「思春期」9月24日
連載企画『共学別学私の場合は』の第4回は、千葉大客員教授木場弘子氏が登場しました。木場氏は、『入学して、異性の目を気にせず話し合える気楽さを感じました』『女子ならではの将来の不安などについて語り合えたのは励みになりました(略)卒業後の進路についての話をよくしていました』『男子がいたら恥ずかしくてできなかったかな、ということを思う存分やりました』『制服のスカートの下にジャージーをはき、「早弁」もしました』などと女子校のメリットをあげていらっしゃいました。
おそらくその通りなのでしょう。私が不思議に感じるのは、女子高校にそんなにメリットがあるのであれば、どうして公立の女子中学校を設けようという自治体が出てこないのか、ということです。
異性の目を意識する、ということは性的な成熟に関係していると思われます。40年前の女子高生と今の女子中学生、肉体的にも精神的にも、取り巻く情報環境にも、大きな違いがあります。今の女子中学生は、40年前の女子高生に匹敵するくらいの成長度なのではないかと思うのです。実際、40年前の女子高生と今の女子中学生に「ボーイフレンドはいますか」と訊けば、いると答える人の比率はほとんど変わらないのではないでしょうか。初潮年齢も低下していますし。思春期は速まっているのです。
そうであれば、40年前に女子高校が教育的成果を上げやすかったというように、今では女子中学校が、異性の目を気にせずに思いきり活動できるという教育的効果を期待できる、ということになるような気がしてなりません。
以前、私はこのブログで、各教委が独自性を競い合い、少しでもマスコミ受けする「改革」姿勢をアピールしようと様々なアイデアを競い合っていた状況を踏まえて、公立別学中学校という「画期的」方針を打ち出すところが出てくるかもしれない、と書きましたが、そうした事例は一校もありませんでした。今回も趣旨は違いますが、公立女子中学校設立を主張する人が現れないか、と思ってしまいます。
別学推進派であれば、そうした意見をもつことは自然だと思うのですが。
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