山地の林縁の川沿いの斜面を好んで生育する常緑性のシダである。葉は長さ40~80cmになり、葉質は厚く、濃緑色で光沢がある。全体的に細長い形を呈する。羽片は基部の上向きの裂片が最も大きく、裂片の先端部は棘状に尖る。葉柄には淡褐色の鱗片が密生し基部には幅の広い鱗片が密につく。胞子のう群は全体の中央部から付き始め、裂片の中軸との中間付近に付着する。全国的にきわめて稀少な種であり、山梨県でも発見されているのは1ヶ所のみで個体数は少ない。
2018年山梨県絶滅危惧:なし 2017年環境省絶滅危惧ⅠB類(EN)

ヤシャイノデ 2025年5月 山梨県で撮影

渓谷の斜面に生えるヤシャイノデ

全体的に細長い形をしている。

岩壁に生えるヤシャイノデ

裂片は基部の上向きのものが最も大きく、先端部は棘状に尖る。

胞子嚢群は葉の中間付近から付き始める。

胞子嚢は裂片の中軸との中間あたりに付着する。

葉柄の基部には薄茶色のやや幅広い鱗片が密に付く。