚きの無い亮に、蓮は質問してみた。

「亮さんここ来たことあるんすか?」「一回だけ‥」



亮の脳裏に以前A大に出向いた時の記憶が蘇る。

上京してすぐ、淳の様子を窺いに来てコソコソした記憶‥。



亮がここに来るのもあれ以来である。

そしてなぜ二人がA大に居るのかというと‥。



「亮さん!俺休みもらった~!」



ことの顛末は、蓮がそう言って亮の元に駆け寄ってきたことだった。

恨めしそうに雪の母を見る亮の視線を受けて、彼女は溜息を吐いて彼ら二人を外に放り出した。

「もうあんたら二人出ていきなさい。ちょっと気持ち切り替えて来て!」



相変わらずぼんやりしている亮の息抜きも兼ねて、二人は都心へと繰り出した。

真っ昼間っからホルモン焼き+焼酎を堪能し、蓮はこの後クラブへ行くことも計画していた。

亮を連れて行けば女の子がわんさと寄ってくるだろう‥。ヒッヒッヒ‥。

 

しかしそんな蓮の計画は途中で頓挫することとなった。

「I have no money...orz」



お金を出す気がまるで無い亮は、そんな蓮を前に憮然とした態度だ。

そして蓮は閃いたのだ。姉の大学が近いんだから、金の無心に行けばいいじゃないかと。


「電話出ね~!」



しかし物事はそう簡単に運ぶものではなく、蓮は姉と連絡がつかないことに焦り始めた。

「もしかして既に感付かれてる?!怖えーー!そんじゃメールを‥!」



蓮は超高速でメールを打った。一通じゃ弱いと思い、二通打った。

姉ちゃん!俺今姉ちゃんの大学に来てる!金が無い!ご飯おごって!
ご飯ご飯ご飯ご飯ご飯ご飯!

早く早く早く早く!
姉ちゃんの学科に押しかけて皆に挨拶しちゃうかもよ~?!


 

ふふふ、と蓮は不敵の笑みを浮かべた。

「姉ちゃんはこういう気まずい展開が嫌いですからね‥」



だからすぐに飛んでくるだろうと言って、蓮はふふふと笑い続けた。

「ふふふふ‥ふふふふふふ‥」



しかし待てど暮らせど‥。

「‥‥‥‥」




返事来ねーじゃーん!!



orz....

鳴らない携帯を睨みながら、蓮は頭を垂れてどんよりした。

そんな中、すれ違う学生の中に亮の気を引くものがあった。



そちらをじっと見つめる。

バイオリンを持った学生だった。



彼女が行く先に何があるのか、亮は思って沈黙した。

彼の心にある何か熱いものが、疼くような感覚だった。



大学見物してくる、と言って亮はそのまま蓮と別れた。

早足でバイオリンの子の歩いて行った方向へと歩を進める。



蓮は「経営学科ってどこ~?!」と言って頭を抱えた。

そして頭の中に、A大で顔見知りのもう一人の顔が浮かんで来た。



小西恵だ。

「美大!そうだ美大へ行こう!キンカンに‥」



そう言って美大への道を踏み出そうとした蓮だったが、お財布の中身が空だと言うことを思い出し、

やはり止めようと言って引き返す。



しかし恵‥いやキンカンは幼馴染みだ。

そんなことは関係ないじゃないかという気持ちもあった。

「経営学科か?美大か? いやそもそもどこにあるのか知らねーし‥」



「‥‥‥‥」



暫しの葛藤の末、

最終的に蓮は「もう知らん!」と言って歩き始めた。



どこへ行くのかは分からないが、きっと運命が彼を会うべき人に会うために、導いてくれる‥。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<彼らのA大訪問>でした。

亮がA大に来るのは二度目ですね~。読者には懐かしいV字の記憶‥笑。




次回は<進行する彼ら>です。


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