数年前に重機を使った大規模な河川清掃が行われ、そこに咲いていたミズアオイは大打撃を受けてしまった。この河川清掃は最悪の外来種といわれているナガエツルノゲイトウという水草を除去するために行われたものであるが、そもそもこのミズアオイが生育している場所にナガエツルノゲイトウは生育しておらず、あったのはもっと下流域のほうである。この場所をこれほど大々的に河川清掃する必要があったのかどうかは、はなはだ疑問がある。花が咲くにはまだ少し早いであろうが、近くに出張があったので午後から立ち寄ってみる。

ほぼ毎年の橋の上からの定点撮影。かつては群生していたミズアオイがほとんど見当たらない。

こちらは下流域。こちらにもミズアオイはほとんど見当たらない。

まずは下流域を散策する。水量が少なく、ヒシが土の上に出てしまっている。

ヒシと一緒にわずかに生えているミズアオイ

これはやや大株

2株並んだもの。下流域はやや増殖しているように見えなくもない。

次に上流域。対岸にあった群生は消滅している。

わずかに残っているミズアオイ

さらに上流域。かつては水面を覆い尽くすほどに群生していたが川の橋にわずかに残っているのみ。

昨年と同程度ではないかと思う。

さらに支脈の水路を見に行ってみる。

こちらは河川清掃から免れたようでそこそこにミズアオイが残っている。

群生している場所がいくつかある。

ヒシが水面を覆い尽くしている。

小さな花がひっそりと咲いている。

ヒシの中に生えているミズアオイ

これはウスゲチョウジタデであろうがまだ花が咲いていない。

少しだけ咲き始めたものもあった。

コゴメガヤツリが大群生

他の草に埋もれているがそこそこにハマスゲが穂を伸ばしている。

ハマスゲの小穂
ミズアオイもヒシも1年草であるが、増殖力が旺盛なヒシに対してミズアオイは全く増えてくる気配がない。全体的には昨年と同じくらいの個体数ではないかと思う。なんとか増殖してくれないかと願うばかりである。花が咲く頃に再訪してみたい。