燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

蛋白尿精査で聞いておきたい問診

2018-09-20 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。



よく外来で遭遇するのは健診でみつかった蛋白尿、いわゆる機会蛋白尿chance proteinuriaです。



過去の健診結果、妊娠中の検尿、健診結果や母子手帳などの記録など、いつから蛋白尿を指摘されたかを確認しましょう。



次に蛋白尿の定量を行います。



0.5g以下か、あるいは0.5g以上であっても何年前からもいわれているのであれば経過をみてもよいですが、0.5g以上でしかも最近の発症であれば通常は腎生検まで必要になります。



ネフローゼ症候群レベルの蛋白尿については症状がいつから発症したかを確認しましょう。


朝起きたら急に顔がむくんでいたなどの急激な発症は微小変化群を疑わせます。




以前から蛋白尿を指摘されており、徐々に浮腫がでてきたのであれば膜性腎症が疑わしくなります。


これに血尿、円柱の有無や高血圧の有無を組み合わせるとさらに診断を確認絞り込むことができます。



微小変化群や膜性腎症では血尿は無いか、あってもごく軽度です。


増殖性腎炎の場合、血尿や顆粒円柱が加わってきて血圧も高いことが多いです。




写真 岐阜の風景

 

 

 

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