「椅子は…」8月24日
『座って接客 どうでしょう?』という見出しの記事が掲載されました。『接客中に座ってもいいですか-。従来立ちっぱなしだった仕事に、椅子を導入する企業が増えている労働環境を改善し、新たな人材確保や職場への定着につなげる狙い』による動きだそうです。記事によると、ドンキホーテ、ダイエー、アオキスーパー、大垣書店、杏林堂薬局、ポケットフーズなどの企業が導入を進めているということです。
従業員の声としては、『これまで勤務中はずっと立ち仕事だった。疲労で足がしびれていたが、今は椅子に座って作業ができるため足腰への負担が減り、助かっている』など歓迎の声があがっているとのことでした。
さて、教員の場合はどうでしょうか。教員といっても、校種ごとに違いがあります。幼稚園の教員は保育中ほとんど座っていることはなく、小学校の教員も授業中は机間指導等で教室内を動き回っていることが多いです。しかし、中高になると、授業中ときどき座っているケースもあるようです。
私は小学校の教員でした。30代後半で教委に勤務するようになりましたが、もし60歳まで担任教員を続けたとしたら、1日に4時間強の「立ち仕事」は相当に辛かったのではないかと考えることがあります。当時の私は、高齢の教員の肉体的な辛さということを考えたことがありませんでした。しかし自分が還暦を超え、体力の衰えを感じるようになった今、教員の肉体的な疲労についての配慮ということを考えるようになりました。
小学校の教員は、体育の授業ともなれば、ある程度は実際に体を動かすことが必要になりますし、ときには子供と遊ぶことも仕事の一部です。子供は敏感ですので、教員は元気な顔を見せておく必要もあります。「先生、大丈夫?」などと声を掛けられるようでは、長期的に学級経営に影響が出てきます。
教員不足問題が顕在化する中、ベテラン教員が肉体的な辛さで早期退職を選ぶなどということは避けなければなりません。そこで、「椅子問題」です。小さな車輪付きで座面も小さな椅子を各教室に配置し、机間指導で立ち止まって指導する際に軽く腰を載せて話し込んだり、板書のときにも浅く腰かけてチョークを握ったりできるようにするのです。
若い教員でも体調がすぐれないときもありますし、障害のある人が教員になった場合でも、生かせると思います。どうでしょうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます