ホヤ(その3終わり)
平松洋子さんと言う、エッセイストが酒飲み友達を伴って山形の温泉に向かった際、
東北新幹線の中で買った「干しホヤ」を、車中の酒のつまみとして供したそうな。
すると名だたる酒飲み共が呆けたように「おくれ、おくれ」と手を出したとあり、大いに笑った。
私も実はそのチューインガムに似た容器に入った「干しホヤ」も大好物。
その名も「酔明」と言うそれは、昔あった塩をした昆布の厚切り「都昆布」とそっくりのパッケージでもある。
妻と東北を旅行した際に車内売りの「干しホヤ」を数個買い占めてしまった。
そして、トイレのために車内を移動すると、デッキで売り子さんが途中駅で、
補充してとの電話をしている所に出くわしてしまったのだった。
(終わり)