山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

もう1ヶ所のコシノコバイモ  令和4年3月29日

2022年03月30日 | 山に咲く花
 いよいよ武田神社の桜が満開となった。ちょうど同じころに咲くのが県南部のカイコバイモと昨日とは別の場所のコシノコバイモである。例年だと4月上旬が見ごろとなるのだが、今年は少し早そうである。空模様がいまひとつだが、午後から訪問してみる。


    先日勉強したことがさっそく役に立った。これはフサザクラ。


    尾根筋ではチョウジザクラが結構あった。


    ダンコウバイの花。黄色が鮮やかである。


    ダンコウバイの花にはほとんど柄が無い。勘違いして覚えていたようで、アブラチャンのほうに柄が無いと思っていたので混乱していた。


    登山道脇の地面にはヒメニラが咲き始めていた。


    花が小さくて撮影が難しい。


    アズマイチゲは1輪だけだった。まだ早かったようであるが、イノシシの掘り返し被害で個体数はだいぶ少なくなってしまったようである。


    岩に着生したオシャグジデンダ


    ミヤマエンレイソウはまだ蕾


    お目当てのコシノコバイモが咲いていた。


    谷沿いの斜面に咲いたコシノコバイモ


    しかしまだ蕾が多い。7部咲きといったところだろうか。


    2株咲いているが、下の株は虫に食われていた。


    コシノコバイモの葉や花を好んで食べる毛虫が居るようである。


    花の中を拝見。暗紫色の斑点が入っている。

 コシノコバイモはだいぶ咲いているが、まだ蕾も多く、あと1週間もすれば見ごろになりそうである。例年ならば昨日訪問した場所から2~4週間遅れてこの場所が見ごろになるのだが、今年は一気に気温が上がったために約1週間遅れで咲いたようである。他の春の花も次々に咲き出すことだろう。

 もうひとつお目当ての花があった。


    枝先に白い花を散りばめたように咲くこの花。


    ハヤザキヒョウタンボク。何度見ても見飽きない美しい花である。


    昨年は2本しか見つけられなかったが、今年は何本も出会うことが出来た。


    別の木。この木がいちばん近付いて撮影が可能だった。


    満開のハヤザキヒョウタンボク


    うっすらとピンク色の帯が入る。


    別の木


    こんなところにも・・・というような登山道のすぐ脇に咲いていた。

 今年のハヤザキヒョウタンボクはあまり花付きが良いとは言えないが、それなりの本数が生育しているのを確認することが出来た。下山途中で花仲間と出会い、別の山域でも4~5本見かけたという情報をいただいた。花の時期を逃すと見つけにくい木であるが、探せば意外とたくさん生育しているのかも知れない。

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コシノコバイモ満開  令和4年3月28日

2022年03月29日 | 渓谷
 恒例となっているコシノコバイモが咲く渓谷を訪れてみる。


    だいぶ春らしくなってきた渓谷


    アオイスミレが咲いている。


    株数はあまり多く無いが、この場所は大株がみられる。


    ヒメカンスゲが花を咲かせている。


    谷に咲くダンコウバイ


    カタクリも咲き出している。


    谷に咲くカタクリの花


    ミヤマエンレイソウはまだ蕾


    コシノコバイモは満開になっていた。


    渓谷の斜面に咲くコシノコバイモ


    若葉がたくさん出ている。いつかたくさん咲いてくれるのを期待したい。


    4株咲いているものに出会った。今年は比較的個体数が多いように見える。


    渓谷に咲くコシノコバイモ。来年にも期待したい。


    ネコノメソウの仲間が咲いていた。


    花はほぼ平開している。葯は黄色いものと赤いものが混在している。これはイワボタンとすべきか、ニッコウネコノメソウとすべきか?


    周辺の山や谷にはニッコウネコノメソウが多いので、ニッコウネコノメソウとしておこう。


    樹木も見てみる。これは何?


    黒い房のようなものがぶら下がっている。


    これが黒くなる前のものだろう。図鑑で調べてみると、これはフサザクラ(フサザクラ科)(別名タニグワ)という樹木のようである。


    クロモジに似ているが、花の数が少なく大人し目である。


    枝が灰褐色で、緑色のクロモジとは違う。図鑑で調べるとカナクギノキ(クスノキ科クロモジ属)というクロモジの近似種らしい。

 例年よりもやや開花が遅れた渓谷沿いのコシノコバイモだが、無事に咲いてくれた。武田神社のソメイヨシノが例年よりも早く満開となっている。もう1ヶ所のコシノコバイモも咲いているのではないだろうか?近日中に訪問してみたいと思う。


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あちこち花散策  令和4年3月27日

2022年03月28日 | 里に咲く花
 仕事の無い休日で、山の上に咲く花を見に行くはずだったのだが書き物をしているとあっという間に時間が過ぎ、10時を回ってしまった。完全に出遅れである。そこで予定を変更し、車で近くまで行ける場所を何ヶ所か散策してみることにした。

 まずはカタクリにはまだ早いであろうが、アズマイチゲが咲いているであろうと期待される敷島カタクリロードである。


    予想通りにカタクリはまだ咲いていない。スミレもまだ咲いていない。


    まだ固い蕾。咲くのは1~2週間先になりそうである。


    期待していたアズマイチゲもまだ咲き始めたばかりだった。


    少しだけ咲いている花もあった。


    見ごろを迎えるのは1週間後くらいであろう。

 次にミチノクフクジュソウが咲く北杜市の里山を訪れてみる。


    ミチノクフクジュソウ。まだ咲き始めたばかりで蕾が多い。


    花数もまだ少な目である。


    大株のミチノクフクジュソウ


    アズマイチゲとのコラボレーションを期待していたのだが、アズマイチゲもまだあまり咲いていなかった。


    イガグリとミチノクフクジュソウ。不覚にもここで撮影中に側溝に片足を落としてしまう。換えのズボンと履き変えることとなる。

 アクシデントがあってちょっとばかり気分がへこんだが、まだ午後の早い時間だったので次の場所に行ってみる。


    もう咲いているだろうと思ったのだが、まだ花が開いていなかった。


    ハヤザキヒョウタンボク。この場所は日当たりが悪く、開花が遅いようである。


    まだ開き切っていないハヤザキヒョウタンボクの花。ピンク色の筋が見えていないが、こんな花もまた美しい。


    樹木も見て回る。これはネコヤナギだろう。ヤナギの仲間は区別するのが難しく、今後の課題である。


    キブシ。こんな普通に見かける樹木も実はあまり知らない。


    雄花序が枝先についている。これはヤシャブシであろう。黒い実は昨年の残りであろう。


    ヤナギの仲間かと思って近付いたら全く別物。これは何?


    雌しべが突き出た雌花らしきものしか見当たらない。ヤマコウバシ(山香し、クスノキ科クロモジ属)という木で、雄株が無く雌株だけで結実するらしい。


    これは見覚えがある木。


    クロモジ(クスノキ科クロモジ属)だろう。雌雄別株で、これは雄株のようである。若い枝は緑色で黒い斑が入る。

 帰り際に昇仙峡を通過したら、もうミツバツツジが咲いていた。


    昇仙峡長潭橋(ながとろばし)から見下ろす谷。春まだ早く、木々の若葉は目立たない。


    しかし、ミツバツツジはもう咲いていた。

 北杜市のミチノクフクジュソウは来週あたりに訪問を考えていたのだが、本日訪問となった。やはり少し早かった。樹木はまだ勉強中で分からないことばかりである。しかし、見るほどに新鮮で新しい発見があり面白い。

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甲府市北部再々探索  令和4年3月23日

2022年03月26日 | 里に咲く花
 昨年甲府市北部の民家の石垣で発見したイヌノフグリがずっと気になっており、2度見に行っているが花が確認できていない。いくらなんでももう咲いているだろう。


    梅の花はそろそろ終わりかけである。


    代わりに桜がほころびかけている。


    石垣の隙間から生えているこの花。ハルノノゲシと思われる。


    総苞に毛が生えている。葉は柔らかめで握っても痛くない。


    似ているが葉がやや硬めで握ると手が痛い草が生えている。こちらはオニノゲシと思われる。


    総苞には毛が生えていない。


    もう1種類生えている。ボロギクと思われる。


    花は房状に何個も付く。


    ムスカリの花。別名グレープヒヤシンス。原産地は南西アジアあるいは地中海沿岸地方。


    山盛りのキュウリグサ


    群生するトウダイグサ。すっかり春らしくなった。


    さて、問題の花はどうだろう? 前に見つけたものはやはりホトケノザだったようである。


    たぶんこれが探しているイヌノフグリ。


    近づいて見るが、やはり花が咲いていない。花芽も見当たらず、どうやら今年は咲かないようである。


    小さなこの株もたぶんイヌノフグリではないかと思う。

 残念ながらイヌノフグリは花を咲かせていなかった。花芽が見えず、今年は咲かないのではないかと思う。昨年発見した時も個体数が少なく5株くらいしかなかったと記憶している。今年はそれらしき株は2株のみで、花が咲かないとなると今後はどうなってしまうのか?いずれは消滅してしまうのではないかと心配である。


    ドイツトウヒ


    大きな松ぼっくりが下向きにぶら下がっている。トウヒ属の実は下向きに成る。


    双眼鏡で木を覗いていると、ヤドリギのようなものが寄生している。木はモミの木と思われる。


    マツグミだ。こんな民家の近くにも生育していた。


    場所を変えて富士山が背景に入るところを探してみる。なんとか富士山とマツグミが一緒に撮れそうである。


    愛宕山の仏舎利塔と富士山

 イヌノフグリは残念だったが民家の近くに生育しているマツグミを発見した。収穫である。積翠寺の自宅の裏山を双眼鏡で覗いてみたら、そこの赤松にもマツグミが寄生していた。甲府市北部の里山から山地にかけては普通に見られるようである。

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雪の華咲く忠霊塔 新倉山公園  令和4年3月22日

2022年03月24日 | 番外編
 午前中は上野原、午後から富士吉田に出張があった。上野原では雨だったが、お昼に富士吉田に移動する途中から雪に変わった。道路に積もるほどの雪ではないがそれなりに降っている。しかし午後3時を過ぎた頃からだいぶ少なくなり、仕事を終えた午後4時ごろには笠を差さなくても大丈夫なくらいの小降りとなった。まだ桜は咲いていないであろうが、新倉山公園に行けばきっと良い景色が見られるだろう。急いで移動する。


    新倉富士浅間神社。地面には雪は積もっていない。


    新倉山中腹の雪化粧


    参道の桜の木の樹氷


    雪化粧の富士吉田の街


    忠霊塔


    もちろんまだ桜は咲いていない。富士山も雲隠れ。


    しかし、雪の華が咲いて十分に美しかった忠霊塔の景色。


    花の咲く場所に立ち寄ってみるが、雪に埋もれて花が見えない。今年はあまり咲かなかったようである。


    やっと見つけた雪の積もる花


    セリバオウレン


    雪を湛えたセリバオウレン


    可愛らしくて美しい姿を見ることが出来た。


    灯篭に火が灯った。撤退。

 おそらく明日の午前中でもう見られなくなってしまう雪の華の景色だと思う。良い時に訪問出来たと思う。
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武田の杜のゲンジスミレは見つからず  令和4年3月21日

2022年03月24日 | 山に咲く花
 明野ゲンジロードのゲンジスミレがほころび始めているのであれば、こちらのゲンジスミレはもう咲いているはずである。おそらく山梨県で最も早く開花するゲンジスミレがこの武田の杜だと思う。時刻は午後4時を過ぎてしまっており、あまり時間がとれず、GPS片手に現地に向かう。



    タンポポが咲いていた。総苞片が開かず総苞は丸みを帯びている。シナノタンポポであろう。


    やっとシュンランが咲き始めた。


    この辺りは個体数はそこそこにあるが今年は花が少ない。


    全開のシュンランにやっと会えた。


    ヒカゲスゲはあちらこちらで花を咲かせ始めている。


    ニオイタチツボスミレが少し開花


    タチツボスミレもわずかに開花しているのみ。


    まだ蕾のジュウニヒトエ


    センボンヤリは少し咲いていた。


    コブシはほぼ満開


    コブシの花。未だにコブシとモクレンとタムシバの区別が出来ない低レベルである。


    ダンコウバイも満開になっていた。


    このあたりだが・・・見当たらない。


    周辺はイノシシの掘り返し跡がひどい。


    もう1ヶ所は斜面がだいぶ崩れてしまっている。葉も見つからない。


    木を見上げるとヤドリギが着いていた。上のほうにもそれらしきものがあるが、葉が付いておらずホザキヤドリギかも知れない。


    マツの木を見上げるがマツグミはほとんど見当たらない。隣の山にはたくさんあるのに場所が変わるとこれほど違うものなのだろうか?


    西ノ平展望台


    雲隠れしていた富士山が姿を見せてくれた。

 あまりじっくりと探している時間はとれなかったが、今年のゲンジスミレは確認出来なかった。斜面の崩落とイノシシの掘り返しがかなり影響していると思われる。だが、広い武田の杜なので、どこかに生育していると信じている。

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ゲンジスミレほころぶ 明野ゲンジロード  令和4年3月21日

2022年03月23日 | 里に咲く花
 暖かい日が何日か続き、武田神社のソメイヨシノがあっという間にほころび始めてしまった。雪の影響で早春の花の開花は遅れていたが桜の開花は例年と変わらないのではないかと思う。おそらくスミレはまだ咲いていないであろうが、他にも見ておきたい花があって、明野ゲンジロードを訪れてみる。


    さすがに雪は残っていない。


    シュンランはまだ蕾である。


    ウグイスカグラは咲き始めたばかりだった。


    花柄を見ると毛(腺毛)が生えている。花筒にも少し毛が生えていて、これはヤマウグイスカグラになるのではないかと思う。


    別の個体。こちらは花筒にも毛が多く生えている。ミヤマウグイスカグラになるのだろうか。


    タネツケバナが咲いている。


    イブキスミレの葉。花芽はまだ見えない。


    ゲンジスミレの葉。昨年よりは少し良いような感じがする。


    花芽が出ており、あと1週間もすれば咲きそうである。


    まだ蕾のゲンジスミレ


    気の早い株はもう咲く寸前だった。

 ゲンジスミレはあと1週間もすれば咲いている姿が見られそうだが、見ごろを迎えるのは4月に入ってからであろう。エゾアオイスミレやアケボノスミレ、アカネスミレはまだ葉も見えていなかった。

 さて、探している花はこのスミレたちよりも一足先に開花する。以前にこの場所で見たことがあり、毎年訪れるたびに探しているのだがその後は花を見かけていない。昨年は花が散った後の花穂を数株確認している。ひょっとしたらそろそろ咲いているのではないかと探してみる。


    これか?


    花芽は全く見当たらない。しかし、葉が細くて別物ではないかと思う。


    昨年花穂を見たあたりを探してみると、先ほどのものよりも葉が太くてしっかりしたものが生えていた。


    たぶんこれが探し物の葉だろう。まだ花芽は出ていない。

 探していたのはアマナという花である。山梨県の絶滅危惧種ではあるのだが、ランクは低い。しかし、私はこの場所でしか出会ったことが無く、しかも一度お目にかかっただけでその後は見ていない。それほど多い花では無いのではないかと思っている。葉が細いほうの花はヒメニラかも知れない。いずれにしても、花を確認してみないと分からない。4月に入ったら再訪してみたい。



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オベリスクの月 桃源郷新府(韮崎市) 令和4年3月20日

2022年03月23日 | 番外編
 もう少し満月に近い月を狙っていたのだが、前日・前々日とも天候に恵まれず、本日の月齢17の月を早朝に狙うこととなった。韮崎市まで出かけて鳳凰山に接近して地蔵岳に沈む月を狙うのだが、月が地蔵岳オベリスクにかかるのは日の出から15分~20分後くらいである。たぶん金色の月では無くて白い月になってしまっていると思う。


    本日は韮崎市の新府城跡近傍にある桃源郷から鳳凰山地蔵岳に沈む月を狙う。


    鳳凰山と月


    日の出を迎えて鳳凰山がうっすらとピンク色に染まっている。


    地蔵岳に月が迫る。








    狙っていたのはこの超望遠で捉えた月とオベリスク。空気が淀んでいて月もオベリスクも揺れて見える。





 予定通りの位置に月が沈んでくれたが、空気の淀みで月もオベリスクも輪郭がはっきりせず、ピンボケのように写ってしまったのが残念である。それと、距離を近付けすぎるとオベリスクの形があまり格好良くならないことも分かってきた。もう少し距離を離して、またの機会に狙ってみたい。

 この桃源郷新府は初めて訪れた場所であるが、周辺を散策してみることにした。


    ホトケノザの絨毯と八ケ岳


    こちらは甲斐駒ケ岳


    桃の木と富士山。桃の花が咲く頃には良い景色になるだろう。


    満開の梅の花と茅ヶ岳


    鳳凰山地蔵岳


    もうすぐ咲きそうな桜の木と八ケ岳


    梅の木には鳥がやって来ていた。


    この鳥は何の鳥? ヒヨドリ?

 桃の花が咲く頃にはきっと良い景色になるだろう。出来れば、月明かりが照らす夜にこの場所を歩いてみたいと思った。

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たいら山周辺で見た花たち  令和4年3月16日

2022年03月21日 | 山に咲く花
 山之神・千本桜コースからたいら山に登り、関原峠コースを下山してきた。地面に咲く春の花はまだほとんど見かけなかったが、低木に咲く花はそれなりに楽しむことが出来た。


    ダンコウバイの花


    花は鮮やかな黄色で花弁には花柄が付いている。


    ウグイスカグラの花。花筒や花柄には毛が生えていない。ヤマウグイスカグラには毛が散在するが、中間型もあり見分ける必要なしという説もある。


    チョウジザクラ。それほど珍しいものとも思えないのだが、出会えると嬉しい可愛らしい桜。


    チョウジザクラの花。花弁の先端は少し切れ込む。


    側面から見るチョウジザクラの花。萼筒には毛が生えていて、萼筒の基部は少し膨らむ。


    いちばん探していたのはこの小さな白い花を散りばめたように咲かせる木。


    ハヤザキヒョウタンボク。春一番に咲くヒョウタンボク(スイカズラ科)の仲間である。


    心洗われるような美しい花である。


    花弁は5枚、雄しべは5本。2つの花が対になって咲く。


    清楚な白い花にはうっすらとピンク色の帯が入る。見入ってしまう美しい花。

 個体数が少ないハヤザキヒョウタンボクであるが、この山域ではそれなりの個体数を確認することが出来た。風で揺れてなかなか撮らせてくれず、多大な時間を費やしてしまった。付き合ってくれた花仲間には本当に感謝である。

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甲斐百名山の一座 たいら山を歩く  令和4年3月16日

2022年03月21日 | 甲斐百山
 中央市が力を入れて登山道を整備した、甲斐百名山の一座たいら山というあまり知られていない山がある。車で登山口は確認に行っており、いつ登ろうかと考えていたところ、偶然前日訪れていた渓谷で花仲間と出会い、本日案内してもらいながら一緒に歩いてみることとなった。折角なので山頂往復では無く、プチ縦走してみることにした。


    本日は山之神・千本桜コースから入山して関原峠コースを下山する。


    コンクリートの車道を進むと山之神の入り口に到着する。随所に看板や案内板が立っている。


    山之神の鳥居。林道のような広い道が続いている。


    桜並木の途中に開けた展望台。このあたりが千本桜公園になるのであろう。


    山之神社。山の中腹にひっそりと立っている立派な神社である。


    神社周辺の木にはヤドリギがたくさん着いていた。


    神社を通り過ぎたところで車道に合流する。ずっと上まで車で来られるのかと思うと、ちょっと興ざめしてしまう。


    車道の終点は広場になっていて、この先からやっと登山道らしくなる。


    車道終点の展望地。甲府盆地が見下ろせる。向こうには八ヶ岳や奥秩父山系が見渡せるはずだがこの日は霞んでいた。


    緩やかな登山道には至るところにテープや案内板が付いている。


    たいら山山頂に到着。まさに名の通り平らな山頂である。


    山頂西側が切り開かれていて甲府盆地が見下ろせる。向こうには八ヶ岳が見えるはずである。


    途中で見かけたヒカゲスゲ。もうスゲの仲間が花を咲かせる季節になった。


    ちらほらと見かけるエビネの葉。千切れているのは食害の痕かも知れない。

 ゆっくり歩いて2時間半ほどでたいら山山頂に到着した。大部分が車道と林道のような広い登山道で少し物足りない気がする。休憩した後、尾根を東側に縦走して関原峠に下りる。


    関原峠。尾根道は倒木のところもあるが比較的明瞭な道である。


    関原峠の谷にはかつて大きなエビネの群落があったが、台風で流出して倒木だらけとなり激減してしまっている。


    それに加えて鹿の食害である。葉のほとんどが千切れて消失している。


    昨年のガラが残っているが葉はほんのわずかしか残っていない。なんとか咲いてくれることを期待したい。


    別の場所で発見したエビネの葉だが、この株は花が咲かなかったようである。


    関原登山口近くに咲いていたダンコウバイ


    黄色が鮮やかなダンコウバイの花。良く似たアブラチャンは少し黄緑色がかっている。


    石垣の上に咲いていたイヌノフグリの大株


    こんな大きな株はなかなかお目にかかれない。


    イヌノフグリの花。小さくて接写がとても難しい。

 午後3時にもう1台の車を止めた場所に到着した。緩い登山ではあったが、久しぶりに山頂を踏んだような気がする。この山域のエビネは食害で危ない状況にあるのだが、その他にもそれなりに良い花を見て歩くことも出来た。付き合ってくれた花仲間に感謝である。

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アオイスミレ咲く 藤垈の滝  令和4年3月15日

2022年03月20日 | 里に咲く花
 日中の気温が20℃を越える暖かい日が何日が続いている。甲府市のスギ花粉飛散もピークを迎えたようで、3月11日から数日間大量飛散があったようである。春一番にアオイスミレが咲く藤垈の滝周辺もそろそろ咲いている頃ではないかと思う。


    紅梅がほころんでいる。


    毎年の恒例のようになっている藤垈の滝


    驚いたことに、もうミズバショウが咲いていた。


    咲いたばかりのミズバショウの花。まだ花粉は熟していない。


    まだ咲き始めたばかりである。


    思った通りアオイスミレも咲き始めていた。


    春一番に咲くアオイスミレ


    山梨県では生育場所は少なく個体数もあまり多くは無い。


    これはヤブランであろう。花は確認できていない。


    オオベニシダ。葉の隙間が大きくて別物のように見える。


    立ち寄ってきたこの花も咲き始めていた。


    まだほとんどが蕾である。


    春の日差しを浴びて今年も咲いてくれたコシノコバイモ。個体数は例年と変わっていないように見える。

 ようやく春めいてきた山梨の里山、あっという間に春を迎えて他のスミレが咲き始めそうである。忙しくなりそうだ。

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セツブンソウとフクジュソウを再訪する  令和4年3月15日

2022年03月19日 | 山に咲く花
 3月初旬に一度訪問しているセツブンソウとフクジュソウであるが、渓谷の中はまだ雪が残っていていずれの花も咲き始めたばかりだった。2週間が過ぎ、もう満開になっている頃だと思う。再訪してみる。


    セツブンソウはもう終盤になっていた。あっという間に咲いてあっという間に終わったようである。


    今年は寂しいほどに花が少なかった。来年に期待したい。


    渓谷の中の雪は無くなっていた。カラクサシダが生えている岩


    雨が降った後で、葉をだいぶ展開していた。元気そうに見える。


    一方、ビロードシダは相変わらず元気が無い。


    大部分が干からびてしまっている。


    フクジュソウが咲く谷間に到着。前回は開いたばかりだったフクジュソウが大きくなって花全開である。


    春の日差しを浴びて花全開。


    個体数は決して多くは無いが、渓谷の中に咲く雰囲気が景色にマッチしていてとても美しく見える。


    渓谷を見下ろすフクジュソウ


    良い時期に良い花を楽しませていただいた。

 早川町のフクジュソウの花園のようにたくさん咲いてくれるわけではないのだが、この渓谷の谷間に咲くフクジュソウはまた違う美しさを持っている。人があまり入らない静かな場所で、私のお気に入りの場所である。

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マツグミ探索 小松山・天狗山・淡雪山  令和4年3月13日

2022年03月19日 | 山に咲く花
 本日は近場の山でマツグミを主に回ってみることにする。甲府市北部の低・中山にはアカマツが多く生育しており、マツ科の木に寄生するマツグミは普通に生育しているのではないかと思う。まずは小松山を訪れてみる。


    小松山山頂への階段


    広々としていて休憩ベンチが設置してある小松山山頂。残念ながら眺望はあまり良く無い。


    アカマツの木を見上げるが・・・残念ながらマツグミは発見出来ず。

 周辺を良く探せばたぶん生育していると思うのだが、残念ながら小松山の山頂付近ではマツグミは発見出来なかった。

 次に先週マツグミを初めて発見した場所を、別ルートで登ってみる。


    日当たりの良い稜線まで抜け出ると、マツグミはあちらこちらに着いている。


    大株のマツグミ


    至近距離で見られるものもあった。実が残っているが、成熟していないように見える。

 マツグミは食べられるらしいので、試しに2~3個口に入れて咬んで見ると・・・渋い・酸っぱい・まずい! たぶん熟していない実が残っているのだろう。とても食べられるような代物では無かった。

 この場所の近傍にある天狗山に行ってみる。


    アブラチャンの花が咲き、春らしくなってきた。


    天狗山


    山頂には鉄剣が立てられている。後ろに見える山並が先ほどまで居た場所。天狗山はぐっと下ったところに位置している。


    アカマツの木を見上げると、ここにもマツグミが生育していた。

 車に戻って移動し、淡雪山に行ってみる。


    白い花崗岩が露出している淡雪山。双眼鏡で探すがマツグミは見当たらない。


    これは普通のヤドリギ。木はコナラと思われる。


    側斜面の見えにくい場所にマツグミが着いていた。


    木の裏に隠れていた大株。

 淡雪山にもマツグミが生育しているのを確認出来た。

 咲き始めた花も見てきた。


    これは淡雪山の近くで見たシュンラン。花は咲いていないように見えたが・・・


    根元を良く探してみると花芽が付いていた。開花は1~2週間先になりそうである。


    武田の杜で見たシュンランは、葉はたくさん見かけるが花や花芽はほとんど見当たらない。


    1株だけほころんだシュンランがあった。


    今年初見のシュンランの花


    数年前に大規模な盗掘に遭って少しだけ残ったエビネの葉。だいぶ大きくなってきた。


    花が咲いた後の柄が残っていた。少し復活してくれたようで嬉しい。

 シュンランはだいぶ開花が遅れているようである。花付きは悪そうである。マツグミは甲府市北部のアカマツ林には広範囲に生育している可能性が高い。おそらくは要害山や兜山あたりにもあるのではないだろうか?時間がとれるようならば探索に行ってみたいと思う。花仲間からの情報では、山梨市の公園の木にもたくさん生育しているらしい。

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甲府市北部から昇仙峡界隈をドライブ探索  令和4年3月12日

2022年03月14日 | 花・花・花
 陽気が暖かくなり少しずつ花が咲き始めてきてはいるが、まだ見頃を迎えているのはフクジュソウとセツブンソウ、ミスミソウくらいである。スミレはまだ咲いていない。先日も訪れているのだが、甲府市北部のイヌノフグリがそろそろ咲いているのではないかと思い再訪してみる。


    オオイヌノフグリは普通にあるが、イヌノフグリはきわめて個体数が少ない。


    石垣の間に咲いた小型のヒメオドリコソウ


    葉はギザギザしたハート形で、これは花が咲いていなくてもあまり見間違えることはない。


    花が咲いていれば分かるが、花が咲いていないと葉がイヌノフグリと良く似ているのがこの花。


    ホトケノザ。花が咲く前の小型のものは区別が難しい。


    まだ花を咲かせていないホトケノザ。一見するとイヌノフグリのように見える。


    先日イヌノフグリではないかと思った個体はまだ花が咲いていないが、どうやらホトケノザのようである。


    イヌノフグリと思わしき個体はこの1株だけだった。まだ花が咲いておらず確信は出来ない。

 残念ながらまだイヌノフグリは咲いていなかった。他の場所も探してみたのだが見つからなかった。

 さて、この日は午後から仕事があるので、観察できるのは12時までである。自宅を9時ごろに出発したのでもうあまり時間が無くなってしまった。先日見つけたマツグミが、環境の似ている昇仙峡にもあるのではないかと、道路脇に車を止めながら双眼鏡で渓谷を覗き込んでみる。


    あっさり見つかったマツグミ。


    道路脇からあまり遠く無いアカマツの木に寄生していた。


    対岸の尾根を双眼鏡で覗いてみると、やはりマツグミが寄生している。


    昇仙峡にも普通に生育しているようである。


    開花しているか確認しておきたかったのがこのワサワサした低木。


    まだ固い蕾。咲くのは2週間くらい先になりそうである。


    これはハヤザキヒョウタンボクの花芽。

 アカマツ林の多い昇仙峡周辺の山地帯にもマツグミは普通に生育しているようである。おそらく他のアカマツ林にも生育しているのではないかと思う。他の山域の探索を続けて行きたいと思う。

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フクジュソウの花園 令和4年3月9日

2022年03月11日 | 山に咲く花
 今年はこのフクジュソウの花園は訪れないつもりだったのだが、花仲間が撮ってきた写真を見せてもらい気が変わった。雨が降らなかった冬の影響はほとんど受けていなかったようで、今年はたくさん咲いてくれているようである。日が当たらないと花を開かない、少し気難しい花なので、一番良さそうな午後1時ごろを狙って登り始める。勉強のため途中に生えている樹木も観察しながら歩く。


    毎度のように林道を短絡して斜面を直登する。


    林の中に生えていたこの木。肌はマツの木の鱗片を小さくしたような感じ。


    木を見上げる。これはツガのようである。


    落下していた枝を観察してみる。


    枝には縦の溝がある。葉は先端部が円みを帯びていて浅く2裂している。


    裏側。気泡孔と呼ばれる白い帯が左右にある。注目すべきは葉に柄が付いていて、直角に曲がること。これがツガ属の特徴であろう。


    別の種類の樹。横向きの縞があり、溝があるがあまり深く無い。


    枝を見ると葉の先が尖っている。これはモミの木である。


    枝を拡大してみると、溝はなく葉には柄が無い。葉の先端部は2裂していて鋭い。


    遠目に見るモミの木。三角錐に近い形をしていて、クリスマスツリーのイメージである。


    一方のツガの木はあまり形が整っていない。


    赤い実が成った常緑性の木があった。


    実の色と付き方で見る限りではソヨゴというモチノキ科の木のようである。


    木の種が落ちていた。


    これが本体であろう。剥げ落ちそうな鱗片が付いており、たぶんヤシャブシであろう。


    林道に抜け出た。日当たりの悪い場所ではまだ雪が残っている。


    フクジュソウが咲く場所に到着。


    今年もたくさん咲いてくれた。ただ、曇り空で日当たりが悪く、全開とはなってくれなかった。


    萼片は花弁に比べて短いが、極端に短いというわけではない。


    見事に咲いてくれたフクジュソウの花


    山梨県にもこんな花園がある。


    パラダイス!


    別の場所は周辺にまだ雪があり、咲いていない。


    部分的に咲き始めたばかりである。

 存分に楽しむことが出来たフクジュソウの花園だった。良い時期に訪問出来たと思う。

コメント (4)
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