山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

田貫湖のダイヤモンド富士  平成21年4月22日

2009年04月23日 | 番外編
 平成21年4月22日 天候晴れ

 昨年に続いて今年も行ってきた、田貫湖のダイヤモンド富士。前夜は雨が降り、甲府盆地の空はどんよりと雨雲がかかり、何も見えない空だったが、天気予報では朝までには雲が晴れる予報だ。前日は10時ごろからコタツでうたた寝し、2時半に偶然目が覚めた。家の外に出ると、雨は上がっているがどんよりとした空で星も何も見えない。しかし、天気予報どおりならば田貫湖のダイヤが撮れる、うまくすれば、雲の上に頭を出したダイヤが撮れるかも・・・。そんな思いを抱きつつ、一風呂浴びて午前3時過ぎ、出発。
 精進湖ラインをひたすら走るが、このあたりは深い霧におおわれていて見通しが悪い。しかし、精進湖トンネルを抜けた途端に空がパッと開け、三日月と明けの明星、金星が見えてきた。富士山はまだ雲をまとってはいるが、おそらくは夜明け前に晴れるだろう。あとは心配なのが駐車スペースと三脚を立てる場所だ。後についた車がぴったりと私の車に張り付き、煽るような素振りを見せている。なんと、その車も行き先は同じ、田貫湖だった。前夜の天気が悪かったためか、今年は簡単に駐車スペースを確保でき、場所取りも簡単にできた。

    薄明の田貫湖  右上に三日月が輝く.


    夜明け前の田貫湖


    裾野に雲の湧いていた朝の富士山

 今回は剣ヶ峰から昇るダイヤモンドを狙い、カメラマン集団のいちばん右寄りの場所を確保した。中央から昇るダイヤモンド狙いの人が多いが、ダイヤモンドは富士山の一番高い所から昇るものだ、という持論を持っている某写真家の言うことも最もだと思う。他の人たちとはちょっと違うダイヤモンド富士を撮影したいという思いもある。良い感じで富士の裾野に雲が広がっている。待つこと約1時間30分、6時を少し過ぎた頃にダイヤモンドが現れた。しかし、その頃には残念ながら裾野の雲はすっかり晴れてしまっていた。

    ダイヤモンド富士の始まり


    田貫湖のダイヤモンド富士
 
 撮影時間はわずか1分で終わってしまう。その一瞬のために、多くの人がここに集う。しかし、遠方からはるばるやって来ても撮影できずに帰る人も多い。2年続けて撮影できたのは恵まれていると言えるだろう。

    朝の田貫湖  湖畔にはずらりと車が並ぶ.このあたりはまだカメラマンがまばらな方で,出っ張っている部分を向うに回ると,ずらりと三脚が並ぶ.
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さそり座昇る(?)金峰山  平成21年4月18-19日

2009年04月21日 | 八ヶ岳・秩父山系
さそり座昇る(?)金峰山  平成21年4月18-19日 天候晴れ

 毎年恒例の冬の金峰山だが、今年は行けないままに春を迎えてしまった。甲府盆地から見る金峰山はもう山頂付近にわずかに雪をまとっているだけだ。おそらく、今シーズン最後の雪の金峰山となるだろう。暖かな陽射しが差し込む春の陽気となった18日の土曜日、テントを担いで増富の瑞牆山荘から金峰山山頂を目指す。
 山頂テント泊の予定なので、早い時間に到着して人がいるところでテントを張るのは好ましくない。そこで遅めにスタートし、歩き始めたのは午前11時少し前。ゆっくり歩いて5時ごろに到着するつもりで出発した。富士見平まで登山道を行くのではなく、途中から林道に入って瑞牆山を眺めながらゆっくり歩く。ついでにシャクナゲの花を前景に入れて瑞牆山が撮影できる場所が無いか、探しながら歩いたが、この林道沿いには良い場所は見つからなかった。1時間少々で富士見平到着、さらに普通に歩いて約1時間で大日小屋に到着した。時間は12時50分、ここまでは雪も無く、予定通りだ。水を汲んでここで昼食をとり、ゆっくり休んで出発した。樹林帯に入るとすぐにアイスバーンの斜面が現れた。気温が上がり、雪が溶けて氷の上をさらさらと水が流れていた。途中まではまわりの木につかまりながら登ったものの、さすがに危険を感じて軽アイゼンを装着した。がっちりとアイゼンはかかってくれたが、一度滑り出すと10mは軽く滑り落ちそうな道だったので、アイゼンを氷に蹴りこみながら登る。

    林道の展望台から見る瑞牆山


    千代の吹上と春の金峰山

 大日岩までアイスバーンは続いたが、その先はシャーベット状の雪道に変わった。踏み固められた道を選びながら進むが、ちょっと踏み誤ると簡単に膝まで沈んでしまうズルズルの雪だった。テントなどの荷物と自分の体重で足をとられまくり、時間も体力も消耗し、予定より遥かに時間がかかる。大日岩から苦節1時間40分、ようやく展望の良い千代の吹上の岩に到着した。ここはこのコースでいちばん金峰山らしい景色が楽しめる場所だろう。連なる岩峰と深く切れ落ちた谷、遥か稜線の先にシンボルの五丈岩が立つのが見渡せる。しばし休憩して景色を楽しむ。

    眼前に迫る五丈岩と山頂  もう夕暮れ近い.自分の影が長く延びる.

 普通ならばここから約1時間で山頂に到着できるのだが、この先も足をとられまくり、五丈岩のふもとに到着したのは予定を約1時間オーバーした、5時50分だった。五丈岩の裏側は風を避けてテントを張れる絶好のスペースがあるので、さっそくそちらに移動して荷物を一旦降ろす。ちょうど八ヶ岳の横に夕陽が沈んで行くところだったので、三脚とカメラだけ持って山頂近くの見晴らしの良い場所に行くと、そちら側にもなんとかテントを張れるスペースがあった。五丈岩と富士山を見ながら寝るにはそっちのほうが場所的に優れている。若干風が強かったものの、テントを張るには問題なし、また、おそらく寝たとしても数時間だろう。荷物を取りに行き、山頂下の平らな場所を選んでテントを設営した。

    夕暮れの五丈岩と富士山

 昼過ぎまでは若干春霞の多い天気ではあったが、富士山も八ヶ岳も見えていた。しかし、夕暮れとともに雲が増え始め、富士山は霞の中に沈んでしまった。上空の空はきれいだが、低空は春霞で見えにくくなってきている。ひとまず夕食をとる。8時過ぎ、テントの外を眺めると、南アルプスの上にオリオン座が傾いていた。冬の大三角形まで含めて撮影したかったのだが、17mmレンズの画角内にはまだ入ってこない。しばらく待っていたのだが、オリオン座が西の低空に傾くにつれて、霞の中に沈んで消えてゆく。画角に捉えられる頃にはおそらく見えなくなってしまうだろう。9時半まで粘ったが、星の輝く空にはならなかった。春の空を写すのは難しい。

    五丈岩と沈むオリオン座


    甲府盆地の灯  

 一旦テントに戻ってシュラフに潜りこみ、携帯電話の目覚ましを午前2時にセットして寝る。しかし、空模様が気になってウトウトしただけで12時半に目が覚めてしまう。テントの外に顔を出してみると・・・空一面真っ白な雲。切れ間からわずかに星が覗き、また、夏の大三角形は薄雲を通してわずかに輝きが見通せるくらいだった。これはダメ、再びシュラフにもぐり込むが、寝付くことはできず、30分おきにテントの外を覗くことになる。午前3時半、テントの外に出て空を仰ぐ。さそり座の頭の部分だけがわずかに五丈岩の左上に出ているのが見える。済んだ空ならば、富士山と五丈岩を入れて、抜群の角度でさそり座が撮影できたことだろう。この夜は不発に終わる。

    さそり座と五丈岩  画角は抜群だったが,低空の霞と雲でさそり座の尻尾の部分は消え,富士山は雲隠れしてしまった.


    五丈岩と昇る月  側面から見ると招き猫のように見える.

 月が昇って来たので、場所を瑞牆山荘側に移動して五丈岩の側面と昇る月(三日月)を撮影する。やがて薄明の青い空に変わり、星は見えなくなってしまった。テントに戻って朝食だ。

    金峰山の朝


    稜線の岩峰と南アルプス


    雪原の彼方の八ヶ岳

 5時半、日が昇り、五丈岩に朝日が射し出した。すがすがしい朝の斜光線が五丈岩を照らす。陽が昇るにつれて、雲が晴れ出し、南アルプスや八ヶ岳がくっきりと見えるようになってきた。もう3時間ほど早く雲が飛んでくれれば、と残念に思ったが、山の天気とはこんなものだろう。テント撤収し、6時40分には下山し始める。午前中の雪がまだ締まっている時間帯に下りようという魂胆だったが、そのあても空しく、やはり足はかなり沈んだ。途中のピークと千代の吹上の岩峰を巻いて下りようと横着をしたのがかえってあざとなり、どちらの巻き道も膝上どころか場所によっては腿までずっぽりはまる深い雪だった。一度は左足が深くはまって抜けなくなり、右足の周辺の雪を膝で踏み固めて足場をつくり、強引に引き抜くという苦労もあった。途中で大日岩の隣の岩峰に立ち寄ってみたり、林道をブラブラと歩いて林の中に入ってみたりと、立ち寄りながら下山したため、駐車場に到着したのは11時半になってしまった。春の金峰山、雪の締まっている冬のシーズンよりも大変かもしれない。

    富士見平林道から見上げる瑞牆山
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静寂な一夜,丹沢菰釣山  平成21年4月10-11日

2009年04月17日 | 丹沢・道志山系
 丹沢菰釣山  平成21年4月10-11日 天候晴れ

 前日の毛無山に登った筋肉痛を引きずりながら,車で向った先は道志道の駅.2年ほど前の冬にこの奥の林道から菰釣山登山口に向かったところ,途中雪とアイスバーンに阻まれて進めず,狭い林道で無理矢理車を回して戻ってきたことがある.その時乗っていた愛車マークⅡのナンバープレートがその時に曲がってしまい,廃車になるまでそのままだった.今回はリベンジ,とまでは言わないが,あの先の林道がどうなっているのかずっと気になっていた.それともうひとつ,菰釣山から早朝富士山頂に沈む月を見ることができる.道志道の駅で小休憩後,林道を進んで突き当りまで行ってみる.かなりの悪路でところどころ道の端に落石のあるところもあったが,現在乗っているラッシュではそれほど難なく林道奥まで行くことができた.
 終点は鎖が張られていて,左手に橋を渡って菰釣山方面に行く林道が伸びていた.もちろん,案内の看板もある.ザックにテントと荷物を詰め込んでゆくが,シュラフを持ってくるのを忘れてしまった.春めいて昼間の気温は20度を軽く超えているとはいえ,山の上の夜の気温は0度から5度くらいまでは冷え込むだろう.一旦はあきらめて,車を回して林道を帰り始めたのだが,そういえば先日ホームセンターで試しに購入してみたビバークシートがあったのを思い出した.シュラフカバーはないが,袋状になった緊急避難シートもある.この2枚があれば,0度までならば問題なく過ごせるはず.車を回して再び林道終点に戻り,再度荷物を詰めて出発.時間はもう午後4時になってしまった.

    菰釣山登山道入り口.林道沿いにあり,水場がある.


    ブナ沢.川を数回渡り返す.

 林道を10分ほど進んでゆくと,橋を渡ったところで菰釣山方面を示す看板とその先に登山口の看板と階段,その横には水場がある.階段を登り,斜面を進んで行くと道はブナ沢の河原に下り,川を右に左に数回渡り返していよいよ尾根に取りつくやや急な登りとなる.しかし,道はジグザグにとりつけられていてあまりきつさは感じない.歩きはじめて約50分で稜線にたどり着き,そこから10分ほどで菰釣山避難小屋に到着した.結構きれいで立派な避難小屋だった.中は布団はないものの,寝るにはきわめて快適な部屋,誰もいないだろうと思っていたのだが,神奈川県側から来られたお客さんが一人食事をしているところだった.挨拶して,本日自分は山頂にテント泊りすることを告げ,出発.ここからは丹沢らしいブナの林の中を緩い登りが続き,約30分で山頂に到着,時間は5時40分ごろだった.西に日が沈みかけており,目の前には裾を長く引く端正な富士山が聳えていた.

    菰釣山避難小屋


    菰釣山山頂.大きなブナの木に囲まれ,富士山側の眺望が開けている.

 山頂のベンチの横に早々にテントを張る.山頂は低木の枝が撮影にはやや邪魔になるので,すぐ隣に見えるピークまで行ってみたが,山頂から30mほど下りた斜面がいちばん眺望が効いた.三脚とカメラを持ってその場所に移動して,夕暮れの空が赤く染まる富士山をじっと眺める.風もなく,春霞の上に佇む夕暮れの富士山にすっかり見入ってしまった.夕陽を背にして富士山が立つ丹沢の夕暮れは,御坂山塊とはまた一味違った味わいがある.すっかり暗くなるまで富士の夕景に見とれ,テントに戻る.

    日没


    春霞に立つ夕景富士

 夕食をとり,テントの入り口を開けて星空を見上げながら横になっていると,東の空から十六夜の明るい月が昇ってきた.テントの外に出ると,大きなブナの木の枝の間から金色の光を放ちながら円い月が昇ってきていた.血管のように伸びるブナの枝とからみ合い,なんとも妖艶な雰囲気をかもし出している.

    妖艶の森,丹沢ブナ林


    富士山に傾く冬の大三角形. 月が明るすぎて星が写りません.


    おおいぬ座シリウスの光跡. 富士山頂に向かって一直線.木の中に隠れている光跡はオリオン座のベテルギウス.


    山中湖の灯と月光の富士  山頂に光るのはおおいぬ座のシリウス.

 西の空を見ると,富士山の右手にオリオン座が沈みかけていたが,月が明るすぎて写真ではわずかにしか写ってくれない.ちょうど富士山頂におおいぬ座のシリウスが沈んでいったので,そこまでで本日の撮影は終了,テントに戻って一旦寝ることにする.気温は5度くらいだろうか.風がほとんど無いのであまり寒くは感じないが,それでもセーターとダウンジャケットは欠かせない.ビバークシートと袋状緊急避難シートを重ねて中にもぐり込み,その夜は全く寒さを感じることなく快適に過ごすことができた.

    富士山に傾く十六夜の月


    富士山に沈む月,丹沢菰釣山

 さて,翌朝は4時に起床,明るい月が富士山に傾きかけていた. 待つこと1時間,5時5分,いよいよ月が富士山に沈んで行く.今回は左側の角に沈んでいったが,日の出の約10分前だったので月の紋様を消さずに富士山を写し込むことができた.日の出の後の薄ピンク色に染まった富士山も良かった.

    菰釣山の朝富士

 早々にテント撤収して6時半には下山を開始,約1時間で車を止めた場所に到着した.下山の時は河原沿いに道があるのを発見し,登山道入り口の手前の橋のところに出ることがわかった.丹沢山系の富士山,特に夕暮れは格別な味わいがある.
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剣ヶ峰に昇る月、毛無山  平成21年4月9日

2009年04月13日 | 御坂・毛無・天子山系
 剣ヶ峰に昇る月、毛無山  平成21年4月9日 天候晴れ

 長女の大学進学のため、ここのところ寮の見学、引越し、入学祝い会、そして入学式と、毎週のように週末になると埼玉・東京あたりを往復する生活が続いていた。ようやく一段落して山に行けるようにはなったものの、しばらく歩いていなかったために随分体が重くなった気がする。ちょっとトレーニングに、というには厳しい毛無山だが、ちょうど富士山頂に昇って来る月が見られる日だったので、午後から登ってみることにした。

    不動の滝(毛無山2合目あたりに展望台がある)


    毛無山富士山展望台から見る富士山

 毛無山は標高差約1,000mのきつい登りが延々と続く山だ。過去3度登っているが、そのうち2回は足が攣り、1回は雪と重いテント等の荷物でコースタイムの1.5倍もかかったという、まともに登れたことがない山だ。登山道入り口には山頂まで160分と書かれているのだが、とてもそんな時間では私には登れない。3時間で到着できれば良いほうだろうと思いつつ、午後2時から登り始める。下山は夜になるので、念のためビバークできるようにツエルトとビバークシート2枚をザックに入れて行く。何度登ってもきつい登りだ。岩と土のミックスした急登が延々と続く。途中下山してくる方4人とすれ違い、月を撮影して夜中に下りてくることを告げると、一様に危ないですよと言われた。ごもっとも。夜道で石や木の根につまずいて転倒したら、ただでは済まないだろう。それも覚悟のうえの登山、かつ、十四夜の明るい月が夜道を照らしてくれることも計算に入っている。苦節3時間少々、5時7分に毛無山山頂に到着した。

    毛無山山頂(標柱点と勝手に呼んでいる) 夕陽が陰る寸前に到着.


    毛無山最高点,大見岳  三角点を探しているうちに到着してしまった.

 場所は三角点寄りのほうが富士山の真ん中あたりに月が昇って来るはずなので、昨年冬にダイヤモンド富士撮影にテントを張った三角点方向に進んで行く。まだ毛無山三角点の標柱を触ったことがないので、その標柱を探して尾根を進んでゆくと・・・いちばん高そうなところの樹林の中に看板が立っていた。見ると・・・「天子山系最高点大見岳」の看板だった。では三角点はどこなのだろう?見つからないまま、撮影に良さそうな標柱点の近くまで戻って三脚を構える。時間は5時43分、山影が朝霧高原に伸び始めていた。日没は6時10分ごろ、月が富士山頂に出るのは、計算上それから16分後くらいだ。まだ30分以上時間がある。標高2,000m弱の山の上は夕暮れになるとさすがに寒い。セーターとダウンジャケットを着込んで日暮れを待つ。

    春霞に浮かぶ夕暮れ富士


    月覗く

 薄い春霞のかかった富士山をピンク色に染めて日が暮れた。それから待つこと20分、6時32分、金色に輝く月が富士山頂やや右寄りから昇り始めた。真ん丸のきれいな月だ。今回は猪之頭の時に比べて月の出る時間が遅かったため、月面の紋様と富士山を写しこむことはできず、月の紋様は消えてしまった。しかし、富士山の立ち上がる傾斜は下界で見るより山の上から見るほうが格段に鋭く、格好が良い。

    剣ヶ峰に昇る月


    富士山展望台からの夜景


    月光の不動滝

 富士山から月が離れたところでカメラと三脚をしまい、さて、問題の下山だ。予想通り、明るい月が足元を照らしてくれて、先のほうまで見通しが効く。しかし、用心にこしたことはない。つかまれる木や岩にはできるだけつかまりながら、危険箇所は確実に三点確保しながら慎重に下りる。一度スリップして軽く尻餅をついただけで、無事に下山。途中の富士山展望台と不動の滝展望台で夜間撮影も楽しんだ。7時下山開始し、駐車場到着は10時(撮影時間を除くと実質2時間半)だった。月も良かったが、手ごわい毛無山を夜間に下山してきたという満足感も少しあった。翌日は・・・当然のごとく筋肉痛。
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月とさそり座、夜の節刀ヶ岳  平成21年3月21日

2009年04月13日 | 御坂・毛無・天子山系
月とさそり座、夜の節刀ヶ岳  平成21年3月21日 天候晴れ

 御坂山塊の深部に位置する節刀ヶ岳は、登り約3時間かかる。以前紹介した最短コースを行けば1時間半くらいで行けるのだが、現在堰堤工事中のため、入り口付近のルートがわかりにくくなっており、夜間に登るには不安がある。今回は最もルートが明瞭な大石からのコースを選んだ。登りはじめたのは・・・夜の12時。狙うは富士山頂あたりに昇るさそり座と、その尻尾あたりに昇って来る三日月だ。

    大石峠から見る夜富士  さそり座は頭を持ち上げ,もう尻尾の近くまで姿を現している.

 林道とまでは行かないが、大石峠までは広くて明瞭な道なので迷うことはない。ヘッドライトを点けて黙々と登り、1時半に大石峠到着。もうさそり座が南東の低空から頭を持ち上げ、尻尾の近くまで見え始めている。

    節刀ヶ岳の富士とさそり座  さそり座が富士山にもたれかかるように傾く.


    予想以上に明るかった月.天の川の輝きは消えてしまった.

 ここで左に曲がって樹林帯の中の尾根道に入る。雪を心配していたが、今年は雪が少なく、若干のアイスバーンが残っているのみだった。何度か歩いている道なので、全く迷うことなく節刀ヶ岳に到着、時間は午前3時。撮影には山頂よりも1段下がった場所のほうが下部の雑木が入らないので、そちらに移動して三脚とカメラをセットする。さそり座はちょうど富士山の山頂に傾いたところで、三日月も昇り始めたところだった。ほぼ予定通りに到着、空気も比較的良く澄んでいる。月とさそり座、富士山の位置も狙い通りの良い位置にある。しかし、予想以上に三日月が明るかった。さそり座はなんとか撮影できるものの、尻尾のあたりから延びる天の川はほとんど写ってくれない。さそりと月のこの位置関係で撮影するならば、もう1ヶ月早い2月がベストということになるのだろう。しかし、2月の節刀ヶ岳は結構な雪があり、今回のように簡単に到着できるものではない。やはりテント泊りか・・・。来年に持ち越し。

    月とさそり座と富士  15mm diagonal fisheyeで撮影


    昇る白鳥座デネブ  月が明るすぎて白鳥座はどこへやら.


    夜明けの河口湖  その向こうに山中湖も見える.

 やや不満な写真になってしまったが、まあそこそこな気がしないでもない。できるなら、富士山の上に大きく延びる天の川を今シーズン中に撮影したいものだ。朝日が昇り、明るくなったところでさっさと退却、8時半には下山した。

    節刀ヶ岳の朝富士


    大石峠の富士山
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