goo

2022年の本屋大賞予想

毎年恒例にしている本屋大賞の予想。昨年はピタリと当たってしまったが、今年のノミネート作品10冊は例年に比べてすごい作品揃いで、とても当てられる気がしないというのが本音だ。まず、個人的にすごいと思ったのは、「同志少女よ、敵を撃て」と「黒牢城」の2作。いずれも時代や場所を超えたリアリティと物語の面白さを最初から最後まで堪能できる内容で、どちらが大賞でもこれまでの受賞作を超えていると思うし、もし2作同時受賞ということが可能ならばそれがベストではないかと思えるほど甲乙つけがたい。但し「同志少女よ、、」はロシアの女性兵士の活躍を描いた作品で、本作自体はスターリンのソ連とヒットラーのドイツという独裁国家同士の戦争に対して主人公がその虚しさを持ち続けるという反戦厭戦の精神を土台にした物語なのだが、ロシアのウクライナ侵攻が世界を揺るがす現状を考えると受賞するにはどうもタイミングが悪いような気もする。この2作品以外の作品は現代日本の生きづらさをテーマにした力作が並んでいるという印象で、その中でも「夜が明ける」と「星を掬う」のメッセージ性はすごいなぁと思った。但し「星を掬う」だと同一作者の2年連続受賞ということになってしまうので難しいかも。個人的に好きだったのは「六人の嘘つきな大学生」。前述の2作品に比べると軽めの作品だが、読んでいてとにかく面白かった。ということで、今年の予想は以下の通り。
[本命]
「黒牢城」
「同志少女よ、敵を撃て」
[次点]
「六人の嘘つきな大学生」
「夜が明ける」
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )