創価学会・公明党が日本を亡ぼす

  政教一体で憲法(20条・89条)違反だ!-打首獄門・所払い(=解散)せよ!

乱脈経理-19

2014-02-15 09:09:45 | Weblog
○〝乱脈経理…創価学会VS国税庁の暗闘ドキュメント、矢野絢也…講談社…2011/10刊〟より
◆警視庁と国税の対立
 国税当局は、ルノワール事件が学会に波及するのを食い止め、事件を矮小化するために、学
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会と都議会公明党が警視庁に何らかの裏工作をしているのではないかと疑っていた。私の皮肉
の意味を秋谷氏らは敏感に察知し、「国税が怒るか。まずいな」と一言つぶやいた。私は知ら
ん顔をしていた。
 八月九日、信濃町の学会本部六階会議室で、学会と公明党首脳がルノワール事件、損失補填
問題、第二次税務調査対策について会議を開いたが、何も決められなかった。
 八月一二日、公明党の石田委員長が「私もジッとしている訳にはいかない。責任を感じてい
る。どうすればいいか教えてほしい。秋谷会長から対策を考えろといわれている」と相談して
きた。私は「尾崎国税庁長官と会ってくるから、その後で打ち合わせをしよう」となだめ、尾
崎氏と連絡を取ろうとしたが、あいにくお盆休みだった。そこで坂本部長に電話して石田氏の
意向を伝えたところ、坂本氏は「盆休み前で忙しい。石田委員長は以前も会いたいと言ってき
たがキッパリ断った」とにベもなかった。
 それでも石田氏は八月一三日、坂本部長に電話し「来年には参院選挙もあるので困ってい
る」と食い下がったが、「選举はいつでもある。国税はそんなことに構っていられない。公党
の委員長が干渉したとなると大問題ですよ」と逆に坂本氏にたしなめられた。私は坂本氏に、
「石田さんの立場もあるから、そう邪険にしないでください」と頼んだ。坂本氏は石田氏との
やり取りを直ちに尾崎長官に報告したという。
 一方、学会本部幹部職員によると、第二次税務調査対策で学会はてんてこ舞いで、学会系の
弁護士と税理士らが連日、八王子の学会施設に詰めきりで税務対策を練っているという。
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 幹部によると、宗門との争いや続発する事件の影響で、学会からの退会者が続出し、学会員
の「財務」(寄付)は八九年の年間一四〇○億円から一二○〇億円に大きく減少、聖教新聞の
部数も減ったとのこと。その一方で全国一○○〇カ所の会館の維持費だけで年間五〇億円ほど
かかるなど、相変わらず無駄な支出が多いという。具体的な真偽は確かめようがないので、私
は冷淡に「あんたらが改革したらどうなんだ」といなしたが、この数字からも財務の減少にも
かかわらず学会の余剰金が每年増え続けていたことがうかがえる。学会は学会員から寄付を搾
り取る一方、非課税資金を余剰金として着々と溜め込んでいたのだ。こうした財務のあり方に
ついて、私のところにも学会員から苦労の声がたくさん寄せられていた。「いつたいいくら金
を集めれば気が済むのか。学会員は搾り取られ苦しんでいる。これでは池田さんはゼニゲバ
だ!」と吐き捨てる学会員もいた。
 八月一六日の党中央執行委員会の後、私は石田•市川・神崎氏と国税庁対策を話し合った。
 国会では、国連によるカンボジアでの平和維持活動に協力するため、自衛隊初の海外派遣を
認めるPKO (国連平和維持活動)協力法案が焦点になつていたが、〝同法案については〟学会の
婦人部が強く反対していた。
 会議では「学会を守るため党が泥をかぶるべきだ。PKO協力法案に賛成して政府・自民党
に貸しを作り国税庁の動きを抑えてもらつたらどうか」という意見が出たが、「効果は五分五
分。政権に(国税問題で困っているという)弱みを見せるだけで終わりかねない。それに学会の
承認なしにやると後ろから鉄砲を撃たれる」との消極論もあり、結論は出なかつた。
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 その日の午後二時から場所を学会本部六階会議室に移して、学会と党首脳の会議が行われ
た。まず石田委員長が国税庁の坂本部長とのやり取りを話し、状況が緊迫していることを説明
した後、市川氏が発言した。
 市川「ウルトラCをやると後々ツケが回る。『軍国主義の復活だ』と婦人部から大反発が出
る。しかしやむを得ない。学会が婦人部を抑えられるかどうかわからない。だが国税問題に対
処するためにはPKO協力法案に賛成し、官邸を味方にする必要がある。選挙制度改革につい
ても公明党に協力してほしい』と小沢前幹事長から頼まれており協力すべきではないか」
 市川氏は、国税との裏の交渉だけでは埒があかないと判断したのか、「国会という表舞台で
堂々とやろう。それが国税との取引にもなる」と発言。たとえ婦人部から批判があつても党が
泥をかぶると宣言したのだ。後で別の議員が「あれは市川と小沢の取引だ」と悪口を言つてい
たが、私は内心、市川氏の潔さにある種の感慨を覚えた。市川氏の言うとおり、裏表両面から
攻めたほうがよいことは明らかだった。
 秋谷氏らが押し黙つたので私は言った。
矢野「前回(八八年)の消費税国会では、公明党は消費税導入に反対したが学会は賛成だっ
た。竹下元首相に山崎(尚見)副会長が〝学会は消費税に賛成だ〟と連絡したことがあった。
ところがその後で学会は消費税反対と言い出した。表裏を使い分けることはしてほしくない。
賛成も反対も、学会と党は同じであってほしい。いまの執行部が可哀想だ」
 だが秋谷氏はそれには直接答えず、国税問題に話題を変えた。
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秋谷「五月の第一次税務調查の修正申告が終わったときから、国税庁の態度が厳しくなってい
たのか」
矢野「彼らの態度は徐々に変わっていった。ルノワールなどの^会側の対応がまずいので国税
庁を完全に怒らせてしまった」
 結局、国税対策のためにPKO法案に賛成するという「ウルトラC」についてはうやむやに
なり、いままでどおり私が国税幹部と調整するというのが話し合いの結論だった。要するに学
会側は誰も責任を取りたくなかったのだ。学会側は翌日にも国税庁と折衝してほしいと私に頼
んできた。市川氏らは「矢野さんに手土産なしで交渉させるのは気の毒だ」と言ってくれた。
 翌日、私は尾崎長官に連絡したが休暇中で面会できなかった。すると八尋氏から電話があり
「明日、秋谷氏が折り人って矢野さんと打ち合わせしたがっている」と都合を聞いてきた。前
日に会ったばかりなのに、何だろうと不思議に思っていると、学会本部職員が謎解きしてくれ
た。どうやら池田名誉会長が秋谷、八尋両氏を「国税庁対策で結果を出すまで俺の前に現れる
な」と叱りつけたらしく、それで秋谷氏はあわてたのだ。「結果を出すまで来るな」は、人を
動かす際の池田氏の常套句である。
◆P献金
 翌日、秋谷、八尋両氏と打ち合わせた。
秋谷「池田名誉会長を守れないとしたら自分は何のためにいるのか。存在意義がない。辞表を
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懐にやっている。(国税との交渉の)現場は矢野さんに頼むしかない」
矢野「お気持ちはわかるが、先日、市川君は国会の表舞台で、政府、自民党に貸しを作ること
で私のバックアッブをするということを言つていた。私をバックアッブしてくれるという党の
気持ちを私はありがたく思っている。しかし学会を守るためにPKOに賛成して泥をかぶると
いう党の申し出に対し、学会側は返事すらしない。学会は婦人部の反発を恐れているのだろう
が、学会と党が一緒に泥をかぶるべきじゃないですか。それに、この後(の国税問題を巡る官
邸などとの調整)は党の執行部や若手にやらせるべきだ。私だけでは浮き上がってしまう」
秋谷「それはわかるが、いままでの経緯もあり、ぜひ君にやってほしい」
 秋谷氏と私はしばらく押し問答を繰り返した。
矢野「市川君たちの考えを、学会がバックァッブしてやるのがよいと思うが」
秋谷「そのことは十分、内部で話す。矢野さんは先輩として党を大らかに見守つてほしい」
矢野「そのつもりだ」
秋谷「しかしいまのところ、市川の言うような条件を学会が飲んでウルトラCをやることにつ
いて、こちらからOKを出せない」
矢野「党は『泥をかぶつてでも」と言っている。学会は知らぬ顔をするのか。この件は党の執
行部と学会首脳部の話し合いでどうするか決めてくれ。私は(国税との交渉役という)職人に
徹するしかない」
 突き放すように言うと私は国税問題に話を移した。
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矢野「第二次税務調査についてだが、学会の会計書類の改竄は私文書偽造で刑法に引っかかる
ことを承知しておいてほしい。それから今後は私以外の人脈も使ってもらいたい。たとえば矢
追代議士は国税の坂本部長と懇意だ。矢追氏を使うべきだ。また国税庁と理論的に張り合うた
めに、信教の自由と徴税権の研究をやって学会も理論武装すべきだろう。人脈をもっと再検討
してほしい」
秋谷「とにかく矢野さんに頑張ってもらうしかない。石田委員長が尾崎国税庁長官と会う計画
はあきらめたので、会えなくてよい。こじれると矢野さんも国税庁と本音の話ができなくなる
と思う。場合によっては第二次税務調査で、本部会計の一部の調査をやらせることもその調査
のときに考慮する。オール•オア・ナッシングという訳ではない」
 要は、秋谷氏ら学会首脳はPKO問題などで婦人部などから猛烈なクレームが来ることを恐
れていたのだ。
 打ち合わせ後、私は石田委員長に、矢追氏を坂本担当につけること、他に人脈がないか調べ
ること、宗教と徴税権力について党としても勉強会をすることを求めたが、石田氏から逆に
「矢野さんが頼り。よろしく頼む」とボールを投げ返された。
 その後「石田さんから連絡を受けた」と言って矢追氏がやってきた。
矢追「市川が〝独自の立場でやってみる〟と言っていた。彼は役職が力だと思っている」
矢野「確かに、役職は力なのだ。うまく使えばのことだが……。市川君は表と裏の両面で、一
気に解夬しようと考えている。市川君は泥をかぶってもやる気なんだから、私の最大の協力者
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なんだよ。でも学会が慎重で……。とにかくみんなで頑張ってやるしかない」
矢追「みんな秋谷会長に言われているから動く素振りをしているが、会長は頼りにならない。
みんながバラバラ。下手を打つと学会•党がダメージを受ける」
 矢追氏はそう言って心配していたが、結局、また私にお鉢が问ってきた。私は半ば諦めて国
税庁対策に奔走する腹を決めた。
 その後、「国税庁側といつ接触するのか」と連日、石田委員長や秋谷氏らから問い合わせが
あった。だが先方が夏休み休暇中なので無理は言えない。
 学会の関西本部職員からも「九月から国税庁が来るというがどうなのか」と問い合わせがあ
った。この職員にょると「関西本部の管理局が徹夜で準備している」とのこと。つまり徹夜で
会計関連資料を改竄していたということらしい。
 改竄の関連で付け加えておくことがある。
 第二次調査の対象には公明党も含まれていたが、実は公明党については第一次調查が始まる
前の段階で資料の改竄が済んでいた。なぜ改竄が必要だったかというと、公明党議員や党本部
から池田名誉会長宛に多額の寄付や贈り物が届けられていて、その痕跡を消す必要があったか
らだ。
 まず議員の寄付についてだが、私も議員を辞めたときに感謝の意味でまとまった金額のお金
を池田名誉会長宛にお届けしたことがある。他の議員も同様にしてきた。また選挙で当選する
と私たち国会議員はお礼の意味で池田氏にお金をお届けした。その他、池田氏の外遊やお祝い
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ごとの都度、池田氏にお金や品物をお届けした。お届けするといつても、池田氏に直接渡すの
ではなく、第一庶務という秘書集団にお願いする。第一庶務のほうでも議員の当選時にそれと
なく催促してくる。池田先生のお蔭で議員にしていただいたのだから払うのは当然だという感
覚なのだろう。これがいわゆる「P献金」だ。「P」は「プレジデント=池田氏」の略であ
る。寄付したお金がその後、どこに流れたのか定かではない。仮に池田氏の個人収人になつて
いたとしたら池田氏は申告して税金を払っていたのだろうか。もし払っていなかつたら池田氏
が脱税に問われかねない。党としてはP献金関連の報告書や学会第一庶務からの連絡メモとい
つた池田氏がらみのもろもろの書類をすべて廃棄しなければならなかったのである。
 P献金については二○〇七年一○月一六日の参議院予算委員会で、民主党の石井一議員が政
府に質問している。
「政府にお伺いいたしますが、P献金というのがある。Pというのは、ブレジデント、池田名
誉会長のことを指す。外国から二○○個の称号をもらつたというので、国会議員一人当たり三
○万円ずつ徴収される。(中略)これはいつたい、公職速挙法違反なのか、政治資金(規正法)
違反なのか」
 P献金については公明党を離党した福本潤一元参院議員も、それが事実であることを著書
『創価学会公明党「ヵネと品位」(講談社)で暴露している。
 池田氏が、名誉博士、名誉教授など数え切れないほどの称号を授与され〝世界一の勲章マニ
ア〟とも称されていることは先に触れた。福本氏によると、こうして集めた名誉称号が二○○
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を超えたとき学会でお祝いの会が開かれ、福本氏ら公明党国会議員全員が学会から出席するよ
う指示された。だが手ぶらではいけない。そこで各自がそれ相応のご祝儀を持っていき、福本
氏も三○万円を包んで届けたという。議員が支援団体の最高責任者に寄付するのは公職選挙法
に抵触する恐れがある。
 お金だけではない。池田氏のところに集まる贈り物の量も半端ではない。池田氏は大の食通
で、私が書記長時代、竹人委員長が音頭を取って毎年、特上のマグロや牛肉などの池田氏の好
物を党から届けていた。チマチマ届け物をしても池田氏は喜ばないので大量に贈るのが基本。
軽井沢で避暑を楽しんでいた池田氏に冷凍車二台分のマグロなどを党から届けたこともある。
 池田氏は軽井沢の研修道場に集まる地方幹部らに「党がこんなもの贈ってきやがって。ほ
ら、みんなで食べろ」と気前よく振る舞う。すると学会員たちは「池田先生のご相伴にあずか
った」と大喜びし、池田氏にさらに心酔していくわけだ。
 こうした贈り物は表沙汰にできないものだった。
 八月も終わりごろになると、それまで婦人部などの反発を恐れていた学会首脳部に変化が現
れた。国税庁の足音がひたひたと迫る中、学会首脳部は平和主義をかなぐり捨て、PKO問題
で大きな方針転換を行おうとしていた。
 国税庁対策のためにPKO協カ法案に賛成し政府・自民党に貸しを作るという党の考えを容
認する方向に学会は舵を切ろうとしていたのだ。池田氏から「俺を守れ」と、よほど尻を叩か
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れたのではないか。
 八月二六日、秋谷氏が私に言った。
「PKOはよい。PKF(国連平和維持軍)も内心ではイエスだがタイミングが問題だ。政府
に対するたった一枚のカードだから」
 PK0協力法案にゴーサインを出しただけでなく、将来的にはより危険度が高いPKFへの
自衛隊参加も認めるというのだ。秋谷氏も国税庁の動きを封じ込めようと焦っていたのだろ
う。だが秋谷氏は「このことはまだ党には伝えないでほしい」と私に頼んだ。正式決定ではな
いからということだった。自民党との交渉に苦労している党首脳のことを思うと、彼らが気の
毒になったが、上部団体の会長の指示だから従うしかなかった。
◆竹下登元首相との会話
 この日、私は尾崎長官と会う約束を電話で取り付けた。その際、公明党の石田委員長が会い
たがっている旨を伝えたが、尾崎氏は「矢野さん一人で来てほしい」と素っ気なかった。石田
氏にその話をすると「私は行けないのか」と不満そうだった。私は「委員長は軽々に動かない
ほうがよい。私が君の代理みたいなものだ」となぐさめたが、「学会がそう思わないので困
る。何かやらないと学会から文句を言われる」と悩ましい顔をしていた。石田氏の気持ちもわ
かる気がした。
 もうー件、私は大事な電話をした。相手は竹下登元首相である。
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 当時は海部俊樹内閣だった。竹下派の小沢氏が海部首相のことを「御興は軽くてパーがい
い」と語ったとされるように、この政権は自民党最大派閥の竹下派丸抱えの政権だった。自民
党幹事長も竹下派の小渕恵三氏だった。当然のことながら竹下氏は首相の座を降りたとはい
え、政府•自民党に大きな影響力を行使できる立場にあった。
 私が竹下氏に、第一次調査の経過と第二次調査の事情を説明すると、竹下氏は既に承知して
いたようだった。いつもの柔らかい口調で「二七日に(学会の第二次税務調査の件で)尾崎とマ
ムシ(坂本部長)が話し合い、私のところに報告にくるようにしておいたから」と、既に手を
打ってあることを明かした。池田氏の指示で学会と自民党のパィプ役を務めていた学会の山崎
尚見副会長から事前にある程度事情を聞いていたのだ。
 私と竹下氏は損得勘定抜きの友人だった。このときもいっさいの見返りなしに動いてくれ
た。
 竹下氏と私が親しくなったきっかけは八五年二月七日の創政会発足だった。このとき竹下氏
は中曽根内閣の大蔵人臣。自民党最大派閥田中派の後継者と目され、ポスト中曽根の首相候補
の最右翼と見られていた。
 ところが派閥のオーナーの田中元首相はロッキード事件の被告の身で、権力を失うことを極
度に恐れていた。田中氏は、派閥の後継者を決めようとせず、竹下氏がボスト中曽根で名乗り
を挙げるのも認めなかった。田中派の代替わりが進むことで政界への影響力を失うのを恐れた
のだ。田中派内では「なぜ田中派から自前の総理•総裁候補を立てないのか」という不満がマ
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グマのように溜まっていった。私が仕掛けた二階堂擁立劇の淵源もここにあった。
 そこで竹下氏は盟友の金丸信幹事長や小沢一郎氏らとはかり、密かに創政会の旗揚げに動い
た。創政会は勉強会という名目だったが、一月二七日に創政会発足の動きが表面化すると、竹
下・金丸氏ら創政会グループと田中•二階堂進両氏ら非創政会グルーブの抗争が激化。二月七
日の創政会設立総会前に、両グループによる切り崩し工作が展開された。
 だが設立総会前に、竹下氏は大臣として難しい問題を抱え込んでいた。このころ、国会では
消費税の前身とも言える大型間接税導入問題が審議されていたが、竹下蔵相が大型間接税を巡
り中曽根首相と食い違う答弁をした。中曽根氏が「流通の各段階で投網を掛けるような総合的
な消費税は考えていない」と発言したのに対し、竹下氏は「欧州共同体型付加価値税のような
多段階課税方式は否定されていない」と、将来の包括的大型間接税導入に道を開く発言をした
のだ。私は「閣内不一致だ。閣内で調整するまで予算審議はできない」と予算委員会の総括質
問で追及、審議をストップさせた。
 翌日に創政会設立総会を控えた二月六日、竹下氏の要請で、私は竹下氏とその側近である橋
本龍太郎氏と会談した。竹下氏は「私事で言いがたいが、明日、創政会の正式の発足だ。おや
じ(田中角栄)が怒ってご存知のように死ぬ思いだ。派閥の発足は個人的なことだ。だが大蔵
大臣として予算委員会がストップしたまま、派閥の発足は辛い、できない。立ち往生だ。理解
してほしい」と、竹下氏にしては珍しく感情のこもった表情だった。
 私は蔵相答弁を変更するだけでなく、将来にわたって自民党内閣では大型間接税を導入しな
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いと約束するように迫り、妥協しなかった。竹下氏は〝将来にわたって〟とまでは約束しなか
ったものの、こちらの主張を大幅に取り入れて発言を大きく変更するので了承してほしいと
切々と訴えた。私は竹下氏の話を党に持ち帰り、党執行部で協議した。その結果、変更した内
容が将来、政府•自民党を拘束する答弁になるとの判断が固まり、公明党として竹下氏の申し
人れを受け入れることになった。私は審議ストップを解除して審議に戻った。創政会設立総会
は無事開かれ、後に竹下氏は中曾根氏の指名で首相に就任することになる。
 竹下政権下の八八年にも似たようなことがあった。税制改正法案を巡り野党が審議拒否した
とき、公明党はゴールドプラン(高齢化社会に備え厚生省が制定した「高齢者保健福祉推進十か
年戦略」の通称)を自民党が取り入れることを条件に審議拒否をしなかった。これらはほんの
一例だが、こうしたことが重なって竹下氏は私に非常に恩義を感じてくれていたようで、私た
ちは友人として親しく語り合うようになった。
一九九一年八月二八日は大きな転換点となる一日だった。
 竹下氏から電話で「昨日、尾崎(国税庁長官)と坂本(部長)に会った。キーは握った。風
呂敷に包んで宿題解決に行ったらどうか」と連絡があったのである。「キーを握った」とはポ
イントを把握し、ドアを開ける方策があるということ、また「風呂敷包み」とは、出すべき資
料は風呂敷に包むようにして国税庁に持っていき、包括的に話し合えという意味だった。つま
り学会側の条件を国税が飲むという前提で、学会側は国税の指示に全面的に従い、必要な資料
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をすベて提出せよという意味である。その後、紆余曲折を経て結果的に竹下氏の提案どおりに
事態は進む。竹下氏の言葉は「言語明瞭、意味不明」と言われたが、それはこうした抽象的な
言い回しが多かったからだろう。親しくなればけっして「竹下語」は難しくない。
 竹下氏の連絡を受けた私はすぐに尾崎長官を訪ね、坂本部長も同席して一時間二五分、話し
合った。
《尾崎「現場は正義感でやっているので上から柙さえると必ずリークする。学会の情報をたく
さん握っている。国税の現場に投書が多い。今まで投書はあまりこなかったが、今年になって
よく来る。国税が学会の調査をしていることが世間に知られているからだ。投書によると、学
会内で国税対策を立て書類を隠し、書類の改竄もやっているとのこと。これは刑法にふれる。
現場が反発し、隠蔽、改竄される前に早くやれ、ということになる。
 社会部、警察から嫌味がくる。癒着だと。とくに国税の現場の調査官らを社会部が突く。フ
ラストレーションが溜まり、爆発寸前。もし押さえると爆発し、かえつて学会にマィナス。
 ルノワール、警視庁の動き、八尋の事情聴取。本来は国税の仕事。それらを矢野の言う通り
やってきた。現場は怒っている。
 そこで学会から行動を起こしてほしい。心証をよくするため。風呂敷包みを持ち、途中経過
を説明し、宿題について相談に来たというようにやってほしい。非協力の感じではなく。
 六頃目を不問に付すことはできない。池田名誉会長のプラィバシー、第一庶務、美術品、財
産などすベてやる。でも矢野先生に言われると弱い」》
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 尾崎氏にょると、私以外にも公明党議員や「いろいろな政治家」が大蔵省の官房や主税局な
どに来て「学会の調査はどうなっている」と探りを人れてくるのだそうだ。公明党議員の働き
かけについて尾崎氏は「公明党と国税庁が結託していると周囲に宣伝しているょうなものだ」
と迷惑そうに話し、公明党の石田委員長からの会談申し人れについても「矢野さんと会って話
した以上のことは話せないのだから会う気はない」と取り付く島もなかった。
────────────────◇────────────(引用ここまで、つづく)
 今回のコメントは、前回に続いて、筆坂秀世さん‥その2‥です。
 筆坂…「とにかく、池田はすごい‥公明=創価に君臨すること、50年以上でっせ‥〝庶民の王者〟‥ハッハッ‥〝人の道〟?‥それを、橋下が信じた?‥ハッハッ‥吉本(喜劇)でズッコケ美人の娘役いましたなぁ‥(^_^)‥」
 「おぞましい化け物?!‥(^_^)‥当然ですがな‥スゴイ男の必要条件〝おぞましい〟‥十分条件ではないですよ‥(^_^)‥私は十分条件?‥ほっといてんか!!‥(^_^)‥かっての〝創共協定〟以前からずっと注目しています」
 「宗教はアヘンなり?‥当然です‥自衛隊への見解変えても‥宗教は、創価は勿論、神道・キリスト等なんでも‥大体、宗教での天国・地獄や功徳・罰、に奇跡・復活?天使あります?‥刷り込み・洗脳・マインドコントロールで、“そう思う”のは本人だけですやろ‥ん!!‥思いこんだら命がけ!!‥」
 「それですねん‥怖いのは‥天国へ行けるとか‥功徳とか宿命打開とか‥選挙違反は“法難賞”でしたね‥昔の共産党?‥昔は昔ですがな‥ソ連も変わったし‥」
「〝創共協定〟は、創価の裏切りです‥が、共産党の利益ともなりました。路線変更の“善知識”としましたね‥そう〝沈黙は金なり〟〝似たもの同士はケンカする〟〝敵の敵は味方〟‥わざとでも、公明を敵としない‥ですかなぁ!!‥(^_^)
 <なりすましの>筆坂英世さんのコメントでした。次回もお願いしてあります。

(誤字・脱字、文法無視、パクリ・援用・重複・勝手編集も‥笑って♪♪‥許して♪♪‥)
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