山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

房総散策 養老渓谷粟又の滝(養老の滝)  平成26年3月25日

2014年03月31日 | 番外編
 房総の花探しの予定ではここでは無かったのだが・・・甲府の出発時間が遅くなり、しかも首都高速は八王子を過ぎたあたりから渋滞が始まり通過にかなり時間がかかってしまい、海ほたるでの土産買い物はパスしてスルーしたが、養老渓谷に到着したのが既に午後4時過ぎ。目的地で花を探すには時間的に既に難しくなってしまった。折角なので養老の滝に立ち寄ってみることにする。ここならば歩いて10分ほどで滝に至ることができる。ザックは背負わず、靴だけは登山靴に履き替えて滝に下りる。

 中学校の頃に自転車に乗ってはるばるこの滝まで来たことがある(距離にして10kmほどだろうか、ほとんど登りなのでかなり辛かった記憶がある)が、それ以来ではないだろうか。幅の広い滝だったという記憶が微かにあるがほとんど覚えていない。遊歩道を下ってまずは滝の上流に向かう。川を渡って対岸の壁を覗いてみるが、あまり目ぼしいものは無さそうだ。


    養老の滝上部。川を対岸に渡るが、川床がぬめりで滑ってかなり歩きにくい。


    ダイモンジソウの葉だろうか?ギザギザの小さな葉はイワタバコだと思う。


    こちらはホトトギスの葉だろう。千葉のホトトギスはどんな花を付けるのだろうか?

 戻って滝壺に下りる。こちらは人がたくさんいるので、滝壺には近付かず、遊歩道を下流に向かう。行けるところまで・・・と思ったのだが途中で遊歩道は土砂崩れで通行止めになっていた。時間も遅いし、ここで引き返す。


    養老の滝(粟又の滝)


    削られて段々になった川床の様子が面白い。なんとなくなつかしさを感じる景色。


    その先は土砂崩れのため通行止め。先に進むには川を横切らないと行けなそうだ。

 戻って再び養老の滝に行くと、もう人は数人しかいなくなっていた。


    養老の滝と滝壺。この日は水量が少ない。


    別角度から。


    対岸の遊歩道


 もう時間は5時半を過ぎ、空模様も悪く薄暗くなってきた。明日の空模様で別の場所で花探し(養老川のもっと上流)することにして、この日は撤収する。
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房総の森散策 コチョウショウジョウバカマ  平成26年3月30日

2014年03月31日 | 番外編
 小学校の頃に過ごした房総の森。チョウキチ(蝶のきちがい)というニックネームを付けられていた私は、自身の通っていた勝浦市立名木小学校(現在は廃校)の通学区内はどこに行けばどんな蝶が飛んでいるか地図が書けるほどにこの地区の蝶と森の様子については詳しかった。しかし、その頃には植物には全く興味が無かった。その森の中には様々な稀少植物が自生していたことなど知る由も無かった。

 今回、千葉の実家に行かなければならない用事があったので、某ブロガーの情報をいただき、子供の時に何度か歩いたことのある森にちょっとだけ踏み込んでみた。かつては獣道のような細い山道しか無かった森も、今では遊歩道が整備されている。オオイチモンジという千葉県にはいるはずの無い蝶が目撃されたという情報があり、このあたりに探しに来たことがあるのを記憶している。どうやらその蝶はオオイチモンジでは無くてメスグロヒョウモンのメスだろうということで結論がついた。もう40年以上も前の事だ。

 前日現地に入り宿泊したが、深夜から雨となり風も強くなってきた。どうするか迷ったが、さほどの長距離を歩くわけでもなく、9時半には引き上げなければならないので時間もあまりない。迷っているうちに時間はどんどん過ぎ、8時を過ぎてしまう。カッパを着て傘を差して遊歩道に入る。


    沢の脇に遊歩道が付いているが、増水したら歩けない。77mm口径レンズを付けた一眼レフカメラは雨に濡れやすく、この雨の状況にはきわめて弱い。


    先日の雪の影響か、落石で遊歩道を進めない。戻って浅瀬を対岸に渡渉して通過する。


    こちらも倒木。もう少し上流から渡渉する。


 探し物はなかなか見つからない。時折本降りの雨となる中を苦戦しながら進むと、岩の壁にそれらしき葉っぱを確認できた。その周辺を探すと・・・1輪だけ雨に濡れながらひっそりと咲いていた。白くて可愛らしい、ショウジョウバカマよりもひとまわり小さな花、コチョウショウジョウバカマだ。


    対岸の壁。こんなところに咲いていると思うのだが・・・


    ようやく発見。背の高さよりも少し高い場所に一株だけ咲いていたコチョウショウジョウバカマ。


    図鑑を見ると葉っぱの縁が細かい波状と書かれているが、これは平滑に見える。


    別の場所で見つけた株。場所が悪くこれ以上近付けない。


    トリーミング画像


 探せばもっと良い場所があるのだろうが、悪天候と時間切れで本日はここまでとなる。房総の沢を歩いたことはほとんど無いが、近年山ヒルが広がって、どこの沢や山に入ってもヒル対策が大変なようだ。この日は幸いにして出会わなかったが、もう発生している季節である。今後千葉に行く機会が増えると予想されるので、またこの界隈を歩いてみたいと思う。

 情報をいただいたブロガーの方に深く感謝する。

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豪雪から一か月、標柱はいかに? 茅ヶ岳  平成26年3月23日

2014年03月27日 | 山梨百名山
 山梨を襲ったあの記録的な豪雪から1ヶ月が過ぎた。甲府市街はもう全く雪は残っておらず、通常通りの生活に戻っている。甲府市街から見上げる曲岳、黒富士、茅ヶ岳の山塊も山肌は白いものの、もうだいぶ雪は少なくなっているように見える。聞いた話では、4月20日の前に降った雪も降り重なって、茅ヶ岳山頂付近は3mもの積雪になったという。昨年の秋、標柱整備のつもりで観音峠から金ヶ岳に登ったが、あまりに登山客が多く茅ヶ岳は立ち寄らずに戻ったことがあり、ニスが剥げ落ちて木目が露出している可能性が高い。さらに今回の豪雪、倒れることは無いだろうが、表面が相当痛んでいるかと気になっていた。

 3連休初日の21日は強風が吹き荒れたが、翌日には止み、22日、23日は青空の広がる穏やかな天候となった。この天気ならばどこの山に登っても良い眺望が楽しめるだろう。御坂山塊も考えてはいたのだが、富士山は若干春霞で霞んでおり、より澄んで見える南アルプスの眺望と雪を楽しみつつ標柱整備を兼ねて茅ヶ岳に行くことに決める。

 すっかり雪の解けた深田公園駐車場を7時45分に出発する。トイレは水道管が故障らしく、水が流れずほとんど使えない状態になっていた。


    深田公園駐車場。奥のほうに少し雪が残っている。


    女岩への道はまだ雪が残るが、日当たりの良い場所はもう解けている。


    現在立ち入り禁止の女岩。上から落ちてきた雪が積もっているが、大きな崩落は起きていないようだ。


    水はあまり流れておらず、雪解けに伴って落石の危険あり、近付かないほうが無難。

 雪を期待していたのだが、女岩の上にある稜線に登る急斜面はもうすっかり雪は無く、その先の稜線もところどころ残っている程度でアイスバーンは無く、アイゼン装着せずに山頂まで登り着くことができた。11時、茅ヶ岳山頂到着。山頂には雪が残るが標柱は根元のところ以外はほぼ露出していた。心配していた通り、ニスが半分ほど剥がれ落ちて木目が露出している。


    女岩上の斜面はもうほとんど雪が無い。


    中腹の倒木


    稜線に着いて右に進むと金峰山の展望岩がある。お気に入りの眺め。


    深田慰霊碑と金峰山


    茅ヶ岳上部から見る富士山


    稜線の道ももうほとんど雪は無い。


    山頂の標柱と奥秩父山塊。ニスが剥げ落ちて痛んでいる。

 標柱のささくれ立った木目とニスの残骸をフエルトシートで磨いて平らにしてスプレーニスを吹きかける。ところが、気温が低くてなかなかスプレーニスが気化せず、手でこすったり腹で温めたりしてようやく噴出できるようになった。十分とは言えないが、3分の1ほど残っていたスプレー缶のニスを全て使い切って修復を終える。


    金ヶ岳と八ヶ岳


    南アルプス


    金峰山と国師ヶ岳


    富士山


 眺望を楽しみつつ山頂にいた登山者たちと山の話や標柱の話をしているとあっという間に2時間が過ぎてしまう。その中には耳鼻会(みみはなかい:甲府市内の耳鼻咽喉科開業医の先生たちを中心とした山岳同好会)のメンバーがおり、下山はその方と一緒に尾根道を下った。上部に若干残雪あるものの、解け出していてむしろドロドロになって歩きにくかった。防火帯の草地はまだ何も花は咲いていなかった。ちょうど2時間かかり、午後3時駐車場に到着した。


 この山にはオキナグサという貴重な絶滅危惧種の花が咲く。残念なことに昨年はほとんどが鹿の餌食となり花を付けなかった(蕾のうちに鹿に食べられてしまった)ので、今年はなんとか守ってやれたらと思う。これから作戦を考える。
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「人生一路 ~皆に伝えたい山の魅力~」 渡邊玉枝さん講演会  平成26年3月16日

2014年03月24日 | 番外編
 興因寺山から下山後、ガスト山で食事会とおしゃべり会、そして5月にアウトドアショップエルクで開催予定の花見隊写真展の打ち合わせを行う。今回のテーマは「山上を彩る花たち」で、山上のお花畑を中心に、その山の雰囲気が最も良く現れている画像、かつ、写真を見て自分もその場所に行ってみたいと思うような画像を展示する予定だ。あらかじめsanaeさんとみちほさんのブログは過去7年ほど振り返って見ておいたので、そこに掲載された画像の中から良さそうなものをピックアップしておいた。その画像を見ながら趣旨をお話し、画像データを送ってもらうようにお話しした。

 あっという間に2時間近くが過ぎ、渡邊玉枝さん講演会の会場に移動する。都合良いことに今回の講演会の主幹が私の勤務する病院の検査室なので、会が始まる前に講演会終了後に渡邊さんとお話しする時間がとれるかどうか相談したところ、快く受けてくださった。

 学会講演が若干長引き、15分ほど遅れて講演会が始まった。公開講座だが一般の方の来場はほとんど無かったようで、学会関係者ばかりで席が埋っている。写真撮影OKだったので前方から4列目あたりのスライドプロジェクター脇に席をとって三脚を立てさせてもらう。

 テレビや雑誌で見るそのままの感じの渡邊さん。講演内容はエベレスト登山のビデオとその解説だが、映像に映っている周辺の見下ろす山の景色は凄いものがあり、地球が丸いというのが実感できるという渡邊さんの解説通り、世界最高峰の山の景色は凄い。しかし、渡邊さんのエベレストに登って行く姿や山頂に立つ様子はそれほど死に物狂いで登ったという感じでは無く、まだ余裕があるかのように見受けられた。


    講演される女性最高齢エベレスト登山者 渡邊玉枝さん


    前回はネパール側から、今回はチベット側からの登山。ベースキャンプから見るエベレスト山頂には雪煙が舞う。


    73歳の挑戦。


    エベレストに登る渡邊さん。後ろの景色が凄い!


    登頂成功!







 こんな山にとても登れるとは思わないが、凄いことを成し遂げたのにその凄さを感じさせずに淡々と語る渡邊さんは凄いと思った。

 そして講演終了後、控室にお邪魔してお話を伺わせていただいた。私だけでなく、花見隊メンバー全員で渡邊さんを囲んでお話を聞いた。まず聞いてみたかったのは、あれだけの山に登るのに普段はどういうトレーニングをされているのか、特に高所順応は日本では難しいがどうされているのか聞いてみた。すると驚くべき回答が返って来た。山梨では普通に近くの山を歩いているとの事。特に御坂山塊は良く歩かれているそうだ。テリトリーが似ているので、そのうち山の上でばったり出会えるかもしれない。高所順応は全て現地に行ってからだそうである。

 次に富士山麓に咲く稀少植物について尋ねてみた。富士山ネイチャーガイドをされている渡邊さんならば、ひょっとして樹海の中に咲くらしい(不確定情報)稀少植物を御存じなのではないかと思ったのだが、こちらはご存じなかった。樹海はやたらに踏み込まないで大切に守っていって欲しいという希望だった。ちょうど花見隊写真展の写真を何枚か持ち合わせていたので花の写真を見てもらうと、登山を始めたきっかけは高山植物だったらしく、山の花は大好きだということだった。キタダケソウをしばらく見に行っていないので今年こそはとお話しされていた。

 20分ほど時間を割いていただきおつきあいいただいた。思っていたよりも話し易い方で、エベレスト登山など全く鼻に掛けない素晴らしい方だった。

 玄関で花見隊メンバーで立ち話をしていると、ちょうど渡邊さんが帰られるところで建物から出て来た。学会主幹者が集まって看板の前で記念撮影するとの事なので、ちょうど三脚とカメラを持ち合わせていたので撮影を買って出た。ついでに花見隊の写真もお願いすると快く受けて下さり、ブログ掲載の許可もいただいた。


    渡邊玉枝さんと花見隊記念撮影。

 いつかきっと、山の上でばったり再会できる日が来ると思う。
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甲府市内の里山散策 淡雪山から興因寺山へ  平成26年3月16日

2014年03月24日 | 山梨無名山
 春に武田の杜遊歩道を経由してこのルートを歩くと、遊歩道沿いにイチリンソウやジュウニヒトエ、ホタルカズラ、アカネスミレなど、様々な野草を楽しみながら歩ける楽しいコースとなるのだが、本日は午後から渡邊玉枝さん講演会、さらに花見隊写真展の打ち合わせと予定がいっぱいである。そこで、やや反則なルート取りではあるが、武田の杜遊歩道を通らずに淡雪山まで10分で行ける金子峠に車を止めて興因寺山まで稜線伝いに歩く短絡コースを行くことにした。本日からみちほさんとるたんさんが合流する。


    金子峠(きんすとうげと読むらしい)。向こうに立つのは弥勒館という宗教団体の建物。


    急登をちょっと登ると淡雪山。向こうには南アルプスの展望が広がる。


    松の木に小さな看板あり。


    さっそく記念撮影。(まだほとんど歩いていませんが・・・)


    花崗岩の白い山。まさに淡雪山。

 淡雪山から少し登ると甲府盆地の眺望抜群の場所に出る。御坂山塊越しに富士山が見えるが、昨日とは違い、本日は霞の中にうっすらと見える程度だった。ゆっくり歩いて1時間半ほどで興因寺山に到着する。


    見下ろす甲府盆地とその向こうに富士山、


    こちらは南アルプス。


    整備された歩き易い稜線を進む。まだ花は咲いておらず、残念。それでもペースは花見隊のゆったりペース。


    おしゃべりしながらゆっくり歩くが、あっという間に興因寺山。


    南アルプスをバックに記念撮影。ここからだと北岳の頭が見える。

 40分ほど休憩して下山するが、北側にある昭和池に下りる・・・はずだった。ところが、鉄塔巡視道の階段が雪で埋もれていて見えず、尾根伝いにテープを追いかけるとそちらも雪。昭和池のほとりに下りるはずが通り過ぎて池のだいぶ下に下り付いてしまう。その上にあった道路を金子峠方向に歩いて行くと、そこは養鶏場に至るみちで、行き止まりになっているそうで、養鶏場手前で会った男性に道を教えてもらって1本西側にある道路にたどり着いた。教えてもらった道は南アルプスの眺望が良く、里山の雰囲気を漂わせる良いルートだった。予定通り、11時半ごろに車を止めた場所に到着する。


    鉄塔の立つ興因寺山山頂を後にして昭和池に向かって下山。


    北側はまだ雪の残る斜面。


    プチ雪中行軍。


    無事道路のあるところに下り着く。


    帰りの道沿いから見る南アルプス。


    里山の雰囲気抜群。奥に見える鉄塔が興因寺山山頂。



 かつては籔っぽくて低木をかき分けるように歩いたこのルートも今ではすっかり整備されて歩き易い尾根道になっている。反面、マニアしか歩かなかった面白さが無くなってしまい、残念にも思う。

 さて、これから昼食をとりながら写真展の打ち合わせだ。次に目指すは得意のガスト山だ。
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富士山頂に昇る十四夜の月・・・のはずだったが。 朝霧高原  平成26年3月15日

2014年03月18日 | 番外編
 午前中訪れた三つ峠からの富士山は素晴らしく、豪雪となった今年の山梨は富士山も雪をたっぶりと纏い、岩肌が全く見えない真っ白な富士山となった。天候にも恵まれて青空に立つすっきりとした富士山を存分に堪能してきたが、下山したお昼ごろには気温が上がり、少しずつ雲が巻き始めていた。

 この日の夕方は十四夜の月が昇って来る。やや早い時間の月の出なので山の上からだと日没前に月が富士山を越えてしまう。この日の狙い場所は朝霧高原猪之頭あたりだろう。月の出や位置を景色とともに正確に算出してくれるソフトもあるが、私がやっているのはカシミール3Dという太陽の位置を計算してくれるソフトとアストロガイドという星と月の位置を計算してくれるソフトの二つを組み合わせて計算している。かなり面倒なうえに月の位置や時間は数分から数十分のずれが生じることがある。うまく行かないのも工夫する楽しみがあってまた面白いものだと思っている。


    カシミール3Dで描いた3月15日、富士山剣ヶ峰から見る日没。南アルプスに日が沈むのは5時56分。富士山に残照がある時間は5時50分ごろが良い。この日の月の出は4時40分ごろなので、それから1時間10分後の5時50分に富士山頂に月が見える場所がベストとなる。


    朝霧高原猪之頭あたりから見る3月30日の太陽軌道。この日の月の軌道は3月30日の太陽軌道とほぼ一致する。日の出が5時31分、これに1時間10分足して6時40分に富士山頂に朝日が現れる。狙い場所はこのあたりだろう。


 午後3時に精進湖ほとりにある喫茶店写ば写ばでsanae隊と再合流して遅い昼食をとる。写真家の栗林先生に情報を聞くともう既にその場所に撮影に行くという人が何人か写ば写ばに来て、出かけて行ったと言っていた。おそらくはカメラマンで大混雑だろう。出遅れた感はあるが、4時ごろに写ば写ばを出発する。

 精進湖からは富士山が見えていたのに、本栖湖交差点を過ぎて朝霧高原に行くと空には一面に雲が広がり出した。毛無山も山頂がすっぽりと雲におおわれている。計算した予定地に行くと、そこは樹林の中で富士山が見えず、回り込んでその先の道路を走ってみると、撮影目的の車が5~6台止まっていた。横に並ばせてもらって三脚を立てるが、空模様はさらに悪く、これで月が出るものなのかどうか??


    すっかり雲隠れした富士山。裾野がわずかに見えるのみ。

 隣のカメラマン集団はベテランの方たちで仲間が多く、通りかかった仲間のカメラマンがその場所だと月の出が右側にずれると教えてくれたそうで、もう少し東に移動したほうが良いと教えてくれた。一旦三脚撤収して500mほど移動すると、そちらには10台以上の車が止まっていた。しかし、空模様が悪いために誰も三脚を構えていない。我ら3人は三脚とカメラを担いで備えるが、他には誰もカメラ構えず、あきらめて帰って行く人の姿もあった。ベテランカメラマンの情報によると日によっては200~300人のカメラマンがやって来てごったがえす場所だそうだ。


    移動した場所からの景色。さらに雲が厚くなったような・・・。


    厳しい空模様。


    月が出ているはずの6時まで待ったが、とうとう月は現れず、あきらめる。


 残念ながらこの日のパール富士は撮影できなかったが、自然が相手なのでこればかりは仕方無い。朝霧高原を甲府に向かって走っていると、本栖湖の手前で月が見え出し、精進湖まで行くと富士山が見えていた。どうやら朝霧高原側だけ雲におおわれていたようだ。ますます残念。

 さて、明日16日はみちほさんご夫妻が合流する。午後の渡邊玉枝さん講演会があるので、午前中低山ハイクの予定である。
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樹氷の三ツ峠再び  平成26年3月15日

2014年03月18日 | 山梨百名山
 5月の写真展に向けてそろそろ画像データを集めないと間に合わなくなってしまう。今回のテーマは「山上を彩る花たち」で、山上のお花畑や高山植物を中心とした画像を約30点出展の予定である。今回は私だけの写真では無く花見隊のsanaeさんやみちほさん、そして三脚マンの画像もお借りして、大雪山、飯豊山、尾瀬ヶ原から白馬岳まで、東日本から北海道にかけての主要な山の風景を、西嶋和紙の独特な凹凸のある和紙にプリントしてお届けする。おおよその分担が決まったので、緊急に花見隊召集をかけ、山梨にお越しいただいた。

 母を亡くし、四十九日法要までは喪に服して山は控えようと思っていたのだが、ちょうど1ヶ月が過ぎ、歩かないでいるのも自分自身の健康に悪い。花見隊メンバーがわざわざ来てくれることだし、当初は登山では無くて標柱整備という名目で茅ヶ岳を考えていたが、前日の天候、気圧配置、ライブカメラ映像を見て、狙い目は御坂山塊がベストと判断した。そして、前日夕方に連絡をとり、三つ峠に行き先を変更した。残念ながらみちほさんは15日は都合つかず16日からの合流となってしまい、sanaeさん、としちゃんと私の3人で三つ峠を目指すことになる。

 日の出を見るには朝4時までに駐車場を出発しないと間に合わないが、そんな早い時間に起きられる自信は全く無く、早朝3時に目覚まし時計をかけて起き出し家を出る。三つ峠駐車場に4時過ぎ到着すると、ちょうどsanae隊が出発の準備中だった。深夜遅くに到着して車内泊したそうだが、ほんの数時間しか寝られなかったそうだ。4時半ごろに出発。おそらく日の出には間に合わないが、真っ青な空に立つ富士山は期待できそうだ。積雪は50cm以上あるものの、トレースがしっかりしていてほとんど沈まない。日の出を過ぎた6時25分ごろに展望地に到着する。雪を真っ白に纏った富士山が青空に立っている。


    三つ峠の登山道上部。もう既に夜が明けている。


    展望地に到着。休憩ベンチはすっかり雪の中。


    白雪の彼方に立つ富士山


    三つ峠の展望台。


    期待していたほどの霧氷にはならなかったが、それでも十分に綺麗。


    霧氷と青空に立つ富士山

 前夜は少し雪が降ったようだが、残念ながら期待したほどの霧氷や樹氷にはなっていなかった。しかし、豪雪の影響で真っ白に雪を纏った今年の富士山は例年に無く美しい。そして晴れ渡って空気が澄んだこの青い空。1時間ほど展望台付近でこの素晴らしい眺望を楽しんだ。


    雪原と富士山


    岩肌が見えない真っ白な富士山


    三つ峠山頂


    たっぷりの雪

 山頂へは行かないつもりだったのだが、御坂山塊の後ろ側に見える南アルプスが美しく、さらに展望の利く山頂にも立ち寄ってみることにした。


    三つ峠の尾根と富士山


    山頂間近。


    直下から見る富士山


    御坂山塊を一望。その向こうにはずらりと南アルプス。


    御坂山塊と南アルプス。今日の眺望は抜群。


    山頂から見る雄大な富士山


 素晴らしい眺望を存分に楽しませてもらい、10時頃から下山開始する。順調に下山したのは良かったが、駐車場に到着するとsanae隊の車の真ん前にワゴンの軽自動車が止まっていて車が出せない。キーがつけっぱなしになっていたので、運転して移動しろということなのだろう。車に乗り込んでエンジンをかけようとすると・・・モーターが回らない。バッテリーがあがってしまっているようだ。除雪工事に来ていた人が手伝ってくれてケーブルでバッテリーをつなげようとしたが軽ワゴンのバッテリーの位置がわからず、あきらめて人力で押して車を移動させ、ようやくsanae隊の車を出すことができた。本日のいちばんの労働だったかもしれない。三つ峠の小屋の方の車らしいが、バッテリー切れの車を置いて行くのは反則なのではないだろうか。

 その後、私は仕事を片付けに一旦職場に戻り、午後喫茶店写ば写ばで待ち合わせして午後3時に再合流する。今日は夕方にもうひとつ、良い景色が見られるはずなのだが、果たしていかに・・・??

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渡邊玉枝さん講演会のご案内

2014年03月06日 | 番外編
 私の勤務する社会保険山梨病院の検査部が主管で学術集会が開催されます。その中の特別講演が女性最高齢でエベレスト登頂を達成され、植村直巳賞に輝いた渡邊玉枝さんです。富士山ネイチャーガイドもされている渡邊さんの熱い山への思いが聞かれることと思います。私も聞きに行く予定です。





 ポスター写真の依頼を検査部から受けたのが昨年の11月だったと思います。検査部では世界遺産登録となった富士山の写真を考えていたようですが、渡邊玉枝さんという素晴らしき登山家のポスターなので、日本第2の高峰、山岳登山要素の高い北岳を推薦させていただきました。この写真はポスター作製を考えて平成25年12月、鳳凰山に登った時に空の青さを強調して撮影して来たものです。1ヶ月ほど前にもう出来上がっていましたが、ブログ掲載が遅れてしまい申し訳ありません。きっと熱く素晴らしい講演会になると思いますので、山好きな方、山に興味のある方、お手隙の方、是非是非ご参加ください。


 さて、しばらくブログ更新しておらず、2月14日の大雪でどこかで遭難しているのではないかと思われている方がいるやもしれません。実は、あの雪の日の朝、千葉の実家の母が急逝しまして、当面は山を休もうと思っています。体調不良等で登っていないわけではないのでご心配無用です。3月下旬、法要のために再び千葉に行きますが、時間が許せばあちらの山や渓谷の様子などお届けできるかもしれません。
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