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犯罪 フェルナンド・フォン・シーラッハ

2012年度の本屋さん大賞、翻訳部門の第1位に輝いた本書。犯罪者の人生を淡々と記述していくなかで、「犯罪というものは法律で完全に裁くことはできないものだ」という著者の考えが強く伝わってくる。11の短編それぞれが全く違う個性を持っていて、次はどんな話なのだろうかと期待しながら楽しく読むことができた。どれが一番好きかと聞かれたら、色々別の意見がでてくるに違いないが、どれも忘れ難い話ばかりだ。もうすでに続編が翻訳されているらしいが、どのような方向に向かっているのか大変楽しみだ。(「犯罪」 フェルナンド・フォン・シーラッハ、東京創元社)

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