山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

これがメニッコウシダのはずだが・・・? 瑞牆山荘周辺を散策  令和5年6月25日

2023年06月30日 | 山梨百名山
 ニッコウシダ、メニッコウシダ、ハリガネワラビ、イワハリガネワラビの4種類は良く似ていてまだ判別が出来ず、あまり見ないようにしていたシダである。そろそろ見分けられるくらいの力を付けなければならないとは思っているのだが、どうにも難し過ぎる。特にメニッコウシダとハリガネワラビの区別はとても難しいように思う。本日はメニッコウシダが群生する場所に立ち寄って観察してきたいと思う。


    まずはこのシダ。ヤマドリゼンマイに良く似ているが・・・


    中間部に傷んだ黒い胞子葉が付いている。これはオニゼンマイである。


    こちらは群生しているヒメシダ


    ヒメシダはおおよそ真直ぐに立ち上がるようにして生える。


    裂片の形は三角形に近く、先端部はやや尖る。


    こちらは群生しているメニッコウシダ、のはずだ。


    メニッコウシダは株立ちして葉を斜めに出す。胞子葉は別に真直ぐに出すようである。


    メニッコウシダ。根元近くの羽片は若干縮小するようである。


    胞子葉であるがソーラスはまだ付けていなかった。


    こげ茶色の幅広な鱗片がまばらに付く。


    裂片はヒメシダに比べると細長い。小羽片の形は先端部にかけて徐々に狭くなって行く感じ。ハリガネワラビは先端部がもう少し細長くなっているように思う。


    スゲが生えている。さて、これは何?


    小穂が残っていた。先端部は雄小穂、その下に数個の雌小穂が付いているが雌小穂の先端部には雄が付いているようである。


    雌小穂だが先端部に雄が付いている。果胞と鱗片の形から見て、これはヤマアゼスゲではないかと思う。


    湿地を探索してみる。クリンソウはもう終わっていた。


    ここにもメニッコウシダと思わしきシダの大群落があった。


    スゲがたくさん生えている。これは乙女高原の湿地で見たものと同じであろう。


    穂の先端部に雄小穂と雌小穂を付けている。


    マクロ撮影してトリーミング。図鑑で調べてみると、これはシラコスゲというスゲのようである。

 メニッコウシダはまだ自信を持って判別出来るレベルには程遠い。また来る機会があるだろうから、今度はソーラスをしっかりと確認してみたいと思っている。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハシドイはまだ蕾だった  令和5年6月25日

2023年06月29日 | 山に咲く花
 前回ハシドイの生育する森を訪れてから10日ほどが経った。花が咲くにはまだ少し早いかも知れないが、空が晴れて風が穏やかなこの日のような天気は梅雨時のこの季節にはそうめったにあるものでは無い。高い木の上に花を咲かせるハシドイを撮影するには絶好の天候である。


    圧倒的なサワルリソウの群生。


    ちょうど見ごろになっていた。


    サワルリソウの花


    蕾も多いが地面に落下した花も多数あった。


    花の内部は細くて見えずらい。どんな細い虫が媒介しているのだろうか?


    ハシドイの生育する森


    高い木を見上げる。まだ咲いていないように見える。


    もう少し背が低くて見やすい木に付いていた花。やはりまだ蕾である。


    あと数日で咲きそうなつぼみ


    こちらの木には花がたくさん付いている。


    明日か明後日には咲きそうである。


    しかし、数日早かったハシドイの花、残念である。


    ハシドイの葉


    この木はナツツバキであろう。


    木を見上げてみるが花は見当たらない。


    望遠レンズで探してみると丸い蕾のようなものが付いている。


    まだ固い蕾である。咲くのは2週間以上先になりそうである。


    近傍を散策してみる。咲き残りのクリンソウの花


    この白い花はオオバアサガラであろう。木はたくさんあった。


    オオバアサガラの花がたくさんぶら下がって咲いている。


    純白で美しいオオバアサガラの花


    少し珍しい花が咲いていた。


    これはバイカウツギであろう。


    花弁は4枚、梅の花に良く似ている。


    足元を見ると小さなシダが群生していた。


    これはヤマヒメワラビであろう。特徴的な球形ソーラスはまだ付いていなかった。

 ハシドイの花は残念ながらまだ咲いていなかった。しかし、その他にバイカウツギやヤマヒメワラビを発見することが出来てそれなりに充実した花探索となった。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八ケ岳山麓探索あちらこちら  令和5年6月24日

2023年06月28日 | 山に咲く花
 ここ数年の恒例になっているヒラギシスゲを今年も見に行ってみる。他にも数ヶ所に立ち寄り、急ぎ足での探索となった。


    渓谷沿いにたくさん生えているこのスゲはナルコスゲ。もう小穂は脱落して消失していた。


    こちらも渓谷内では良く見かけるテキリスゲ。ヒメテキリスゲ(オタルスゲ)に比べるとひとまわり大きくて強そうな感じがする。


    小穂は大きくて垂れ下がり、頂部の雄小穂には雌が混在する。


    これがヒラギシスゲだが、増水時にだいぶ痛んだようである。しかししっかりと根付いている。


    雌小穂はしっかりと結実している。幅の広い鱗片は果苞よりも短い。


    別株。ほぼ昨年と同じ場所で個体数も変わらない。


    小穂はだいぶ痛んでいてもう終盤である。果胞の嘴は短い。


    水際に生えている株は根元部分の土が流されてしまっているようである。持ち堪えてくれるかどうか微妙である。


    別の場所に移動する。


    ここにはトヨグチイノデという珍しいイノデが生えている。全体的に小型である。


    鱗片は薄めである。


    ソーラスは裂片の辺縁寄りに付く。


    探していたザラツキシラスゲは見つからない。これがそうかも知れないが、小穂が出ていないと確定できない。


    さらに別の場所。こちらのランは今年は1株しか見当たらず小さ目である。葉は食害か、あるいは虫に食われたか?踏み跡も目立ってきた。


    さらに別の場所。この草むらのあたりに変わったものがあるらしいのだが??


    これか?それらしいものはこの1本しか見当たらない。


    花が咲いていれば確定できるのだがそれらしいものは付いていない。どうも探していたドクゼリとは違うように見える。


    こちらは平成4年6月下旬に長野県の湿原で撮影してきたドクゼリ。葉の感じがどうも違うようである。

 ヒラギシスゲは流されて無くなってしまうのではないかと心配しているのだが、なんとか根付いているようである。ザラツキシラスゲは個体数が少なく生育がきわめて不安定に見える。ドクゼリはもう少し情報を集めて再訪してみたいと思っている。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベニバナヤマシャクヤクはもう終わっていた  令和5年6月23日

2023年06月26日 | 山に咲く花
 6月初旬に一度見に行っているがその際にまだ蕾だったベニバナヤマシャクヤクはどうなっているだろうか?たぶんもう終わってしまっていると思うのだが、近くに出張で行ったので午後から立ち寄ってみる。


    赤い花が見えない。やはり終わってしまっているようである。


    1~2週間遅かったようである。


    花弁が少しだけ残っている。


    花はそれなりにたくさん咲いたようである。


    咲き残りの花が一輪。葉に隠れていて見えにくい。


    角度を変えてみるがやはりいまいち見えない。

 さて、南アルプスの山中で新たなベニバナヤマシャクヤクの自生地が見つかったらしい。さほど遠い場所では無いが近い場所でも無い。やや標高の高い場所なのでまだ咲いていることを期待して訪れてみる。


    花はあっさりと見つかったが・・・


    残念。こちらも終わっている。


    何本かまとまって生えているが全て花は終わっていた。


    結実した実の先端部は紅色をしている。


    辛うじて咲き残りの花があった。


    一見した時は白いほうのヤマシャクヤクかと思ったが、うっすらとピンク色をしている。


    これもベニバナヤマシャクヤクとして良いのであろう。


    この花が特別色が薄いのか、それともこの界隈はみな色が薄いのか?

 いずれの場所もベニバナヤマシャクヤクの花はもう終わってしまっていた。この2ヶ所はほぼ同じ時期に咲くようである。来年に期待したい。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山梨県で見つかったシテンクモキリ  令和5年6月某日

2023年06月26日 | 山に咲く花
 富士山の静岡県側にはシテンクモキリが自生しているが、山梨県側ではまだ見つかっていない。きっとどこかに生育しているのではないかと思っていたのだが、富士山では無い別の場所でシテンクモキリと思わしきものが発見された。何度か探しに行っているものの発見出来ず、今回は花仲間の協力をいただいて見に行ってきた。


    こちらは普通のクモキリソウ


    咲くのはあと1週間くらい先になりそうである。


    こちらは満開のクモキリソウ 別の場所で撮影


    これがシテンクモキリと思わしきもの。一見すると普通のクモキリソウと変わらないように見える。


    個体数はきわめて少ないが、並んで咲いていものもあった。


    唇弁を見ると普通のクモキリソウよりも光沢があってやや厚いように見える。


    唇弁根元の部分に黒紫色の斑が入っている。シテンクモキリで間違いないであろう。

 数年前に山梨県で新たに発見された貴重な植物である。確認されているのは1ヶ所のみであるが、他の場所にもひょっとしたら生育しているかも知れない。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コカナダモは咲いているか? 甲府市荒川河川敷散策  令和5年6月21日

2023年06月25日 | 里に咲く花
 南アルプス市の河川でオオカナダもが咲いているのを見てきた。では、コカナダモも咲いているのではないだろうか?花を見れば両者の違いがもっと分かってくるはずである。探しているスゲの仲間もそろそろ生えてきているのではないだろうか。時刻は午後5時を過ぎてしまったが、陽が長くなったのでまだ大丈夫である。


    甲府市荒川。本日の水量はあまり多く無い。


    これはイヌドクサであろう。


    一方、ずっとイヌドクサだと思っていたこの草


    胞子穂の下から枝が出ている。これはイヌスギナのようである。


    草むらに生えていたこのスゲ、初めて見るスゲである。


    これはハマアオスゲではないかと思うのだが、図鑑で見る限りでは海岸近くの砂地に生育するらしい。


    ガマの穂


    カサスゲを探しに何度も来ているのだが、茂っているのはこのイグサの仲間ばかりで見当たらない。


    この河川敷に生育しているのかどうかが疑問に思えてきた。


    ハスの葉


    花はまだ蕾。もう少しで咲きそうである。


    さて、水路にたくさん生えているコカナダモはどうだろうか?


    残念ながら花は咲いていないようである。


    もう終盤のネジバナ


    この河川敷にはたくさん生育している。

 コカナダモの花は残念ながら咲いていなかった。探しているカサスゲは今回も空振りで全くそれらしいものが見当たらない。ここには無いのかも知れないが、昨年見つけた残骸は何だったのだろうか?カヤツリグサやカワラスガナの姿がまだ見えず、ひょっとしたらまだ早いのかも知れない。8月ごろに再探索してみたいと思う。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒシの生育する河川を新発見 南アルプス市  令和5年6月21日

2023年06月25日 | 水辺に咲く花
 南アルプス市に出張で出かけたが、朝の交通ラッシュがあまり無かったため集合時間より1時間も前に到着した。脇に河川が流れていたためちょっと散策してみると・・・変わったものが浮かんでいる。


    出張先の脇を流れていた河川。すっかり護岸工事が行われていて下には下りられない。


    水草が生えている。


    こちらはカナダモの仲間のようだ。


    もうひとつは・・・ヒシではないか。

 ヒシが生育しているのが確認出来たが、周辺を探しているほどの時間は無かったので、お昼休みとさらに仕事が終了してから河川沿いを探索してみる。


    上流部は穏やかな流れの停留河川。


    護岸の壁に付いているのは・・・園芸種だろう。


    こっちもたぶん園芸種。


    花はムラサキサギゴケに似ているが茎はツルのようになっている。


    ヒシは結構たくさん生えている。これからもっと増えて来るであろう。


    ヒシの葉


    藻がたくさん生えていて白い花が咲いている。


    これは何?


    花は白花で小指の頭くらいの大きさ


    葉はあまり切れ込んでいないように見える。


    ネットで調べてみるとこれはオオカナダもという外来種の水草のようである。花が咲いているのは初めて見た。


    さらに上流域を調べてみる。


    別の水草が漂っている。


    これはササバモではないかと思う。


    カワヂシャか、それともオオカワヂシャ?花はもう大部分結実している。


    残った花を望遠レンズで捉えてみると、花は白っぽい。葉には鋸歯がある。これはカワヂシャであろう。

 ほとんどノーマークだった南アルプス市の河川であるが、環境的には甲府市のヒシやミズアオイが生育する停留河川に良く似ている。カワヂシャも生育しており、ひょっとしたら他にも良いものが生育しているかも知れない。今回巡ったのは河川のほんの一部だけでまだ広大な範囲が調べられずに残っている。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乙女高原界隈を散策 ~シダ編~  令和5年6月17日

2023年06月24日 | シダの仲間
 乙女高原界隈は保護柵内の植物だけでなく、その周辺の山や湿地の中にも多くの珍しい植物が生育している。シダの仲間も豊富で、珍しいシダが多数生育している。


    初めて探索する沢沿い


    シラネワラビの群生


    やや大型のこのシダはイッポンワラビであろう。


    円形ソーラスが付着している。


    似ているが別物。


    三日月型ソーラスが付着している。これはミヤマシダと思われる。


    湿地に群生していたこのシダ。ヒメシダに似ているが背が高い。


    全体的に流線型で根元部分の羽片が次第に小さくなっている。


    ニッコウシダではないかと思うのだが、ソーラスはまだ付いておらず全く自信無し。


    場所を移動してフジシダの群落を見に行ってみる。


    新鮮な葉を多数出しているフジシダ。元気に茂っていた。


    さらに場所を移動してヒメハナワラビを見に行ってみる。もう痛んでいるものが多かった。


    かなりの個体数があることが分かった。たぶん、山梨県では最大クラスの自生地になるのではないだろうか。


    確認したかったこのシダ。見間違わないように先日北杜市で確認してきた。


    この形と大きさ、ヤマヒメワラビで間違い無さそうである。


    球形ソーラスが付いているのが確認出来た。これはヤマヒメワラビで確定である。

 午後からの探索だったが、カヤツリグサ科とシダ類はかなり効率良く見て回れたのではないかと思う。シダもまだ判別できないものが多数ある。特にハリガネワラビ、ニッコウシダ、メニッコウシダの類、イノデの類、フモトシダの類は難しく、一人では判別できそうもない。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乙女高原界隈を散策 ~カヤツリグサ編~  令和5年6月17日

2023年06月24日 | 山に咲く花
 乙女高原のスゲの仲間がそろそろ結実して同定し易くなっている頃だと思う。何度も見に行っているが未だに何だか分からないスゲが多数生えている。


    レンゲツツジが満開になっている乙女高原


    満開で色鮮やかなレンゲツツジ


    アヤメが咲き出している。


    ヤマボウシはもう終盤である。


    結実しかけたヤマボウシ


    クリンソウは満開を過ぎていて散り始めているものが多い。


    湿地を何ヶ所か廻ってスゲを見てみる。乙女高原では最も普通に生えているヤチボウズ、タニガワスゲ。


    嘴が長めで鱗片は黒紫色が目立ちやや細長く、スリムな感じ。


    もうひとつ、ヤチボウズを形成しているスゲが同じ場所に生えている。


    葉を触るとザラついていてテキリスゲに良く似ている。しかし、雌小穂はテキリスゲほど大きく無くさほど垂れ下がらない。


    テキリスゲと誤認したのではないかと心配したが、これはオタルスゲで良さそうである。別名ヒメテキリスゲと呼ばれている。


    別の場所に生えていたもの。


    これもオタルスゲで良さそうである。


    湿地に生えていたやや大型のスゲ。


    これはオオカワヅスゲで良さそうである。


    アカンスゲはすっかり背が伸びて結実している。


    ずっと分からずにいたこのスゲ、しっかりと結実している。


    オタルスゲではないかと思っていたが結実してみると全く別物である。


    さて、これは何?図鑑とにらめっこし、さらに過去の自身の撮影した画像を調べてみると、これはヤマアゼスゲのようである。


    別の場所に群生しているスゲ


    これもおそらく同じもの。この雌小穂を見る限りではヤマアゼスゲで良いのではないかと思う。


    似ているがちょっと違うのが生えている。


    これは何?


    雌小穂の鱗片が緑色をしている。一部の茶色いところを見るとこれはヤマアゼスゲのようである。たぶん変わり者のヤマアゼスゲであろう。


    別の場所に生えていたものは似ているが別物であろう。


    一見タニガワスゲに似ているがこちらはヤチボウズの形にならない。


    嘴が短くて果胞の幅が広い。鱗片は黒褐色で幅は狭めで果胞と同じくらいの長さ。これはアゼスゲであろう。


    またまた見たことが無いスゲが登場


    これは何?


    イトスゲの仲間か?何だかさっぱり分からない。

 観察を始めて3年くらいになるカヤツリグサ科植物であるが、だいぶ進歩したようには思うのだが未だ自信を持って同定できるものは少ない。やっと5割を超えたくらいだろうか?分からないものがたくさんあり、持っている図鑑だけでは判別が難しそうである。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホザキヤドリギの花はもう終わっていた 三分一湧水公園  令和5年6月16日

2023年06月19日 | 里に咲く花
 昨年は6月下旬に花の撮影に出かけているが既に終わっていたホザキヤドリギの花。今年は昨年よりも10日ほど早く三分一湧水公園のホザキヤドリギを訪れてみた。その前に、ちょっとシダを確認に立ち寄る。


    たくさん群生するこのシダはヤマヒメワラビである。


    あまり大きく無いシダで、葉は柔らかい。


    特徴的なのがこの球形のソーラスである。この季節になるともうしっかりとソーラスを付けている。


    三分一湧水公園のハンノキに寄生したホザキヤドリギ。晩秋に黄色い実をたくさん付けたのを確認している。


    花が咲いているのを期待したのだが・・・


    残念ながらもう花は散ってしまっていた。


    日当たりの悪い場所にある別株を見てみるが・・・


    やはり花は終わってしまっていた。

 残念ながら昨年に続いて訪問時期が遅く、ホザキヤドリギの花は終わってしまっていた。5月下旬か6月初めに訪問しないといけないようである。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サワルリソウとハシドイの森 北杜市  令和5年6月16日

2023年06月18日 | 山に咲く花
 昨年ハシドイの花を見に行った際に偶然サワルリソウを発見した。数日前に花仲間が見に行ってくれて咲き始めたとの連絡をいただいた。サワルリソウも見たいのだがハシドイの花も見てみたい。昨年は蕾の様に見えたのだが、木が高過ぎて100㎜マクロレンズではとてもではないが撮影出来るような距離では無かった。今年は570㎜レンズに2倍エクステンダーを装着して1140㎜で撮影出来るように準備して出かけてみる。


    サワルリソウとハシドイが咲く森への登山道


    葉軸が1本のテンナンショウの仲間が生えていた。風が強くて草が揺れるうえに葉が裏返ってしまう。


    仏炎苞を見てみると茶色い横縞が入っている。これはヒトツバテンナンショウであろう。


    サワルリソウ


    花はまだ咲き始めたばかりだった。花弁の中は筒が細くてなかなか見せてくれない。


    結構ある・・・と思ったら・・・


    驚きの大群生!!


    こんなにたくさん生えていて良いのかというほどの大群生である。


    おそらく山梨県最大の群生地であろう。


    双眼鏡で見上げると木の上に白い花が咲いている。小さな虫のような花びらが風に吹かれて舞い降りて来る。


    これがハシドイなのだろうか?ミズキにそっくりである。


    もう少し近距離の別の木を見上げてみる。


    葉の形、そして花の枝分かれの感じから見て、これはやはりミズキであろう。


    では、ハシドイはどうなっているのだろうか?


    木を見上げてみるが逆光強く花が咲いているかどうかはいまひとつ確認出来ない。


    周辺を探してみるとミズキとは明らかに違う花の蕾が見つかった。


    葉もミズキよりひとまわり小さく、葉脈がミズキほど目立たない。これがハシドイであろう。


    他を探してみると撮影し易い場所にも蕾が出ていた。


    おそらくハシドイで間違いない。


    別の木。花が咲くのは2週間くらい先になりそうである。

 想定外にたくさん生育していたサワルリソウは咲き始めたばかりだった。ハシドイと思わしき花はまだ蕾で、開花は7月初旬になりそうである。撮影し易い場所も見つかったので、今年こそはこの花を見てみたい。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジョウロウスゲがたくさん 山中湖きらら探索  令和5年6月13日

2023年06月18日 | 番外編
 三国山周辺にウツギの仲間探索に行ったものの山頂付近は霧に囲まれて遠雷が轟き、早々に撤退してきた。半ば心が折れてしまっているが、日没までにはまだ2時間近く時間があるため、山中湖きららに立ち寄ってみる。雨の後で増水しているため長靴を履いて湖畔を歩いて散策してみる。


    天候いまいちだが、山中湖湖畔には霧は巻いていない。


    コキツネノボタンは半分結実しているがまだ咲き残っていた。


    これはヤガミスゲであろう。


    ミコシガヤに良く似ているがこちらは芒が目立たない。


    昨年はほとんど見つからなかったが今年はあっさりと大株が見つかった。


    ジョウロウスゲ。ちょうど見ごろである。


    いつもは群生しているのだが今年はあまり見当たらないこのスゲ。


    未だ自信を持って同定できているわけでは無いが、これはオニナルコスゲと思われる。


    湖畔に咲いていたキケマン


    これはタツナミソウであろう。


    花の色が濃い。


    ヨモギはたくさん生えている。


    ジョウロウスゲが群生していた。


    昨年もこのあたりは探しているはずだが見つかっていない。今年は当たり年なのだろうか?


    背が高くなっていたスジヌマハリイ

 1時間少々の探索だったが今年はジョウロウスゲをたくさん見ることが出来た。反面カヤツリスゲは一株も見つけることが出来なかった。ヨモギはたくさん生えていたが探している寄生植物には出会えなかった。この辺りのヨモギに居るのではないかと思うのだがそう簡単には姿を見せてくれなそうである。



    池の周辺にたくさん生えているスジヌマハリイ

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウツギの仲間探索 三国山、ほか  令和5年6月13日

2023年06月17日 | 甲斐百山
 今週もまた富士吉田方面に出張があった。午後からは空模様が不安定のようだが、探し物のウツギの仲間があって、県境の三国山に行ってみることにした。この山は甲斐百山の一座になっている。


    出張先の駐車場脇に植えてあったウツギの仲間


    花弁は丸っこくて雌しべが花弁の外に飛び出している。これはハコネウツギであろう。


    三国山の登山口、三国峠に移動する。見ごろのミツバウツギが何本か咲いていた。


    こちらはコゴメウツギであろう。


    葉には大きな切れ込みがある。探しているのはこれに似たウツギの仲間だが見つかるかどうか??


    三国山へは明瞭な登山道が付いていた。


    木の根に苔が付いている。


    ツルシロカネソウが咲いていた。登山道脇に結構たくさんある。


    苔の付いた大きなブナの木。マツノハマンネングサが着生していそうだが、双眼鏡を忘れた。


    傾斜が緩くなってきた。もうすぐ山頂。


    分布域から見てヒコサンヒメシャラかもしれないが、特徴的な黒い横縞が見えない。


    三国山到着。展望はあまり無い。


    三国山の三角点。文字が刻まれている。

 予定ではここからアザミ平への稜線上を歩いて探すはずだったのだが、遠雷が轟いたかと思ったら山頂は真っ白な霧であっという間に視界が遮られてしまった。雷雲につかまってしまうやも知れず、探索は中止して急いで三国峠に戻った。三国峠はまだ霧がかかっておらず、悔しいので反対側の鉄砲木の頭中腹を探索してみる。


    鉄砲木の頭。霧がかかっているのは山頂付近だけのようである。相変わらず時々富士山のほうから遠雷が聞こえてくる。


    咲き残りの赤いウツギの花


    花弁にはほとんど毛が生えておらず萼には少しだけ毛が生えている。おそらくフジサンシキウツギであろう。


    まだ蕾のヒメウツギと思われる。


    サンショウバラが咲いていた。


    たくさん花を咲かせていたサンショウバラ


    グミの木があった。


    さて、これは何グミだろうか??


    葉を調べてみる。



    葉の表も裏も鱗状毛が付いている。おそらくこれはナツグミではないかと思う。


    蕾を見てみるとこれにも鱗状毛様の模様が付いていた。

 今回探していたのはカナウツギというウツギの仲間だったのだが、残念ながら発見出来なかった。県境の稜線あたりにあるのではないかと思ったのだが、天候がいまひとつで今回は十分に探索できなかった。今年は発見出来ないのではないかと思われ、来年に持ち越しになってしまうであろう。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コハクウンボク (エゴノキ科 )Styrax shiraiana Makino

2023年06月13日 | 樹木類
 山地帯の林縁を好んで生育する落葉小高木である。高さ4 ~ 10mになる。若枝は星状毛が密生する。葉の長さ5 ~ 8㎝、幅 4 ~ 7㎝の倒卵形で、上半分に不規則な大形の歯牙ある。表面の脈上に星状毛が散生。6 月頃、枝先に総状花序を出し、白い花を数個つける。花弁は漏斗状鐘形で 5 中裂する。山梨県の生育地は限られているが生育地での個体数は多い。

 2018年山梨県カテゴリー: 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅰ B 類(EN) 2017年環境省カテゴリー:なし


    コハクウンボクの木  2023年5月 山梨市で撮影


    白い花を多数付ける。


    コハクウンボクの花


    枝先に総状花序を出し数個の白い花をつける。


    花は漏斗状鐘形で 5 中裂する。

 ⇒山梨県絶滅危惧の樹木類一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハシバミ (カバノキ科) Corylus heterophylla Fisch. ex Besser var. thunbergii Blume

2023年06月12日 | 山梨百名山
 山地帯の林縁や疎林内に生育する落葉低木である。高さはふつう1~2m、大きいものは5mほどになる。葉は互生し、広倒卵形で先は浅く掌状に分岐し、辺縁に鋸歯がある。若葉には茶色い斑紋がある。雌雄同株で3~4月、葉を展開する前に開花する。雄花は長さ3~7㎝で枝先にぶら下がる。雌花は数個ずつ頭状に集まって付き、芽鱗に包まれたまま開花するので赤い柱頭だけが外に出るように咲き、目立たない。9~10月ごろ堅果を実らせ、雌花の小苞は葉状の果苞となって堅果を包み込む。実は食用となり、ヘーゼルナッツに近似している。

 2018年山梨県カテゴリー: 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017:環境省カテゴリー:なし


    群生するハシバミ 2022年6月 東部富士五湖方面で撮影


    ハシバミの若い葉の群生


    若い葉は中央部に茶色い斑紋が入る。


    葉は広倒卵形で先端部は浅い掌状に切れ込む。


    樹皮は灰白色でやや光沢がある。


    2023年4月 葉が展開した頃のハシバミ


    ハシバミの雄花序


    雄花序は毛が多い。根元あたりに雌花序が付くようだが残念ながら見えていない。

 果実はあまり付けないようでまだ撮影出来ていない。

 ⇒山梨県絶滅危惧の樹木類一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする