今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

「福の日」Part 2

2008-02-09 | 記念日
今日(2月9日)は、「福の日」(Part 2)
単なる「ふ(2)く(9)」の語呂合せのようだ。「ふ(2)く(9)」の語呂合せ記念日としては、他にも、「ふくの日」(下関ふく連盟が1981(昭和56)年に制定)、「服の日」(全国服飾学校協会・日本ファッション教育振興協会等が1988(昭和63)年に制定)、「風の日」(吹くの語呂合せ)、「肉の日」(「ふく」じゃないけれど、「にく」の語呂合わせ)など沢山有る。「ふく」は言葉としても語呂がいいのだろう。いろいろ「ふく(29)の日」が有るが、「福の日」のことは昨年このブログで書いた。以下参考。
2月9日「福の日」「ふ(2)く(9)」
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/e/755c4611659edc7de3b201bc8b2040a3
だから、今日はほかのことを書こうかと思ったが、やはり、私は、この「福の日」のようなテーマーが好きなので今回も又「福の日」Part 2」として、書いてみよう。上記掲載のブログ面白いので是非見て欲しいが、前回は、「」の字の語源に始まり、昔からよく聞くことわざ「笑う門には福来たる」などから、「お多福」のいわれや福相の話など日本の古典をもとに書いたが、今回は、別のテーマーで書いてみよう。
もちろん、国語辞典で「ふく 【福】」が、”さいわい。しあわせ。幸運。裕福な・こと(さま)。逆の言葉が、【禍(わざわ)】であることを前提の話である。
幸せなら 手をたたこう
幸せなら 手をたたこう
幸せなら 態度でしめそうよ
ほら みんなで 手をたたこう
誰もがよく知っている歌『幸せなら手をたたこう 』(MIDI はここ)は、1964(昭和39)年、第18回東京オリンピックの開催された年に坂本九が歌って大ヒットした歌で、童謡としても親しまれている。作詞は、早稲田大学教授 木村利人(きむら・りひと)。この歌の解説などは、以下参考に記載の「世界の民謡・童謡・世界の民謡 > ヨーロッパ > 幸せなら手をたたこう 」を読まれるとよいが、訳詩にあたって、クリスチャンである木村氏らしく、旧約聖書の詩編47ヤーウェは世界の王 ・2「 すべての民よ、手を打ち鳴らせ。神に向かって喜び歌い、叫びをあげよ。」に着想を得たそうだ。旧約聖書の詩編は以下参考に記載の「聖書で聖書を読む(詩篇あり)」または「詩篇〔リビングバイブル〕参照)
しかし、幸せってなんだろうか?・・・素敵な服を着て、年に1度は、海外旅行などにも出掛けられて、高級マンションに住み、豪華な外車にのって、週末には料亭やレストランで食事をして、誕生日や結婚記念日には宝石をプレゼトをして貰い、財布の中にはいつも十分なお金があるという生活が幸せなのだろうか?。・・・いや、そんなこと考えていない。健康であって、その日その日の食事がとれたら幸せだ・・・と口では言っても本当にそう思っている人はどれくらいいるのだろう。自分が不幸せだなんてことは考えたこともないだろうか?。
「青い鳥症候群」と言う言葉は知っていますか?。メーテルリンクの童話劇『青い鳥』にちなんでつけられたもので、貧しい家に育ったチルチルとミチルの兄妹が夢のなかで過去や未来の国に幸福を招くという青い鳥を求めていろいろな国に旅に出る。しかし、どこにいっても青い鳥を捕まえることができずに家に帰ってきて、すべては夢だったことがわかる。そして捜し求めていた『青い鳥』(幸福)は家で飼っていたキジバトだったことを知る…という物語である。この物語にちなんで、現在の職場に不満を感じ、「もっといい職場があるはず」「自分の能力を活かせる仕事があるはず」と、理想の職場を求めて転職を繰り返す人のことを”青い鳥症候群”と呼んでいる。・・・・なんだ、かっての私のことを言われているようだ・・・と私も思うよ。余談だが、私も若い頃、自分の考える理想と現実の職場のギャップから、2度転職をしている。当時のサラリーマンは一度就職すると定年まで、その会社に奉仕するのが当たり前の社会であったので、私などは異端児であった。しかし、今、考えると、私は職場を変っても、自分の考えている仕事は変えなかったので、かえって、職場を代わっても、段々と自分のやりたい仕事が出来るようになっており、思い切って、良かったと思っているが、そのような人は、割と少ないのではないだろうか。もっとも、途中では、少々辛い目にもあったが・・、私は、楽天家なので、余り、深刻には考えなかった。それに、小さい子供の時から貧乏をして、辛いことに耐えること、忍耐力は自然と身についていたからね。
メーテルリンクは『青い鳥』が出て10年の後、『青い鳥』のつづきに、『いひなづけ、又の名青い鳥のえらぶもの』といふ、これも5幕11景の芝居を書いているそうだ。この2つの作を1つに続けて、第1部「幼年の卷」、第2部「少年の卷」として、楠山 正雄 はこの物語(青い鳥)を書いている。以下参考に記載の「作家別作品リスト:No.329作家名: 楠山 正雄 」(青空文庫)の中に、 「 はじめに 「青い鳥」訳者序」がある。その中に、以下のように書かれている。
”さて、「青い鳥」といふのはなんでせうか。「青」は昔から人間だけの持つ靜かな、ふかい心の智慧(ちゑ)の色だとしてあります。人間は肉の目だけで物を見てゐると、富だとか、名譽だとか、權力だとか、とかくうはべのはな/″\しいことにひかれて、それを世のなかの一ばんの幸福だと思ひたがるものですが、一そう明るい、心の智慧の目があいてゐたら、ほんたうの高い、ふかい幸福は、實はつい手近な自分の身のまはりにあることがわかるだらう、身はまづしく、いやしくとも、人をうらやまずねたまず、つつましい正直な心で世のなかを送る者の家にこそまことの幸福はあるのだ、といふのが作者の考へです。そこで、「青い鳥」といふのは、さういふ心の智慧だけが感じるごくありふれた毎日の生活の幸福を形(かたち)にあらはして見せたものだといへます"・・・と。又、”もう一つ、この物語の「少年の卷」にも出て來ますが、ぐわんこで意地のわるい「運命(うんめい)」といふものが、人間の一生につきまとつてはなれません。人間の世のなかはちよつと見ると平和のやうで、實は目に見えないさま/″\の敵が、たとへば天災だとか、病氣だとか、死だとか、人間同士の、または人間と動物や植物や宇宙(うちう)の萬物との間の戰爭だとか、人間をすこしの間も靜かにしておかない敵があつて、ゆだんなく人間はこれとたたかつてゆかなければなりません、それを一口にいへば「運命」といふ、やつかいなお供に始終引きずられて行つてゐるやうなものですが、幸ひ人間には高尚(かうしやう)な心の智慧といふものがあつて、それによつて胸のなかが光と喜びにあふれるとき、このいんきくさい「運命」をのり越えて精神の自由を得て、國のため、家のため、または自分の一身のためにも、安心してりつぱな行ひや苦しいつとめに、命をゆだねるだけの勇氣をふるひおこす力がそなはつてゐる、だからいい人間になるには、つい目の前にころがつてゐるけば/\しい、いやしい、物の慾にとらはれず、だれも心を高く大きく持つて、いはば神樣に近い智慧をやしなふ工夫がなくてはならない――まづかういふのが、すこしむづかしいやうですが、この「青い烏」の二つの物語を讀めば、しぜんに、おもしろく、わかつてくる作者のをしへです”・・と。
サンスクリット語の般若は、一般には智慧(知識ではない)といわれるが、これは、仏教におけるいろいろの修行の結果として得られたさとりの智慧をいう。 楠山 が言っている「心の智慧」は、この「般若」に通じるものだろうが、なかなか煩悩に悩まされている凡夫にそのような知恵が直ぐに身につくものでもない。
青い鳥は、ただ、じっと、待っていても、見つかるものではないのである。
山のあなたの空遠く
「幸(さいはひ)」住むと人のいふ。
噫(ああ)、われひとゝ尋(と)めゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸(さいはひ)」住むと人のいふ。
『山のあなた』(カール・ブッセ。訳:上田敏)
意味は、山の向こうの遠い彼方に幸福があると人は言う。一人で行く勇気もないので、人をさそって行ってはみたけれども、幸福を見つけることはできなかった。それであきらめてはいけない。人はまた、こう言う。「あなたが出かけていった山はまだまだ近すぎたんですよ。もっと遠くの山ならば幸福があったのに」と人は言う。
カール・ブッセは、プロイセンのポーゼンに生まれ、新ロマン派に属したドイツの詩人・作家。日本では、上田敏が1905(明治38)年に訳詩集『海潮音』に収めた「山のあなた(Über den Bergen)」で知られている。五七調の上田の名訳もあって「山のあなた」は国語教科書にもたびたび取り上げられた。とくに冒頭の一節は、2代目三遊亭歌奴の新作落語『授業中』のネタにされたことから広く知られるようになった。面白半分に読んでいる詩かも知れないが奥の深い意味にある詩である。
幸福とは幸福を探すことである(ジュール・ルナール )
フランスの小説家、詩人、劇作家でもあるジュール・ルナールは、その小説『にんじん』で有名。
人は苦労を厭わず求めるものに向かって一生懸命無心に努力していると必ず青い鳥は見つかるだろう。ルナールの名言に以下のようなものがある。
”毎朝、目を覚ますたびに、お前はこう云ってもいいだろう。「目が見える。耳が聞こえる。体が動く。気分も悪くない。有難い!人生は美しい」”・・・と。仏教には「足るを知る」と言う言葉がある。”世の中には幸福も不幸もない。ただ、考え方でどうにでもなるのだ”(シェークスピア )。
(画像は『「足るを知る」こころ』プレジデント社。松原泰道著)
参考:
幸せなら手をたたこう MIDI
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/shiawasenara.html
世界の民謡・童謡・世界の民謡 > ヨーロッパ > 幸せなら手をたたこう
http://www.worldfolksong.com/kids/song/clapyour.htm
聖書の話:山上の説教・霊的貧者の祝福」マタイの福音書5章1-3
http://www005.upp.so-net.ne.jp/sensei-maru/mazusii.html
1月23日「ワンツースリーの日」
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/e/f549c0d37b246b7d669b8da2f2824fe6
モーリス・メーテルリンク - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
作家別作品リスト:No.329作家名: 楠山 正雄
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person329.html
青い鳥症候群
http://www8.plala.or.jp/psychology/disorder/aoitori.htm
ジュール・ルナール - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AB
ジュール・ルナール,「にんじん」読書ノート
http://www.geocities.jp/sansyou_no_kotubukko/hon/julesrenard.html
http://web2.incl.ne.jp/hakuich/notebook19.htm
説教ノートより~『にんじん』 ジュール・ルナールのことば~
http://web2.incl.ne.jp/hakuich/notebook19.htm
カール・ブッセ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%BB
作家別作品リスト:No.235作家名: 上田 敏
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person235.html
般若 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%AC%E8%8B%A5
[海潮音]上田敏訳詩集
http://www.aozora.gr.jp/cards/000235/files/2259_2141.html
1度きりの人生を幸せに生きる_吾唯足るを知る
http://www.happy-1life.com/waretada.htm
旧約聖書 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A7%E7%B4%84%E8%81%96%E6%9B%B8
聖書で聖書を読む(詩篇あり)
http://www.bbbible.com/
詩篇(リビングバイブル)
http://sinai.mech.fukui-u.ac.jp/jap/LivBibleJIF.htm
世界傑作格言集
http://kuroneko22.cool.ne.jp/
名言格言辞典
http://words.surf-cat.com:8080/