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畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

さようなら「クロ」ちゃん、さようならオバーちゃんたち

2011-11-17 05:27:11 | 暮らし

 水曜日に送迎を担当するオバーちゃんの家に、真っ黒なレトリバーがいる。
「吾輩は猫である」でも無いけれど、名前は無い。じゃなかった分からない(笑)。

 オバーちゃんに訪ねたけれど、「おら、長くて覚えらんねー」ですって。
それで、私は何時も「クロ」と密かに呼んでいる。


 犬も猫も大好きなスベルべは最初に迎えに伺ったときから「クロ」と仲良しになった。
私の運転する自動車の音を敏感に聞き分け、姿が見えた瞬間には「ウォンウォン」と大歓迎。

 「良し良しっ、どれ大事なものを持ってきて」と言うと小屋に入り、
大切な縫いぐるみの「お猿さん」を咥えて持ってきます。


 私に玩具を自慢し、それで遊んでほしいのです。
でも、「どれ、こっちに頂戴!」と声をかけても、口から離すことは有りません。


 オバーちゃんを自動車にお乗せし「それじゃまたな」と声をかけると、
「エッ、もう行っちゃうの?」と途端にがっかりした様子を見せます。


 咥えた大切な玩具も手放して、「ウォンウォンもっと遊んでー」と吠えて後追い。
不思議なように犬は、犬好きの人間を好きになるようですね。

 他のお年寄りも乗っていらっしゃると、その様子を見て大喜びなさいます。
そして、「別の運転手さんだとがっかりするのよねー」とも話され大笑いするのです。

 そんな「クロ」ちゃんとも、もう一ケ月ほどでお別れすることになります。
実は、私も足かけ五年に亘り、務めてきたパートの運転手の仕事を止めるのです。

 我が家は、小さなJRの無人駅の駅前通り。駅とは100メートルほどのところに有ります。
今年の九月末に、管理する社員を見かけ「今年の除雪要員は決まりましたか?私で良かったら使って下さい」
と、声をかけていたのでした。

 その後、中々返事が来ないのでもう決まったのかな。と思ってたら十月末になって電話連絡が有った。
「今までの人が一人止めますので、ぜひお願いします。前向きな返答をお待ちします」との事。

 妻に相談すると一瞬「冬くらいゆっくりできるかと思ったのに」と一瞬不満の声を声を上げたけれど、
冬は除雪の仕事をして、夏場は畑仕事に専念したいとの私の気持ちを伝えると納得してくれた。

 そんな訳で十二月の下旬からはJRの駅のホーム除雪のパート職員として働きます。
運転手の仕事も、友達に交代を頼みました。私の同級生でもある、気の良い男です。

 お年寄り、特にオバーちゃんたちには告げるタイミングをぎりぎり最後までと思っていました。
でも、交代する友人が義務のインフルエンザ予防接種に行った際に、お年寄りのところに顔を出し、事が露見。
そして、次から次へと話が伝わり、お年寄り全員の知るところとなってしまいました。

 「居なくなるなんて寂しい、もう会えないの?」と悲しそうに声をかけられます。
「大丈夫だよ、また遊びに来るから」とは言いますが、おそらく会えることは無いでしょう。
早くして亡くなってしまった同級生の母上も二人居られて、私のことを母のようなまなざしで見ておられました。
自動車の乗降の際に、手をお貸しするとしっかりと握って中々放さない事もままありました。
「あー、息子さんを思い出すのだな」と、しばらくは手をお任せしていたのです。

 昨日は「安全講習会」の開催案内と会場になる駅までの切符が同封され送られてきました。
来週の二十四日にはその「安全講習会」に行きます。

 実は昭和四十一年に当時の国鉄に就職し、この駅構内の保線詰め所で仕事の第一歩をスタートしています。
暑い日照りの中で線路を保守し、そして、冬はこの駅のホームも除雪していました。
実に、四十六年ぶりのホーム除雪仕事への復帰となるのです。

 これからは、冬はお客さんのためのホーム除雪。夏場は畑仕事の百姓と言う生活がスタートします。
還暦をとうに過ぎた今の年齢から考えて、そう何年も働くことも出来ないとは思うけれど、
元気で働けるうちは、働き続け、冬はお客さんの安全を守り、夏は美味しい野菜をお客さんに届けるよう、
精一杯に頑張るぞ。と、自分に言い聞かせています。
 

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ナメコが早い!

2011-11-17 05:27:11 | 山菜

 ここ何年かは十二月が最盛期だった「ナメコ」の発生が異常に早い。
昨年よりも一カ月も早く、十一月中旬にはほぼ終わりに近い状態。

 それでも、昨日の朝は三十分ほどで3キロ余りの「ナメコ」を収穫。
例年だったら、もっともっと採るんですけれどもねー。


 実は前日に、工事の立ち会いに行き近くの枯れ木に出ている「ナメコ」を見つけていた。
早朝の誰も山道を通らない時間帯に、高い場所に出ている「ナメコ」を採る道具を軽トラに積み出かけたのでした。


 狙いはたがわず、何分もしないうちにレジ袋に半分ほども採ったのでした。


 しかし、調子に乗って出かけた午後に大失敗。
何時も大量にナメコが発生する大木に行き着くと沢山出ているが遅くて茶色に変色。

 落ち込んだけれども気を取り直し、沢を渡って次の尾根にと思い下り始めた。
その時、掴まって体重をかけた雑木が折れ、アッと思う間に滑落。

 初めは腹ばい状態で滑ったのだけれど、滑りながら体制を変え、下方を見ながら落ちる。
体制を変えたのは、岩などに身体を打って大けがをすることを防ぐこと。

 しかし、下を見ても足がかりになるような窪みは無く、しかも大きな剥き出しの岩が有る。
最後はその大きな岩に尻を打って、はずみで下の沢の中に膝から着地。
しばらく、痛さに膝の痛さに唸って、立ち上がることも出来ない。


 痛みが和らぐのを待って再び斜面を登り、歩き始める。
林の木も年老いて枯れている。ナメコの出る木も枯れて来ている。
私も年老いて、注意力、体力気力も枯れ果ててきているのか。


 出血も無いので手当もせずに午後のパートに出勤。
でも、帰宅した夕方には痛みが増してきました。

 一晩寝てどうなる事かと思ったけれども、痛みは引き、少々の腫れを残すのみ。
体力と、経験を過信せずに、慢心せずに静かに体力に合わせて山に入ることにしましょうか。
コメント (12)
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