燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

がん疼痛治療の原則

2015-07-04 | 養生訓

今回も賢く選ぶ百歳長寿の養生訓からお送りします。

その前にメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」こちらも情報もりだくさんです。

今回は少し趣向を変えてお送りします。 

価値の高い医療とは何でしょうか? 

それは患者さんの症状や苦痛を取り除くことができる医療です。その代表的な医療が緩和ケアです。

日本では、「緩和ケア=末期がん患者の疼痛管理」というイメージがありますが、それは「狭義の」緩和ケアです。これからの医療には「広義の」緩和ケアが望まれます。

がんの末期でなくても疼痛軽減は重要ですので、がんのステージにかかわらず、緩和ケアは重要です。

疼痛管理だけではありません。呼吸困難、下痢、嘔吐、などさまざまな症状に対する治療も含まれます。

また、世界的には、緩和ケアは、がん患者さんのみならず、非がん患者さんも対象となっています。

慢性心不全、慢性呼吸不全、慢性肝不全などの難治性の病気を持つ患者さんには緩和ケアが患者さんの症状を取り除きますので、価値の高い医療といえます。

では、「賢く選ぶ百歳長寿の養生訓」より、患者・家族も知っておきたい、がん疼痛治療の五原則をお示しします。

第1条:経口投与(お薬を口から飲むこと)を基本とします

第2条:時間を決めて定期的に投与します

     鎮痛効果に切れ目がないように、頓服のみで使用しません。毎食後ではなく、8時間毎や、6時・14時・22時など規則正しく投与します。

第3条:疼痛の強さに応じた鎮痛剤を選びます

第4条:患者さんに見合った個別的な量を投与します

     適切な投与量は鎮痛効果と副作用とのバランスが最もよい量であり、患者毎に異なります。「標準投与量」「投与量の上限」があるわけではありません。

第5条:患者さんに見合った細かい配慮をします

     疼痛の変化や鎮痛剤の副作用をよく観察し、患者さん毎に個別に対応します。

今回は少し短めでしたので、沖縄の風景でもどうぞ、

               

 今回は以上です、話変わって、最近の日本の天気はどうなっているのでしょうか、南九州の大雨などはすごいです、またなんと、この時期に台風が三個も発生しているそうです、来週末にも日本に接近するようです、梅雨前線も刺激を受けさらに大雨になりそうです、皆さん天気情報にはお気をつけ下さい、では次回に。

臨床推論の総論ルールがたった1時間で楽しく完全理解できる!

「マンガ臨床推論~めざせスーパージェネラリスト~」こちらもお願いします。

こんなとき、フィジカル: 超実践的! 身体診察のアプローチ
徳田安春
金原出版

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 眠れない人のために | トップ | 沖縄の風景 選 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

養生訓」カテゴリの最新記事