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三匹のおっさんふたたび 有川浩

シリーズの第2作。60歳を超えた腕に覚えのある3人のおじさんが町の自警団として活躍するという大筋は前作と変わらないが、3人の活躍そのものが話の中心だった前作に比べると、本書ではそうした活劇的な場面はあまりなくなり、地域社会が直面している様々な問題であるとか、主人公世代とその子供・孫との世代間交流などをしっとりと読ませてくれる。最後におまけのようについている短編は、内容もテーマも登場人物も全く本編と関係ないようで、なぜここにと思ってしまうが、これがなかなか面白い短編で、単純におまけとして得した気分になる。作者から「他の小説も面白いから読んでね」と言われているような気がする。(「三匹のおっさんふたたび」 有川浩、文芸春秋)

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