山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

南部町の渓谷をちょっと探索  令和4年10月28日

2022年10月30日 | 渓谷
 中部横断道が静岡まで繋がって南部町へのアクセスは格段に良くなったとはいえ、午後からの訪問ではやはり時間的な制限がある。キチジョウソウを見た後に竹林に生えるヤツシロランの仲間を探しに行く予定だったのだが、曇り空で午後4時近くになるともう竹林の中は薄暗くなってしまい、探すのは容易では無さそうである。そこで、以前から気になっていた渓谷沿いの林道を探索してみることにした。日没が早くなったので1時間程度しか時間がとれない。


    2年前の春に訪れた時は台風で道が流されてガラガラの状態だったが、ほぼ復旧が終わっている。


    この工事現場から下流を探索してみる。シロヨメナと思わしき花があちらこちらに咲いている。


    咲き終えたアケボノソウがちらほらと生えている。


    支脈に咲いていたジンジソウ


    南部町の渓谷沿いではしばしば目にするジンジソウ


    橋の上から渓谷を見下ろす。


    双眼鏡で覗き込んだ時はオオバノハチジョウシダだと思ったのだがリョウメンシダだった。


    キヨスミヒメワラビ。南部町の渓谷沿いでは良く目にする。


    茎には白い鱗片がたくさん付いている。


    オオバノアマクサシダ。オオバノハチジョウシダはほとんど見かけず、こちらが圧倒的に多い。

 あっという間に日が暮れてしまい、予定していた行程の半分も見られずに終わってしまった。静岡県境に近い渓谷なのでおそらく南方系のシダや植物が多数生育しているのではないかと思っている。時間がとれれば、じっくりと歩いてみたい渓谷のひとつである。

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咲き始めたキチジョウソウ 南部町  令和4年10月28日

2022年10月29日 | 里に咲く花
 本日は市川三郷町に出張である。中部横断道増穂インターまでは10分ほどの距離である。天気が良くて富士山がスッキリと見えているならば山中湖のダイヤモンド富士と月齢2の細月を狙っていたのだが、雲が多くて期待薄である。そこで行き先変更し、本日は南部町のキチジョウソウを見に行ってみることにした。蕾を確認して3週間ほど経っているのでそろそろ咲いている頃だと思う。


    何度も足を運んでいる南部町の神社。大木はタブノキ。


    こちらは幹の鹿の肌のような模様が特徴的なカゴノキ(鹿子の木)。


    そろそろ実が成っているのではないかと期待していたのだが・・・


    まだ結実する途中である。


    群生しているキチジョウソウ


    まだ5~7分咲きといったところで蕾が多い。


    キチジョウソウの蕾


    咲いているキチジョウソウ


    キチジョウソウの花


    葉柄の根元部分から花柄を出して花を咲かせる。


    別の場所。花数はあまり多く無い。


    キチジョウソウの花


    花弁は6枚で外側は赤紫色、内側は白い。雄しべは6本で雌しべは1本で長い。


    石垣に茂っているシダをもう一度良く調べてみる。


    さて、これは本当にナチシケシダなのか?


    鱗片は細めで白っぽい。


    包膜のある楕円形ソーラス


    マクロ撮影してトリーミング。胞膜にはまばらに毛が生えているが辺縁はそれほどケバケバしいわけではない。これはフモトシケシダか?

 やっと見ることが出来たキチジョウソウの花である。来週あたりから見ごろになりそうである。シケシダの仲間は区別が非常に難しく、まだ分からないことばかりである。ここの生育しているのは普通のシケシダではないと思うのだが、良く見ても何だか分からない。

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地蔵岳オベリスクの細月  令和4年10月27日

2022年10月28日 | 星空
 何度か撮影に行っているが何度も失敗している地蔵岳オベリスクにかかる細月を撮影に北杜市明野に出かける。GPSに何ヶ所か座標を登録しておいたがいずれの場所も鹿柵や建物があって視界がいまひとつだった。高台に立つ建物の南側で視野が確保出来たのでその場所でカメラを構えるが、地蔵岳に月がかかるまであと10分ほどしか無い。しかし、肉眼では月が見えず、これは写らないのではないかと思ったのだが・・・。


    本日の撮影地から見る南アルプス。


    鳳凰山。いちばん右の地蔵岳に月がかかるまであと10分ほどだが、肉眼では月が見えない。


    1140㎜超望遠レンズをセットして試し撮りすると、アッと驚きの月がオベリスクに近付いていた。


    急いでもう1台をセット。この時には肉眼でも月が確認出来た。







    地蔵岳にかかる細月




    もう1台のカメラ


    夕暮れの南アルプス


    甲斐駒ケ岳と鋸岳


    鳳凰三山


    格好良い甲斐駒ケ岳

 余裕を持って出かけたつもりだったが撮影場所を探すのに手こずってバタバタの撮影となってしまった。なんとか細月と地蔵岳のオベリスクの撮影に成功した。地球照の月になるのではないかと思ったのだが、もう少し暗くならないと地球照にはならないようである。

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夕暮れの信玄堤と信玄橋  令和4年10月25日

2022年10月27日 | 番外編
 本日は午前・午後と釜無工業団地方面への出張があった。仕事をしながらふと外の景色を眺めると、昨日の雨で真っ白に雪化粧した富士山が次第に姿を現してきた。空は雲っているが一気に冬の富士山に様変わりした感じで美しい。午後の仕事は想定したよりもだいぶ早く終わったので、釜無川近くにある公園に立ち寄ってみる。しかし、空模様が悪くていまひとつ富士山が映えない。カメラは持って行ったが1カットも撮らずに撤退する。
 帰り道で信玄橋を渡ると、空模様は悪いがやはり冠雪の美しい姿をした富士山が見える。信玄堤の駐車場に車を止めて日没の頃を狙って散策してみる。


    信玄堤から見る冠雪の鳳凰山と甲斐駒ケ岳。空が寒々しくていまひとつ映えない。


    冠雪の鳳凰山


    咲き残りのバラと釜無川。川の先に見えるのは八ケ岳。これはノイバラか?


    下流にある信玄橋。あれを渡ってみる。


    信玄橋から見る釜無川と富士山


    川幅が広い釜無川


    河原に下りてみると、溜池のようになった場所があった。


    ダブル富士が撮影出来る。


    信玄橋と八ケ岳

 信玄橋を渡って釜無川の対岸まで行って河川敷を歩いて折り返し、また信玄橋を渡って駐車場に戻る。ずっと曇り空で日が差し込まず、あまり期待できそうも無いと思っていたのだが、想定外に雲間から夕陽が差し込み出した。


    夕陽射す八ヶ岳


    金峰山にも夕陽が差し込み、金色に輝いている。


    夕映えの金峰山


    そして遂に、富士山にも陽が差し込み出した。


    夕映えの新冠雪富士


    夕暮れの釜無川と残照の富士山


    赤く焼けた八ヶ岳の空


    真っ赤に焼けた南アルプスの空


    夕暮れの信玄堤遊歩道


    2度焼けした南アルプスの空

 想定外の素晴らしい景色を堪能して帰路についた。空模様が悪かったので諦めて帰ろうと思ったのだが、歩いてみないと分からないものである。本日は素晴らしい夕景色に出会うことが出来た。

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荒川河川敷をプチ散策  令和4年10月23日

2022年10月26日 | 番外編
 週末はコロナワクチン接種の手伝いである。昨日から新設されたばかりの会場はオミクロン株B.A.5対応の新型ワクチン接種初日ということもあって多くの接種希望者が訪れた。日曜日の本日は翌日が平日となるため、発熱を避けてか前日に比べると接種希望者はだいぶ少ない。お昼休みが1時間半ほど取れたので、昼食を手早く済ませて接種会場のすぐ脇を流れる荒川河川敷を散策してみる。本日の散策地は何度か訪問している場所よりは下流域になる。


    荒川河川敷。何度か歩いているのは見えている橋よりももう1本上流にある橋のあたりである。


    ハナツクバネウツギにからみ付いたクズの葉


    河川敷の草花は大部分が枯れている。


    一旦上流方向に歩いて折り返して下流に向かう。富士山が見える。


    河川敷に下りてみる。これはカヤツリグサ科の植物か?


    イグサ科のイではないかと思う。


    だいぶ痛んでいて同定が難しくなりつつある。


    これはカワラスガナか?


    咲き残りのガマ


    ドクターヘリに続いて防災ヘリが飛び立って行った。何か事故でもあったのだろうか?


    川辺から見る富士山


    もう少し下流まで散策したかったがタイムアップ。ここまでで引き返す。

 撮影時間を入れると1時間という時間はあっという間である。あまり目ぼしい植物は発見出来なかったが、水流が穏やかならばダブル富士が撮影出来そうな良い場所が見つかり、良い気分転換になった。しばらくは休日無しの忙しい日々が続きそうである。

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甲州市ペンションすずらん近傍の林道を探索  令和4年10月20日

2022年10月26日 | 山に咲く花
 甲州市のペンションすずらんから牛奥ノ雁ヶ腹摺山に登る登山道があるらしいのだがまだ歩いたことが無い。ここのところ1日休みが全く取れない勤務状況が続いており、本日も午後半日しか空いていないので、登山道の下見とどんな植物があるのか、探索に歩いてみる。


    ペンションすずらんの駐車場を借りる。料金を支払いに行くと、短時間ならばいらないと本日はサービスしてくれた。


    登山道入り口。少し登ると立派な林道に出る。林道はゲートがあって閉鎖されている。


    黄葉した木。


    オオバボダイジュを期待していたのだがちょっと違うようである。


    葉の幅が狭い。これはヒトツバカエデのほうではないかと思う。


    紅葉し始めたハウチワカエデ


    途中までは舗装された林道が走っている。


    伐採地。向こうに見える稜線までは結構遠そうである。


    アザミの花が咲き残っていた。


    最後の花を惜しむかのように蜂が吸蜜していた。


    総苞が細長く総苞片が開出している。これはホソエノアザミと思われる。


    既に花が散ってしまっているシソ科の植物。


    葉先が細くて長い。これはカメバヒキオコシと思われる。


    葉の細いヨモギの仲間。これは外来種のイワヨモギであろう。


    イワヨモギの花。元々は北海道に自生していたが、それとは別に輸入した緑化用種子に混入して侵入してきたらしい。


    林道上部は崩落があったり倒木があったりと荒れていてあまり歩かれている様子は無い。


    林道終点近くで左から沢が流れ込む。


    苔の生えた岩を見てみると小さなシダが生えていた。


    葉に毛が生えている。これはカラクサシダという少し珍しいシダ。


    たぶんこれが稜線に抜ける登山道。


    こんなにたくさんテープを付けなくても良いと思うが・・・。

 時刻は午後3時半となり、稜線までは登らずに引き返すことにした。


    たぶんヤマアワだと思う。


    これはハネガヤか?


    こっちはミチシバか?イネ科はまだ全然ダメだ。


    見慣れないシダが生えていた。


    三日月型のソーラス、茎の鱗片は薄い。小羽片の切れ込みが多く、これはホソバイヌワラビか?

 登ったのは標高1,600m付近までで、牛奥ノ雁ヶ腹摺山は標高1,991mあり、まだまだ先が長いということになる。うまくすればこの界隈に生育しているホソバツルリンドウに会えるのではないかと思ったのだが見つからなかった。山梨県ではまだ見たことが無いホソバキソチドリと思わしき花が稜線上で発見されており、来年見に行ってみたいと思っている。送っていただいた画像を見る限りでは上萼片が開いておらず、ヤマサギソウでは無くてホソバキソチドリで間違い無いのではないかと思っている。

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南部町内船寺周辺を探索  令和4年10月14日

2022年10月24日 | 番外編
 南部町円蔵院を散策した後、もう1ヶ所、内船寺の周辺を散策してみる。シダを見ることと、もうひとつはこの界隈の竹林で見かけたことがあるヤツシロランの仲間を探すことである。


    内船寺の階段。この周辺に様々なシダが生育している。


    イヌカタヒバの群生


    紅葉するイヌカタヒバ


    黄緑色で少し感じが違うがこれはハカタシダであろう。


    日当たりの良いところだと少し感じが違うようである。


    もうだいぶ痛んでしまっているがシケチシダ


    少しだけソーラスが残っていた。胞膜が無くて細長い。


    これはあまり見かけないシダ、カラクサイヌワラビであろう。


    包膜のある細長いソーラスが付く。


    鱗片は茶色で中央部にこげ茶色の帯があるのが特徴


    かつてこの竹藪の中でガラになったヤツシロランの仲間を見ているのだが、だいぶ竹が切られていて見つからなかった。

 期待していたヤツシロランの仲間であるが、以前見かけた竹藪はだいぶ竹が切られて日当たりが良くなっており、念入りに探したが残念ながら発見出来なかった。今年も花の確認は出来ずに来年に持ち越しになってしまいそうである。

 周辺を散策してみる。


    これはヤマハッカであろう。


    葉は幅が広く、葉の柄の部分には翼がある。


    以前に発見していたイタビカズラを見に行ってみる。


    残念ながら実は成っていない。


    用水路にかかる橋に付いていたシノブ


    これはミゾソバか?


    石垣の隙間に生えているのを良く見かけるが何だか名前が分からない花。園芸種のキクの仲間だろう。


    川にかかる橋を渡って対岸に行ってみる。


    神社があった。あまり人が入らないようで、フカフカな苔の絨毯になっていた。

 いろいろと探しているものがあるのだが、ヤツシロランの仲間も含めて見つからないものが多い。
    
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リンボクの葉は? 南部町円蔵院  令和4年10月14日

2022年10月16日 | 番外編
 本日は中央市に出張で、中部横断道の増穂インターまでさほど遠く無い場所だった。午前中で仕事を終え、午後から南部町まで足を延ばしてみることにする。目的のひとつはまだ花や実が確認出来ていないリンボクであるが、たぶん花は終わってしまっているだろう。


    リンボクが何本も生育している南部町円蔵院。門の左に生えている大木はクスノキ。すっと後ろに生えているのがリンボクのはずである。


    2本ともリンボクだと思う。他にも数本ある。


    左側の細いほうの木の幹。四角くひび割れた樹皮はリンボクで間違いないはずである。


    枝を見てみる。下から見上げると花や実が見えない。


    葉は辺縁に尖った突起があり、図鑑で見る通りのリンボクの葉の形である。


    ところが、右側の太いほうの木の葉を見てみると・・・


    辺縁に突起が無い。これはリンボクではないのか?


    地面に落ちていた葉。葉の真ん中から先の部分に鋭い鋸歯がありリンボクの葉のようである。


    ドングリが落ちているがこれはリンボクの実であろう。

 自宅に戻ってから改めて図鑑でリンボクを調べてみると、古くなった木の葉は辺縁に鋸歯が無くなるらしく、いずれの木もリンボクで良さそうである。今年も花を見ることが出来ず、来年に期待したいのだが、下から見上げると花が見えないので遠距離から超望遠レンズで狙ってみようかと思っている。


    カギガタアオイの葉


    根元にはまだ蕾の花が付いていた。


    コクランの葉


    花芽が見えないが、これはキチジョウソウの葉ではないかと思う。


    大型のオオハナワラビ


    このあたりはオオハナワラビばかりかと思っていたのだがフユノハナワラビも生えていた。


    ふと目に入ったのがこのシダの仲間


    驚きのコヒロハハナヤスリが生えていた。狭い範囲だが数はそこそこにある。


    葉に柄があって茎を抱かない。


    また新たな自生地を発見したコヒロハハナヤスリ。

 リンボクは本物なのかどうかずっと自信が無かったのだが、今回の観察で間違いないと確信が持てた。新たな発見だったコヒロハハナヤスリは私の知る限りでは山梨県2ヶ所目の自生地ということになるのだが、他にも何ヶ所か発見されているようである。ヒロハハナヤスリよりも生育地や個体数は多いのかも知れない。

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フユノハナワラビとコヒロハヤスリの生育する公園  令和4年10月11日

2022年10月15日 | 里に咲く花
 大月市出張の帰り道、猿橋を散策した後に中央道を使って移動し、笛吹市の公園に立ち寄ってみる。昨年は草刈りされてセンブリやフユノハナワラビがほとんど刈り払われてしまっており、稀少なシダのコヒロハハナヤスリもほんの数株しか胞子穂を出さなかった。今年はどうなっているだろうか?


    今年はセンブリが刈り取られずに残っていた。


    まだほとんど蕾。あるいは日没が近付いて花が閉じてしまったかも知れない。


    花が散った後のネジバナ。この花が残っているならば今年は刈り取られていないはずである。


    咲き残りのネジバナ


    フユノハナワラビも今年はしっかりと胞子穂を伸ばしている。


    もうすぐ胞子を飛ばしそうである。


    たくさん生えていたフユノハナワラビ


    葉の先端部はあまり尖らない。


    コヒロハハナヤスリの生える場所も刈られていないのだが、メリケンカルカヤが増殖している。これはこれで問題である。


    今年はしっかりと胞子穂を伸ばしてくれたコヒロハハナヤスリ


    個体数もそれなりにある。メリケンカルカヤが増殖した場所ではあまり見かけない。


    2本出た株


    まだ胞子を飛ばしていない胞子穂


    こちらは既に胞子を放出した後


    今年はしっかりと生えてくれて一安心のコヒロハハナヤスリ。

 メリケンカルカヤが大増殖してくると抜き取るような作業を考えなければならないかも知れない。ひとまずは刈り取られずにしっかりと生えてくれたコヒロハハナヤスリに一安心である。

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大月市猿橋および周辺を散策  令和4年10月11日

2022年10月15日 | 番外編
 大月市に出張があり、猿橋にほど近い場所だった。まだ猿橋は訪れたことが無かったため、仕事を終えてから猿橋に立ち寄ってみる。


    駐車場のすぐ近くに猿橋がある。


    木造の橋。普通に渡れる。


    猿橋から下流部を見下ろす。下にあるのが用水路、上が国道20号線の橋。


    上流域を見下ろす。かなり深い渓谷である。高所が苦手な私は足がすくんでしまう。


    一段下のところから見る猿橋。精巧な造りをした木橋である。


    さらに下に下りてみる。展望台から見上げる猿橋。


    河原に下り立つ。上流部には中央道の橋が見える。


    中央道と岩殿山


    滝が流れ落ちている。


    遊歩道伝いに先まで行ってみると公園があった。


    百蔵山


    扇山


    花はあまり見かけないが何種類かシダが生えていた。これはヒメワラビであろう。


    ソーラスは円腎形をしているはずだが、成熟していて形が良く分からない。


    こちらはたぶんオオヒメワラビ。葉が柔らかい。


    軸に翼があり小羽片は柄が無い。


    これはあまり見かけないシダ。たぶんヌリワラビであろう。


    細長いソーラスが裂片の中央寄りに付くはずだが、成熟して楕円形に見える。


    駐車場脇にあるイチョウの木に銀杏がたくさん成っていた。

 さほど歩いたわけでは無いが、1時間以上も初めて訪れる橋や渓谷、さらに生えているシダなどを楽しんだ。あまり期待していなかったのだが、こんなところでヌリワラビと思わしきシダに出会えるとは思わなかった。

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甲府市荒川河川敷散策(続編)  令和4年10月10日

2022年10月13日 | 里に咲く花
 荒川河川敷のウスゲチョウジタデを確認した後、さらに上流まで歩いて橋を渡り、対岸を歩いて戻ってきた。初めて歩く場所だったがいろいろと面白い植物に出会うことが出来た。


    上流の橋を渡って対岸を歩いてみる。ここを歩くのは初めてである。


    一時だけ笠雲を被った富士山が見えた。


    羽化したばかりのキチョウ。今はキタキチョウと呼ばれているようである。


    今度はチョウジタデが生えていた。


    チョウジタデの実は赤く色付き、赤くならないウスゲチョウジタデとはほぼ一目で区別出来る。


    赤くなったチョウジタデの実。表面には薄く毛が生えている。縦に筋が入り、中身の種子の凹凸が目立つ。


    花床には毛が生えていないのだが、ウスゲチョウジタデよりもひとまわり小型で撮影が難しい。


    もう枯れてしまっているがカヤツリグサとは少し違うものが生えていた。


    カヤツリグサに比べて小穂が細長い。たぶんこれが探していたハマスゲではないかと思う。来年確認に来てみたい。


    ハスの生えている湿地があった。


    一緒に生えているのはヌマハリイのようである。古い池に生えるものだと思っていたのだがこんなところでお目にかかれるとは思ってもいなかった。


    用水路の中に藻が生えている。


    たぶんこれはエビモであろう。


    別の藻が生えている。


    たぶんこれはコカナダモ。


    エビモとコカナダモ

 それほど古い河川敷とは思えないのだが、用水路や沼地の中には想定していなかった水生植物が生えていた。探していたハマスゲらしきカヤツリグサ科の植物にも出会えた。水草やカヤツリグサ科、イネ科の植物を見るようになるとこんな近場の河川敷を散策するのも楽しくて仕方がない。

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ウスゲチョウジタデを確認に行く 荒川河川敷  令和4年10月10日

2022年10月12日 | 里に咲く花
 今年9月に荒川河川敷で発見したウスゲチョウジタデと思わしき花の確認に行ってみることにする。身延町の田園地帯を探索中にチョウジタデとウスゲチョウジタデの両方を観察する機会があり、両者の見分けにはだいぶ自信が付いてきた。花が終わって結実しているであろうが、実を見ても見分けが出来るはずである。


    前日は雨だったが、さほど増水はしていない。


    鴨が戯れていた。


    終盤のカヤツリグサ。黄金色に色付いている。


    植木の隙間から増殖しているスギナ


    あちらこちらで大増殖しているこの植物


    これはメリケンカルカヤであろう。国立環境研究所の要注意外来生物になっている。


    ピンク色のハナツクバネウツギ、別名アベリアであろう。


    アシだと思う。


    ススキ?オギ?区別がいまいち。


    シナダレスズメガヤの群生


    たぶんメヒシバの群生


    キンエノコログサと思われる。


    ヌマガヤツリの群生


    ヒメクグか?


    たぶんアゼガヤツリ


    強烈な引っ付き草、アレチヌスビトハギの実。表面に粘りがあって強烈に服にくっつく。


    やられた。ベンチに座ってしばし除去作業。


    目的のウスゲチョウジタデは結実している。


    さて、本物かどうか?実は赤くなっていない。


    表面に少し毛が生えている。稜は目立たず種子の突出が目立たない。これはウスゲチョウジタデで間違い無さそうである。


    花床の部分を見てみると毛が生えている。


    別角度から見てみる。やはり毛が生えている。

 これはウスゲチョウジタデで間違いないであろう。山梨県では絶滅危惧調査不足種(DD類)になっているが、4ヶ所で確認が出来ており意外と生育しているのではないかと推定される。イネ科とカヤツリグサ科の植物はまだ勉強中で同定には全く自信が無く、間違ったものばかりであろうからあまり参考にしないほうが良いかと思う。(続く)

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南部町のシダ散策  令和4年10月9日

2022年10月12日 | シダの仲間
 何度も訪れている場所であるが、探し物があって訪問してみる。空模様が悪くなってきて今にも雨が降り出しそうな暗い空になってきた。カッパを着て傘を持って散策に出発する。


    ホラシノブ。普通にありそうだがあまり見かけない。


    ヘラシダ。この場所のものはいつも痛んでいる。


    ソーラスはほんの少ししか付いていない。


    少し離れた場所のヘラシダ


    トウゲシバだが、葉の幅が広くオニトウゲシバになるのではないかと思う。


    アマクサシダは普通に生えている。


    ウラジロの群生


    コハシゴシダ。あまり多くは無い。


    最下羽片のいちばん根元部分の上向き小羽片が大きく飛び出し、かつ根元まで切れ込んでいるのが特徴。


    しっかりとソーラスが付いていた。


    オオキジノオが少しだけ生えていた。


    羽片の付着部は軸に流れない。


    こちらは確認しておきたかったキジノオシダ。


    頂羽片がはっきりしており、キジノオシダではないかと思うのだが、羽片の上部が軸に流れて付着しておりタカサゴキジノオなのかも知れない。


    アリドオシ。南部町の林道脇では結構普通に見かける。今年も花と実を見ないで終わってしまった。


    竹林の中で探し物を探すのだが見つからない。これはオオハナワラビ。


    コクランの葉は良く見かける。

 このあたりの竹林で一昨年12月にヤツシロランの仲間と思わしきガラを発見しているのだがまだ開花した花を見たことが無い。咲くのは今ごろだと思って探しに行ってみたのだが残念ながら発見出来なかった。天気が悪くて竹林の中が暗いうえに目の悪い私にとっては地味な黒っぽい植物は探しにくい。あるいは夏が暑かったので開花が遅れているのかも知れない。もう少し探してみたかったが本降りの雨になってしまい撤退となった。時間がとれるようならば、再探索に来てみたいと思う。

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まだ早かったキチジョウソウ 南部町  令和4年10月9日

2022年10月10日 | 里に咲く花
 山梨県では県南部にしか生育していないキチジョウソウの自生地を花仲間に教えていただき、今年の1月に葉を確認している。もちろん花は終わってしまっていたので、咲くのを楽しみにしていた。時期的にそろそろ咲き出している頃ではないだろうか?見に行ってみる。


    キチジョウソウが自生する神社の鳥居


    この神社にはカゴノキという珍しい木の大木が何本か生えている。


    カゴノキの幹。漢字では「鹿子の木」と書くらしい。まさにニホンジカの模様である。


    カゴノキの葉


    花はもう散っている。


    別のカゴノキの大木


    こちらはこの神社のシンボル、タブノキの大木。御神木として祀られている。


    下から見上げるタブノキの大木。


    たくさん茂っているこのシダは?


    シケシダだと思うのだが、頂部が細長くて何となく感じが違う。


    ソーラスには包膜が付いている。


    トリーミングして良く見てみると、包膜の辺縁がギザギザして毛が生えているように見える。これはナチシケシダかも知れない。


    リョウメンシダが生えていた。


    アマクサシダが生えていた。


    結構あちらこちらにあるのだが、格好が面白いので出会えると嬉しいアマクサシダ。


    さて、問題のキチジョウソウは・・・残念ながらまだ花が見えない。


    葉が千切れているのは鹿の食害ではないだろうか?


    群生しているが花が見えない。


    しかし根元付近を良く見てみると実が付いていた。もう終わってしまったのだろうか??


    良く探してみると蕾が付いていた。


    キチジョウソウの蕾。まだ咲いていない。咲くのは2週間以上先になりそうである。

 キチジョウソウの種を見つけた時はもう終わってしまったのかと焦ったが、どうやら昨年の種の残りのようである。蕾は確認出来たので咲いた頃に再訪できればと思う。群生しているところはあまり食害を受けていないようであるが、いつ食害を受けてもおかしく無い状況にあると思う。

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マツグミの実はまだ熟していなかった  令和4年10月8日

2022年10月10日 | 山に咲く花
 今年初めて見たマツグミの花はもうとっくに散っているはずである。そろそろ赤い実が成っているのではないかと期待して甲府市八王子山に行ってみる。


    登山道脇の土が激しく掘り返されている。人の仕業とは思えない。


    獣の足跡のようなものが付いている。これはイノシシの仕業だろう。


    マツグミの寄生するアカマツの木


    実が成熟して赤くなっているだろうと期待していたのだが、赤い実が見えない。


    至近距離のマツグミ


    まだ実は熟しておらず硬くて緑色である。


    残念。赤く熟すのはまだ1ヶ月くらい先になりそうである。


    町を見下ろすマツグミ。実が赤くなった頃にまた訪れてみたい。


    赤い実が成ったガマズミ


    コウヤボウキの花


    町灯りが灯り始めたが富士山は雲隠れ。

 朝は富士山が見えていたのだが午後になると雲隠れしてしまった。もっと早い時間に来れば良いのだが、写真データの整理やブログの更新を始め出すとあっという間に時刻はお昼を過ぎてしまう。折角の1日休みなのになかなか朝から歩く気にはなれない。

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