goo blog サービス終了のお知らせ 

山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

早川中流域探索 令和7年5月28日

2025年05月30日 | 里に咲く花
 山梨県レッドデータブックの分布域を見ると、探しているカワラニガナは早川にも生育しているらしい。さらに別文献を調べてみると、上流域に生育していたものを河川工事のために中流域に移植したものがあるらしい。どこかは不明であるが、航空写真を見て広い河原のある場所を探索に行ってみる。

    この温泉のあたりに広い河原があるはずである。

    河原に下りる階段

    白い花が咲いている。

    これはオオヤマフスマであろう。

    遊歩道になっているかと思ったのだが、この先は崩落していて道が無かった。

    別の場所から河原に下りてみる。

    河原に下りるところの脇には温泉から流れ出る硫黄臭のする水が流れていた。

    オランダガラシがたくさん生えている。

    広い河原に出る。ここが航空写真で見た場所であろう。

    ヤマハンノキがたくさん生えている。

    ヨモギが普通に生えているが、これはオトコヨモギであろう。

    これはシナノナデシコか?

    やっと黄色い花を見つけたと思ったが、これはジシバリだった。

    道路を歩いて戻ると、ミズバショウと思わしき葉が生えていた。

    これはイヌドクサか?

    大きさ、太さから見てトクサであろう。

    シランが今ごろ満開になっていた。

 この辺りが怪しいかと思って探しに行ったカワラニガナであるがこの場所でもそれらしきものは全く見当たらなかった。山梨県絶滅危惧Ⅱ類なのでそれなりに個体数はあるのではないかと思っているのだが、生育地が限局しているのかも知れない。

    もう1ヶ所立ち寄ってみるが・・・

    対岸から河原に下りられるはずだが、今日に限って通行止め。撤退する。

    道路の法面に生えていたムシトリナデシコ

    キリンソウも生えている。河川敷の岩壁に生えていたものとそっくりである。

    満開のキリンソウの花

 カワラニガナ探索は全く手ごたえが無く、前途多難である。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

河川敷で見た黄色い花の正体は? 令和7年5月28日

2025年05月30日 | 里に咲く花
 数日前に身延町の河川敷を探索した際に対岸の岩壁に黄色い花が咲いていた。100㎜レンズではズームが足りずトリーミングしても何だか判定できず、ひょっとしたらイソギクではないかと今回は望遠レンズを持って再写に行ってみる。今回は林を抜けて最短距離で現地に行く。

    林の中に生えていたヤマゴボウの仲間。茎が緑色でヨウシュヤマゴボウでは無さそうである。

    結構たくさんある。花が咲いていないがこれはマルミノヤマゴボウではないかと思う。

    青い花が咲いている。

    これはオニルリソウであろう。

    河原に到着。川幅が広くて水量も多い。下流に移動して現地に向かう。

    シナダレスズメガヤが成長していた。

    向こうに見える岩壁が黄色い花が咲いている場所。

    結構たくさん付いている。

    300㎜望遠レンズ。これだとまだ何だか分からない。

    さらに570㎜望遠。イソギクでは無さそうである。

    別株。キリンソウか?

    さらにエクステンダー装着して1140㎜望遠。

    花の形から見てこれはキリンソウであろう。

    トリーミング画像。キリンソウで間違い無さそうである。

    戻り際に葉にとまって休んでいたのはゴマダラチョウ

 イソギクを期待していたのだが超望遠レンズで撮影してみると正体はキリンソウであった。ちょっと残念ではあったが、結論が出て良かったと思う。河原に探しているカワラニガナが無いかと探してみたが、やはり発見出来なかった。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

身延町の河川敷探索 令和7年5月24日

2025年05月25日 | 里に咲く花
 数年前からカワラニガナという珍しい植物を探しているのだが、甲府市荒川沿いにあるのではないかと数回探したが1株も見つからず、今回は身延町の河川敷を探してみることにした。何度か少しだけ探したことはあるのだが、全く手ごたえが無く、今回はやや広範囲に探して見ようと思う。

    河川敷の土手にはコメツブツメクサがたくさん生えている。

    今回探索する河川敷。向こうに見える山の麓あたりまで探してみたいと思う。

    あるのはススキの仲間とグミの木くらいでニガナらしき花は全く見当たらない。

    グミの木

    花はまだ蕾である。

    葉の表側は鱗状毛が密生している。これはアキグミではないかと思う。

    こんな感じのところに生えているのではないかと思うが・・・

    これはまだ蕾のキバナノマツバニンジンであろう。たくさん生えている。

    コマツナギであろう。

    これはツボミオオバコであろう。外来種が多くはびこっている。

    探し物のカワラニガナは見つからず。渡渉して上流へ行ってみる。

    植生が少し変わり、今度はイグサがたくさん生えている。

    これはヤブスゲであろう。

    マスクサに似るが雌小穂の幅が狭く扁平になる。

    こちらはミコシガヤであろう

    芒がある

    外来種のビロードモウズイカ

    たくさんはびこっている。

    ススキの他にシナダレスズメガヤがたくさん生えている。

    これはオオチドメであろう

    白い花が咲いている。

    スズメノテッポウかと思ったが・・・

    花が開くようである。これはヒエガエリではないかと思う。

 やや広範囲に河川敷をさまよってみたものの、残念ながら期待していたカワラニガナはそれらしきものも含めて発見出来なかった。
 しかし、何も収穫が無かったわけでは無い。

    対岸の岩壁に黄色いキクの花のようなものが咲いている。

    これは何だろう?望遠レンズを持って来ていないのでこれが最大ズームである。

    トリーミングしてみる。このような咲き方をする黄色いキクの仲間はイソギクくらいしか知らない。

    別株の強トリーミング。たぶんイソギクで間違いないと思う。

 イソギクは普通海岸沿いの岩壁に咲く花で、このような内陸に咲くものなのかどうかは分からない。トリーミング画像では画像が悪くて判定できないので近付いて撮影したいところだが、水量が多くて渡るのは難しく、対岸の道も無さそうである。超望遠レンズを持って再写に行く必要がありそうだ。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヤシャイノデ(イナイノデ)(オシダ科)Polystichum neolobatum

2025年05月24日 | シダ類
 山地の林縁の川沿いの斜面を好んで生育する常緑性のシダである。葉は長さ40~80cmになり、葉質は厚く、濃緑色で光沢がある。全体的に細長い形を呈する。羽片は基部の上向きの裂片が最も大きく、裂片の先端部は棘状に尖る。葉柄には淡褐色の鱗片が密生し基部には幅の広い鱗片が密につく。胞子のう群は全体の中央部から付き始め、裂片の中軸との中間付近に付着する。全国的にきわめて稀少な種であり、山梨県でも発見されているのは1ヶ所のみで個体数は少ない。

 2018年山梨県絶滅危惧:なし  2017年環境省絶滅危惧ⅠB類(EN)

    ヤシャイノデ  2025年5月 山梨県で撮影

    渓谷の斜面に生えるヤシャイノデ

    全体的に細長い形をしている。

    岩壁に生えるヤシャイノデ

    裂片は基部の上向きのものが最も大きく、先端部は棘状に尖る。

    胞子嚢群は葉の中間付近から付き始める。

    胞子嚢は裂片の中軸との中間あたりに付着する。

    葉柄の基部には薄茶色のやや幅広い鱗片が密に付く。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タニヘゴ(オシダ科)Dryopteris tokyoensis  (Matsumu. ex Makino) C.Chr.

2025年05月24日 | シダ類
 山地寄りの湿地や溜池畔などに生える夏緑性の大型シダ。ときに1mほどにもなる。根茎は直立し、鮮緑色で革質の葉を多数束生する。葉柄は短く、下部羽片は徐々に小さくなり、全体的に倒披針形になる。羽片は基部が最も広くて耳状になり、浅~深裂する。葉脈は葉の表側で凹む。胞子嚢群は大きく、羽片の中肋寄りに付き、包膜は円腎形を呈する。葉柄の基部に広披針形~楕円形全縁の大型鱗片をやや密につける。山梨県で確認されているのは1ヶ所のみである。

 2018年山梨県絶滅危惧:なし  2017年環境省絶滅危惧:なし

    タニヘゴ  2023年6月 笛吹市で撮影

    湿地に群生するタニヘゴ。山梨県で確認されているのはこの1ヶ所のみ。


    大きさ1mほどになる大型のシダ

    羽片は中央部が最も長く、根元に行くにつれて小さくなり全体的に倒披針形を呈する。

    羽片は基部が最も広く耳状になり、浅~深裂する。葉脈が凹む。

    胞子嚢群

    胞子嚢群は大型で羽片の中肋寄りに付く。


    幅の広い鱗片をやや密に付ける。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒモカズラ (イワヒバ科)Selaginella shakotanensis

2025年05月23日 | シダ類
 山地の少し湿った岩地や岩の割れ目を好んで生育する常緑性シダ。茎が短く匍匐し長さ10cm以内で、短い間隔でよく分岐し枝が重なり合ってマット状になる。枝の長さは葉を含めて径1mmくらい。葉は茎に多列に付き、濃緑色、硬質で先端が尖り長さ約1mm。胞子嚢穂は小枝に1個頂生し、四角柱状、長さ0.5-2.5cm、径約1.5mmくらい。山梨県では奥秩父山系、南アルプスに生育している。個体数は少ない。

 2018年山梨県絶滅危惧なし  2017年環境省絶滅危惧なし


    岩に着生するヒモカズラ  2020年8月 鳳凰山で撮影

    短い間隔で分枝し、重なり合ってマット状になる。

    富士山とヒモカズラ  2020年11月 奥秩父山系で撮影

    岩に着生するヒモカズラ

    常緑性ではあるが冬季には茶色くなって枯れたように見える。

    先端が尖った硬い葉を多数付ける。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トクサ (トクサ科 )Equisetum hyemale L. subsp. hyemale

2025年05月23日 | 花・花・花
 落葉樹林下の沢沿いの泥質な土地や、湿地帯に群生する常緑性のシダ。茎は直立し、高さ40㎝前後に達し、直径は 6㎜ぐらいになる。茎の隆条は14 ~ 20で、2 列に短い突起がある。節の部分にはギザギザのはかま状のものがあり、そこに上の節の茎がソケットのように収まっている。このはかま状のぎざぎざが葉に当たる。胞子嚢穂は、茎に直立し頂生する。山梨県では植栽のものは良く見かけるが、自生のものは生育環境の変化により激減している。

  2018年山梨県絶滅危惧ⅠB 類(EN)   2017年環境省カテゴリーなし

    群生するトクサ  2025年3月笛吹市で撮影


    公園内に生えているもので、植栽のものかも知れない。

    直立して生え、通常は分枝しない。


    節の部分にははかま状の突起がある。

    先端部につくし状の胞子穂を出し、そこに胞子嚢が付く。


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カラフトミヤマシダ(メシダ科)Athyrium spinulosum

2025年05月23日 | シダ類
 山地~亜高山の針葉樹林ないしは混合林に生える夏緑性の多年草。根茎は長く横走し、細く、径1.5~2mm、まばらに葉をつける。葉は広三角形、長さ20~30cm、幅は長さよりやや大きく、3回羽状複生、下部は狭くなり、薄い草質、淡緑色、無毛、又は小羽軸の基部上面にわずかに毛がある。葉柄は葉より長い。鱗片は薄茶色で幅が広く、まばらに付着する。胞子嚢群は円形~楕円形、径約1mm、裂片の中肋近くにつき、包膜は楕円形~馬蹄形、辺縁は細かく裂ける。山梨県では奥秩父山系、八ヶ岳に生育しており、個体数はあまり多く無い。

 2018年山梨県絶滅危惧なし  2017年環境省絶滅危惧なし 

    カラフトミヤマシダ  2022年6月 乙女高原で撮影

    群生するカラフトミヤマシダ

    葉柄が葉よりも長い。

    胞子嚢群がびっしりと付着している。

    胞子嚢群は裂片の中肋近くに付着する。

    成熟した胞子嚢群。2020年10月 乙女高原で撮影

    2022年5月 八ヶ岳で撮影

    この場所の個体数はあまり多く無い。


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒロハハナヤスリはどうなっているだろうか? 令和7年5月19日

2025年05月21日 | 山に咲く花
 昨年森の中で見つかったヒロハハナヤスリは、公園に生育しているものと違って生育環境が悪いのか、胞子穂を出しているものがとても少ない。4月に見に行った時もほとんど胞子穂が出ていなかったがその後どうなっているだろうか?

    谷の中でひときわ目立つ白い花

    装飾花は4弁に見えるが良く見ると小さなものが付いていて5弁のようである。これはヤブデマリであろう。

    仏炎苞が黒いマムシグサの仲間がたくさん生えている。

    緑色のものもある。

    これはヤマザトマムシグサと呼ばれているものだと思う。

    ヒロハハナヤスリは長い胞子穂を伸ばして元気に育っていた。

    しかし、群生する斜面では昨年同様に胞子穂がほとんど見当たらない。

    4月に発見した別の場所は草に隠れて熾烈な生存競争を強いられていた。

    こちらも胞子穂を出しているものは少ししか無かった。

    もうひとつの目的はこのキンラン。たくさんあるわけでは無いがポツポツと生えている。

    花全開のキンラン

    ギンランにも出会えた。

    林道脇に咲いたやや大型のキンラン

    こちらの花はクリーム色だった。

    もうすぐ咲きそうなキンラン。まだ蕾のものもあった。

    これはヤマルリソウではないだろうか?時間がとれれば花期に確認したい。

 森の中に生育するヒロハハナヤスリは今年もたくさん生えて昨年同様に群生していたが、やはり胞子穂を伸ばしているものは少なかった。日当たりが悪くて生育条件が悪いのかも知れない。キンランは10株近く出会うことが出来たが、決して数が多いとは言えず、今後が心配である。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山梨県側のハコネグミを探せ 令和7年5月18日

2025年05月19日 | 山に咲く花
 20数年前の文献で山梨県側にあるハコネグミの記述を発見した。おおよその場所は書いてあるが、見つかったのは1本だけで、広い山の中でその木を探すのはほとんど宝探しのようなものである。見つからない公算が高いのだが、花が咲いているこの季節ならばまだ探しやすいであろう。まだ見たことが無い別の木もおそらくその近傍にあるのではないかと思う。お昼頃から山中湖近傍の山の中をさまよい歩いてみる。

    天気はいまいちだが雨の心配は無さそうである。

    歩き始めてすぐに目に付いたこの木は探しているゴマキではないか?

    道を外れて森の中を歩くとさっそくゴマキが見つかった。

    しかし、まだ蕾である。

    さらに歩くと、日当たりの良い場所で花が咲き始めたゴマキを発見。

    まだ咲き始めたばかりである。

    咲き始めたばかりのゴマキの花

    花弁は5枚でガマズミの花に似ている。

    葉に特徴があり、葉脈がはっきりしていて葉先から半分くらいのところまで鋸歯がある。

    想定外にたくさんのゴマキの木に出会うことが出来た。

    稜線の道は霧がかかって視界が悪く、花探しにはきわめて不向きである。

    森の妖怪のような木

    おそらくこの木はサンショウバラであろう。

    クロモジであろう

    まだ蕾だが、これはツリバナか?

    探しているのはこの木であろう。

    白い花が咲いている。

    花には星状毛が生えているはずだが森の中が暗いうえに風で揺れてうまく描出出来ず。

    再三撮影してやっとこの程度である。

 葉の表に付いている星状毛と葉裏の鱗状毛と星状毛を確認した。これは探していた山梨県側のハコネグミで間違いない。あったのは1本だけ、しかも見つかってから20年も経っているはずなのにあまり大きな木では無かった。

    さらに探して見ると、県境の向こう側に生えているもう1本を発見した。


    花が咲いているが花付きは良く無い。

    ハコネグミの花

    半分枯れたブナの木(たぶん)何か着生している。

    大きなスギランが着生していた。

    イワオモダカも着いている。

    これはキランソウのようだが?

    葉脈が紫色で葉に毛が少ない。これはひょっとしたら探しているニシキゴロモかも知れない。

    白いウツギの花。これはヤブウツギの白花か?

    ミヤマザクラが見ごろになっていた。

    ゴマキは別荘地の中にも生えていた。向こうに霞んだ富士山が見える。

 昨年再三探してようやく見つけたハコネグミは県境の向こう側に生えており、山梨県のものでは無かった。今回ようやく1本だけ、山梨県内に生えているハコネグミを発見することが出来た。しかし霧と風で撮影条件が悪く、あまり良い画像は撮れなかったのが残念である。ゴマキは想定していた以上にたくさん生えていた。あまり登ったわけでは無いがほとんど道の無い藪の中を歩いていたのでクタクタになってしまった。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

消失したハコネグミ 令和7年5月12日

2025年05月18日 | 山に咲く花
 ちょうど1年前に初めてハコネグミを見た県境付近の林道に今年もハコネグミを見に行ってみる。今回の場所は山梨県では無いが、20年ほど前の文献に山梨県側でハコネグミが発見された場所が記されていた。今回は木を見間違わないように再確認のつもりで観察に行ってみる。

    治山工事をやっているようである。

    法面の木が切られている。嫌な予感がする。

    ミツバツツジが満開

    これは丹沢山系に多いシバヤナギであろう。

    これはウリハダカエデの花か?

    イタヤカエデではないかと思う。

    ハコネグミの大きな木があったのはここではないかと思うのだが・・・いくら探しても見当たらない。

    これは昨年撮影したハコネグミの木。周辺の景色から場所は間違い無さそうである。

    花が咲いたハコネグミの木

    ハコネグミの花

 残念ながら伐採されて消失してしまったようである。他にも数本あったはずだが1本も見つからなかった。希少な木だけに消失してしまいとても残念である。ガッカリして帰路につく。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南部町植物探索あちらこちら~シダとカヤツリグサ~ 令和7年5月10日

2025年05月17日 | スゲの仲間
 ラン科の植物の開花状況が気になっていたが、もうひとつ確認しておきたかったのが4月に見つけた車道脇に生えているハシナガカンスゲと思わしき植物の果胞 を見ておきたい。そしてこのあたりにはシダの仲間もたくさん生育している。

    道路脇にたくさん生えているシダ。斜めに生えて葉を展開している。

    裂片同志の間の間隔がやや広い。これはオニヒカゲワラビであろう。

    鱗片は茶色であまりたくさんは付いていない。

    似ているが別のシダ。真っ直ぐに立ち上がって葉を展開している。

    小羽片がしっかりと分かれる。これはオオヒメワラビであろう。

    黒い鱗片がたくさん付く。

 いずれのシダもまだ幼弱でソーラスを付けておらず、確定は出来ない。

    新鮮なクジャクシダ

    イヌチャセンシダがたくさん生えている。

    みずみずしくて元気なイヌチャセンシダ

    ハシナガカンスゲと思わしきスゲが生える斜面。食害で少し減っている。

    これはハシナガカンスゲなのか?

    雌小穂。茶色い鱗片が付いている。

    別株。もう果胞が脱落し始めていて少し遅かったかも知れない。

    雌小穂。嘴が長くて外側に反っている。ハシナガカンスゲで間違いないであろう。

 4月に車道脇で発見したスゲの群落はハシナガカンスゲで間違い無さそうである。食害で葉と穂が食われている部分があるうえに斜面が脆くて崩れ落ちそうなのが心配である。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南部町植物探索あちらこちら~花編~ 令和7年5月10日

2025年05月17日 | 花・花・花
 いろいろ見たいものや確認しておきたいものがたくさんあるのだが、まだ早いものもあればすでに遅いものもあるだろう。1日で全てを見て回るのは困難なので、数ヶ所を車で移動して観察してくることにする。

 まずは公園を訪れてみる。この場所では昨年夏にムヨウランと思わしき枯れた葉緑素を持たない植物を発見している。まだ早いと思うのだが、ひょっとしたら気の早いものが花芽を出しているかも知れない。

    青々とした新緑のコシダ

    1輪だけキンランが咲いていた。

    見たかったのはこれの新鮮な株だったが、まだ芽吹いていなかった。

 次に林道沿いの植物を見に行ってみる。

    新緑に囲まれた滝

    渓谷を見下ろすように赤い花が咲いている。

    花弁の毛があまりはっきりしないが、これはヤブウツギであろう。

    あちらこちらに白い花が咲いている。

    装飾花の萼片(白い花びらのように見える部分)は3枚。これはガクウツギであろう。

    別の白い花が咲いている。

    これはオトコヨウゾメであろう。

    ヤブウツギ、オトコヨウゾメ、ガクウツギの3種揃い咲き

    これはカナクギノキ。1本だけ生えている。

    花はもう散ってしまっているようだ。

    既に結実しかけているカナクギノキの花

    霧が出始めて視界が悪くなってしまった。なんとかぶら下がっているムギランの大株

    こちらはマメヅタランが着生する木

    トリーミング画像。まだ小さな蕾が付いている。

 6時ごろになって空が暗くなってきたがもう1ヶ所立ち寄ってみる。

    ヤブミョウガだが、葉の食害が酷い。

     これでは花を咲かせるには難しそうだろう

    急斜面の法面は被害が少ないかと思ったがやはり食われている。

 ランの仲間はまだ時期が早く、咲いている花を見たことが無いヤブミョウガは食害著しく、よほど運が良く無ければ花を観察するのは難しそうである。また訪れてみよう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イワツクバネウツギ三昧 令和7年5月9日

2025年05月15日 | 山に咲く花
 5月連休が過ぎた頃に見ごろを迎えるイワツクバネウツギはここ数年の恒例となっている。今年も訪問してみると、偶然にも昨年お会いしたご夫婦に今年もお会いした。花好きの考えることは同じようである。

    コゴメウツギがほぼ満開になっている。

    これはマルバウツギであろう。もうすぐ満開。

    ガマズミはもうすぐ咲きそうな蕾だった。

    こちらが目的のイワツクバネウツギ。少し痛み始めているようである。

    花弁には少しピンク色が入っている。

    こちらのイワツクバネウツギはまだ新鮮。

    花弁の赤色が強い。

    赤紫色が強いイワツクバネウツギの花

 場所を移動してもっと上流域にあるイワツクバネウツギを見に行ってみる。

    この場所で確認されているのはこの1本だけである。

    幹には明瞭な縦縞が入る。

    こちらはまだ蕾が多く、5分咲くらいであろう。

    新鮮な花が咲いている。

    咲き始めたばかりのイワツクバネウツギの花

    ピンク色をしている。

    こちらは色が濃い花

    存分に楽しんだイワツクバネウツギ。

 曇り空でやや風が強く、花が揺れて撮影には苦労した。今年はそれなりに花付きが良かったと思う。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

川俣川東沢の植物探索 令和7年5月8日

2025年05月14日 | 渓谷
 もう何度も歩いている川俣川東沢であるが、また新たな植物が見つかったとの報告を昨年受けた。そろそろ見ごろを迎えているのではないかと思う。

    新緑のシダがたくさん生えている。

    いちばん多く見かけるのがこのクサソテツ。

    葉を展開したばかりのジュウモンジシダ

    こちらはオシダであろう。

    川に下りてみる。やや増水しており渡渉する際に靴の中に水が入ってしまったが止む無し。

    川の中州はだいぶ様子が変わっており、木と草がはびこっていた。

    ナルコスゲが大量に入り込み、ヒラギシスゲは見当たらなくなっていた。

    新緑の吐竜の滝

    トウゴクミツバツツジが満開になっていた。

    咲き始めのニワトコ。近くを通ると良い香りがする。

    見下ろす川俣川の流れ

    岩にたくさん着生したミヤマノキシノブ

    こちらが新たに見つかったシダ類の着生する岩

    この岩にはヒメスギランがたくさん着生している。

    小さな株もたくさん生えている。

    青々として新鮮なヒメスギラン

    くちばし状の無性芽と白い貝殻状の胞子嚢が見える。

    別の岩に小さなシダがたくさん生えていた。

    葉に毛が生えている。これはカラクサシダ。川俣川では初めて見る。

    スゲの仲間も見て回る。これは分かり易いカンスゲ。

    川沿いでナルコスゲと並んで最も多く見かけるスゲの仲間

    シロイトスゲで良いと思うのだが、この仲間は似たようなものが多くあり、いまひとつ確信が持てない。

    まだ小穂が伸びておらず何だか分からないスゲの仲間

    そしてこれが今回の一番の目的のスゲの仲間

    もう果胞が熟しているだろうと思ったのだが、まだ出ていないようである。

    良く探して見ると1本だけ雌しべを伸ばし始めた小穂が付いていた。

 今回見に行ったスゲの仲間はまだ確定できていないが、山梨県ではまだ見つかっていないアズマスゲではないかと考えられる。昨年の花仲間からの報告では4月中旬に雄しべと雌しべを伸ばした小穂が確認されていたのでこの時期には果胞になっているだろうと予想して見に来たのだが、今年は遅れているようである。この調子だと果胞が熟すのは1ヶ月後くらいになるのではないだろうか。時間がとれるようならば確認に来てみたいと思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする