燃えるフィジカルアセスメント

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胸痛のキラー疾患

2018-10-31 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。



胸痛を訴える患者には重篤な疾患をもつことが多く、急いで治療を要することが多いので、迅速な対応を心がけましょう。



急性心筋梗塞:  30分以上続く胸痛・悪心嘔吐・冷汗は古典的なtriadですが、心窩部痛や顎の痛みをきたすこともあります。

糖尿病患者などでは無痛性のことも多い。

まれに、心電図異常を認めない場合もあり、症状が典型的なときは強く疑うべきです。



狭心症:  労作型は労作性の胸部不快で、安静にて4~5分ぐらいでおさまることが多いです。

異型狭心症では夜間安静時、不安定狭心症では労作のみならず、安静時や軽労作時でも起こり、持続時間も長いです。



急性大動脈症候群(大動脈解離、大動脈壁穿通性潰瘍、大動脈壁内血腫):  突然の、移動性の裂けるような胸背部痛、失神、四肢の脈の左右上下差が3大特徴、これらのうちひとつでも認められる症例に対してはかならず急性大動脈解離も念頭におくとよいでしょう。



肺塞栓:  危険因子をもつ症例では考慮すべきです。

胸痛はむしろ認めないことが多く、呼吸困難や突然のcollapseが主訴となることがあります。

胸部レントゲン写真にて説明のつかない低酸素血症をみたときにも考えるべきです。

Well score + PERCが除外診断に有用。




写真 伝統的な沖縄の家

 

 

 

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