山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

シナノコザクラとホテイランが咲く 伊那側南アルプス林道  令和5年5月28日

2023年05月31日 | 山に咲く花
 5月中旬に運休となっていた伊那市側の南アルプス林道バスが前日から動き始めた。北沢峠までは行かず途中の歌宿止まりであるがそこから歩くとシナノコザクラやホテイランが見られるらしい。シナノコザクラの季節には少し遅いかも知れないがまだ咲き残っているはずである。まだ見たことが無い花なので何年も前から見てみたいと思っていたのだがなかなか日程が合わず、やっと見に行ける機会が巡ってきた。花仲間を誘って長野県に遠征してみる。


    歌宿付近から見上げる甲斐駒ケ岳と駒津峰、双子山


    ミヤマスミレが咲いていた。他には桜色のタチツボスミレがたくさん。


    コミヤマカタバミ


    筋の色が濃いコミヤマカタバミ


    アイヅシモツケであろう


    滝とアイヅシモツケ


    こちらはヒメウツギのようである。


    おそらくユモトマムシグサであろう。


    ミヤマハンショウヅルをちらほらと見かける。


    岩峰の連なる鋸岳。現在ザイルとハーネスを持って行かないと越えられないらしい。


    お目当てのシナノコザクラが現れた。


    花は少し痛んでいるが十分に見られる。


    クモイコザクラに比べるとやや花の色が濃くて大き目、花弁は先端部の円みが強くてハート形をしている。葉は丸っこくて切れ込みが浅い。


    まだかなり咲き残っていてくれた。


    十分に楽しませていただいたシナノコザクラ。


    セキショウの仲間が生えていた。


    蕾が付いている。花の形から見て、これはチシマゼキショウではないかと思う。


    たくさん生えていたこのシダ


    これは石灰岩地を好むイワウサギシダであろう。


    第一羽片の分岐のところに毛が生えているはずだが、まだ若くてさほど明瞭では無い。


    笑ってしまうほどたくさん生えていたイワウサギシダ。山梨県ではほとんど見られないシダである。


    こちらも石灰岩地を好むオウレンシダ。これは渓谷沿いを主にどこにでもふつうにある。


    これはコマイワヤナギであろう。結構たくさんあった。


    これは雌花。葉裏の根元の柄の付近には毛が生えていないのを確認した。


    赤紫色が鮮やかなイカリソウ


    見たかったホテイラン。生育場所には丁寧に赤テープの目印が付いていて、容易に発見できた。少し遅かったようである。


    これはホテイラン?それともヒメホテイラン??


    下唇弁の下に見えるあご髭(距)が見えないものをヒメホテイランと呼んでいるらしい。


    2株並んで咲いている。


    下に咲いているものははっきりと距が見えてホテイランで良いであろう。


    一方、上に咲いているものは下唇弁に隠れて距が見えない。これはヒメホテイランになるのか?

 ヒメホテイランは青森県の生育地が有名で、ヒバの林床に生育しているらしい。距が見えるものもあるとの記述を見かける。一方、この南アルプス林道沿いは主にツガの林床に生育している。並んで咲いている個体が別の種類のものとは考えにくく、私の意見としてはいずれもホテイランで違うのは下唇弁の大きさだけの個体差の範囲内なのではないかと考えている。

 目的だったシナノコザクラとホテイランだけでなく、驚くほど多くのイワウサギシダやチシマゼキショウなど山梨県ではあまりお目にかかれない植物にも出会えた。たいへん有意義な植物観察になったと思う。

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神社の境内に咲くホシザキイナモリソウ 上野原市  令和5年5月27日

2023年05月30日 | 山に咲く花
 上野原市に足を延ばした理由のひとつがサイハイランであるが、もうひとつ、是非とも見ておきたかった花がある。それが数年前に神社の境内で偶然に発見したホシザキイナモリソウである。その上にある山中も探したのだが生育しているのはこの神社の境内の一画だけで、ひょっとしたら誰かが植えたものかも知れないが詳細は不明である。いずれにしても、山梨県で生育しているのはこの境内以外には知らない。


    神社の駐車場周辺にはこのツルカノコソウが多く生育している。


    結実して綿毛になったツルカノコソウ


    大きなシダが生育している。小羽片は切れ込みが少なく丸みを帯びている。


    こげ茶色の鱗片が山盛りに付いている。これはキヨタキシダだと思う。


    もう1種類良く似た大型のシダがあった。こちらは小羽片に細かい切れ込みがある。


    こちらもこげ茶色の鱗片だがさほど密では無い。これはヤマイヌワラビであろう。


    ツヤの無いイノデが生えていた。


    鱗片の幅はあまり広く無い。


    ソーラスはやや辺縁寄りに付着している。これはイワシロイノデではないかと思う。


    神社に到着。


    その境内にこのホシザキイナモリソウが咲いている。


    この一画だけ群生している。まだ咲き始めたばかりで蕾が多い。


    まさに星のような花


    イナモリソウに比べると明らかに花弁が細い。


    ホシザキイナモリソウとは素敵な名前を付けたものである。


    さらにその先の奥の院まで行ってみる。


    御神木のカツラの巨木


    これはマルバウツギであろう。


    葉の幅が広くて丸っこい

 何年振りかでホシザキイナモリソウの花を見ることが出来た。以前に来た時よりも少し減っているような感じがしなくもない。

 さて、もう一ヶ所、ずっと気になっていたカンアオイの仲間を調べに山の中腹まで登ってみる。この山にあるものは植えたものでは無いことは確実である。そして数年前の5月に訪れた時に花が咲いていたことがずっと気になっていた。カンアオイならば冬に咲いて5月には花が終わっているはずである。ではこの山で見たものは別物か?とにかく見に行ってみよう。


    葉が細めのウツギが咲いていた。萼や茎には毛が少なく、ヒメウツギではないかと思う。


    階段道を登って行くと・・・


    この祠のところで道が消失。これは登山道では無かったようである。GPSで位置確認し、尾根まで登ってみる。


    尾根筋には道らしきものがあった。


    すぐにカンアオイの葉を発見。


    花の咲いているものがあった。


    花弁はだいぶ痛んでいる。


    傷んだ花弁の1枚を取り除かせてもらい、内部を確認。雌しべは内側を向いており、これはカンアオイにそっくりである。


    他にもたくさん生えているのを確認。


    大株もあった。しかし、花を付けていたのは1株のみで他にはいくら探しても花や蕾は見つからない。

 カンアオイの仲間は想定していた以上にたくさん生育していることが確認出来た。しかし、花が付いていたのは1株のみ、しかもだいぶ痛んでいた。蕾も見つからないことから推定すると、見つかった花は冬に咲いたものの残りか、あるいは遅咲きの一輪ではないかと思う。花期はおそらくこの季節では無くて秋から冬にかけてでは無いだろうか?花の中の構造から見ても、これはカンアオイ(カントウカンアオイ)と見るのが妥当ではないかと思う。冬に再訪してたくさん花を付けているのが確認出来れば、確実であろう。


    下山はまともな登山道を下りてきた。


    ナツノハナワラビが生えていた。

 サイハイランに始まり、見たかったホシザキイナモリソウと課題だったカンアオイの仲間もおおよその予想がついた。なかなか有意義な1日になったと思う。

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満開のサイハイラン 上野原市  令和5年5月27日

2023年05月28日 | 山に咲く花
 先日北杜市で見たサイハイランはちょうど見ごろを迎えていた。生育地の情報をいただいた上野原市の山に咲くサイハイランもそろそろ見ごろを迎えている頃ではないだろうか?一度歩いたことがある山なのでたぶんさほど苦労せずに生育場所にたどり着けるはずである。


    整備された遊歩道を歩く。


    さっそくサイハイランが現れた。解説の札が付いている。


    花の頃には葉が出ないのかと思っていたが、この個体にはしっかりと葉が付いている。


    さらに遊歩道脇に付いた案内札に従って群生地に行ってみると・・・


    アッとおどろき!!こんなに生えてて良いのかというような大群落があった。


    凄い群落、しかも満開。


    ピンク色の新鮮なサイハイラン


    鮮やかなピンク色


    白花のサイハイランも何本かある。


    白花のサイハイラン


    ピンクも綺麗だがこの白花もまた美しい。


    存分に楽しませていただいた満開のサイハイラン。

 さて、他にも様々な植物がこの山には生育している。


    まだ蕾のイチヤクソウ


    結実しているがこれはコバノタツナミソウらしい。


    結実して綿毛になっているツルカノコソウ


    綿毛になるとツルのように枝を伸ばすことからこの名があるらしい。


    枯れている。これはキツネノカミソリか?


    大型のシダ、おそらくヤマイヌワラビであろう。


    こちらはシケチシダのようである。


    もうすぐ咲きそうなクモキリソウ


    これはアオフタバランであろう。こんなところに生えるのか?


    カンアオイ・・・と札には書かれていたが何か感じが違う。


    冬に咲くはずの花が咲いている。葉の形も何となく円みを帯びている。

 カンアオイを撮影しているところでこの山の花にとても詳しい方に声をかけられた。ここには2種類のカンアオイがあって、ひとつがカントウカンアオイ(普通のカンアオイ)ともうひとつはイワタカンアオイだそうである。イワタカンアオイは確か愛知県の石灰岩地に生育するもので、以前に葦毛湿原で見たことがある。いろいろと話を伺ってみると、実はこのカンアオイは植えたものだそうである。さらには、なんとサイハイランも植えて増やしたものだそうで、あの大群落も一時は絶滅しかけた年もあったそうだが、やっとあそこまで増えてくれたものだそうである。驚きのイワタカンアオイとサイハイラン、たぶんアオフタバランも植えたものなのではないだろうか?う~ん、聞かないほうがこの山を歩くには楽しかったかも知れない。


    たぶんこのエビネも植えたものでは無いだろうか?

 なにはともあれ、素晴らしいサイハイランの群生を見ることが出来て良かった。よくぞここまで管理して増やしたものである。
    
    
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サイハイラン咲く 大深沢川遊歩道  令和5年5月24日

2023年05月26日 | 里に咲く花
 2週間ほど前に訪問した時には蕾だったサイハイランがそろそろ咲いている頃ではないかと思う。本日は午後から仕事だったが想定していたよりも早く4時過ぎに仕事が終わった。日が長くなったので6時過ぎまでは植物観察が可能になっており、高速を使えば北杜市長坂までならば1時間程度で移動できるはずである。来週は台風の影響で前線が停滞して雨になるようなので訪問できる機会はあまり無く、本日訪れてみることにした。5時過ぎに大深沢川に到着し、サイハイランが生育する場所に行ってみる。


    咲き残りのホタルカズラ。この1輪のみ。


    ハンショウヅルが咲いていた。


    アザミの仲間がたくさん生えている。


    茎に刺々しいヒレを持っている。これはヒレアザミであろう。


    ロープの張られた草むらにサイハイランが咲いていた。


    ちょうど満開、ど真中である。


    やっと見られたサイハイランの花


    正面から見るとウマヅラ


    側面から見るとオオカミのようである。


    こちらのサイハイランも満開


    遠くの位置にあるものはまだ蕾のようである。


    もうひとつ確認しておきたかったのがこの群生しているスゲ


    頂部が雄小穂、下に雌小穂が付いているのが基本的な構造である。


    しかし時に先端部が雄で根元に雌がある雄雌小穂のものもある。


    成熟した雌小穂を観察してみる。果胞に毛が生えているようである。


    マクロで拡大撮影してみる。雌小穂の鱗片は果胞より短く、果胞には毛がたくさん生えている。これはビロードスゲであろう。

 満開のサイハイランにやっと出会うことが出来た。東部富士五湖地方でも確認しているのだが個体数は少なく、上野原方面の山には結構あると聞いている。そして確認しておきたかったスゲは果胞に毛がたくさん生えており、ビロードスゲというカヤツリグサ科の植物で間違い無さそうである。県によっては絶滅危惧種に指定されており、おそらく山梨県でも珍しいスゲなのではないかと思う。6時過ぎまで観察して少し薄暗くなってきた頃に撤退となる。短時間だったがとても有意義な散策になったと思う。

関連記事
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ミゾコウジュは復活していなかった 甲府市積翠寺町  令和5年5月24日

2023年05月24日 | 里に咲く花
 我が家の近傍でミゾコウジュが咲いているのを発見したのは一昨年のことである。昨年は発見地のさらに奥にある湿地で30~50株はあろうかという群生を発見したのだが、花が満開の頃に再訪してみたところ残念なことにすっかり綺麗に刈り払われていた。今年はどうなっているだろうか?午後からの仕事の前にちょっと訪れてみる。


    キツネアザミは周辺にたくさん生えている。


    群生地手前の湿地に生育していたユウゲショウ


    ミゾコウジュが咲いている。


    ここは一部しか刈り払われておらずそれなりに個体数があるのだが・・・


    地味で目立たない。これでは刈られてしまっても仕方ないのかも知れない。


    群生地はこの奥であるが・・・


    昨年あった群生は見られず、アメリカセンダングサに置き換わってしまっていた。


    わずかに残っていたミゾコウジュ


    復活は難しいであろう。

 ミゾコウジュはシソ科の多年草なので今年も生えてくれるだろうと期待していたのだが、残念ながら別の植物に置き換わってしまっていた。残っていたミゾコウジュの周辺に生えていたアメリカセンダングサを引き抜いて除去してきたものの、勢いは完全にアメリカセンダングサが勝っており、ミゾコウジュが再生するのは難しいであろう。大きな群生だっただけに残念である。

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甲府市荒川河川敷花散策  令和5年5月20日

2023年05月24日 | 里に咲く花
 昨年から何度も散策している荒川河川敷であるが、いろいろな花が見られてはいるもののまだ探し物の本命は見つかっていない。そのひとつにハマスゲというカヤツリグサ科の植物があり、昨年の秋にそれの残骸と思わしきものを河川敷で発見している。まだ少し早いかも知れないが、ひょっとしたら見られるかも知れない。午後から仕事があるので、午前中に2時間だけ河川敷を散策してみる。


    ヤグルマギクがたくさん咲いている。


    昨日の雨の後だがあまり増水していない。


    植木の上に顔を出しているイヌドクサ


    河川敷の草むら


    オオカワヂシャは大部分が結実している。


    これはイグサ科のイであろう。たくさん生えている。


    こちらはコウガイゼキショウか?


    ミコシガヤだと思う。


    橋が見えてきた。


    橋の周辺は草地では無くて石のゴロゴロした河原になる。


    上流部はまた草地。探し物のハマスゲは見つからない。


    さらにその上流部は草むらになっていて入れない。


    2つ目の橋が見えてきた。あの橋を渡って対岸を戻る。


    橋の上から下流を見る。結構歩いた。


    園芸種だが?


    白いホタルブクロ。これも園芸種か?


    川の向こう側に何かスゲがある。


    アゼスゲか?それともヤマアゼスゲ?遠くて詳細は不明。


    花が緑色で葉は茎を抱いていない。これはギシギシであろう。


    クサフジの群生


    たくさん生えているイ。ハマスゲらしきものを見たのはこの辺だが見当たらない。


    テキリスゲであろう。


    花は終わってしまっているがおそらくナルコスゲであろう。


    まだ小さいが、これはエビモと思われる。


    コカナダモと思われる。


    水路を覆い尽くすほどたくさん生育していたコカナダモ


    ハスはまだ葉を展開したばかり。


    オオキンケイギクであろう


    ミヤコグサの群生。黄色い絨毯のようになっている。


    ミヤコグサ


    別の花の黄色い絨毯。


    これはコメツブツメクサであろう。

 それなりに花は楽しめたのだが、探し物のハマスゲは発見出来なかった。たくさん生えているはずのカヤツリグサがまだ出ていないところを見ると少し早過ぎたのではないかと思う。ハマスゲは絶滅危惧種に入ってはいるもののそれほど珍しい植物だとは思えない。この河川敷周辺にきっと生育していると思う。7月ごろに再訪して再探索してみたいと思う。

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コケイラン咲く 富士五湖近傍  令和5年5月18日

2023年05月20日 | 山に咲く花
 花仲間からコケイランが咲いているという情報をいただいた。10数年前に櫛形山で見ているがその場所のコケイランはとうの昔に消滅していて今は見ることが出来ず、それ以来山梨県ではお目にかかっていない植物である。出来れば富士五湖近傍に出張の際に立ち寄ろうと思っていたのだが6月初旬までその方面への出張は無く、その頃にはもう花は終わってしまっているだろう。午前の仕事を終わらせて車を運転しながら昼食を済ませて、急いで富士五湖方面に移動する。


    オトコエシのような白い花が咲いている。


    羽状のこの葉はツルカノコソウであろう。普通にありそうだが、これでも山梨県では絶滅危惧種である。


    胞子葉を展開したばかりのナツノハナワラビ


    タンザワウマノスズクサの花が付いている。


    この花はまだ蕾だった。


    ヤマウツボが生えていた。


    しかしもう花は終わってしまっている。


    咲き始めたばかりのスズムシソウ


    サイハイランはまだ固い蕾


    お目当てのコケイランを発見。


    ちょうど満開


    他県では何度かお目にかかっているが山梨県で見るのは10数年ぶりである。


    コケイランの花


    側面から見る花

 やっと山梨県のコケイランに出会うことが出来た。ちょうど満開の良い花を見ることが出来た。他にも何株かあるはずだが、見つかったのはこの1株のみだった。しかし、これで十分に満足である。

 湖畔を何ヶ所か散策してみる。


    砂浜が広がる湖畔


    アゼスゲ


    スジヌマハリイ


    まだ咲いていないだろうと思っていたこの花だが、既に痛み始めていた。


    茎や葉に毛が多く、瘦果は楕円形をしている。これはコキツネノボタン。たくさん出会うことが出来た。


    ヨモギがたくさん生えているのを確認。


    場所を移動して別の場所を散策。ハクチョウの親子がお目見え。


    こちらの場所にも砂地のところにヨモギがたくさん生えているのを確認。

 ヨモギに寄生する菌従属栄養植物があるらしく、湖畔の砂地が最も生育している可能性が高いのではないかと考えている。きわめて珍しい植物でほとんど情報が無いだけに出会うのはかなり難しいであろうと思っている。今回はこの植物探索のための下調べをしておきたかった。6月から7月ごろに再訪してみたい。

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ホテイランは生き残っているだろうか? 南アルプス前衛の山  令和5年5月16日

2023年05月19日 | 山に咲く花
 ホテイランが咲いていたこの場所を訪問するのは2年ぶりになるだろうか。2年前に訪問した際には時期が早かったこともあるだろうが、1株しか発見出来なかった。昨年は私の花仲間が訪問してくれたが1株も見つからなかったらしい。斜面が乾燥してきていていつ無くなってしまってもおかしくない環境にある。さて、残ってくれているだろうか?他の植物も観察しながら急斜面の上にある生育地を訪れてみる。


    前日の冷たい雨は高いところでは雪だったようである。また真っ白になった富士山。


    ヤナギの仲間が生えていた。


    これは雌花であろう。南アルプスの一画なので分布域からすればこれはコマイワヤナギのはずである。


    葉裏を見てみると毛は生えていないようである。


    葉の付け根の部分と葉柄の部分に目だった毛は生えていない。うっすらと生えているものもあるのだが、これはコマイワヤナギで良さそうである。


    見下ろす谷の崖にはたくさん生えていた。


    ウリハダカエデの花


    ウリカエデの花


    渓谷に到着。これを登って尾根に取りついてさらにその上に生育地がある。


    コチャルメルソウはまだ咲き始めたばかりである。


    これはツルネコノメソウであろう。葉が互生している。


    別のネコノメソウが生えている。


    こちらは葉が対生している。


    葉の切れ込みが少ない。これはマルバネコノメソウであろう。


    尾根に取りつくとツバメオモトが咲いていた。


    道の無い急登の尾根を必死に登ってやっと目的地に到着。しかし目的の花は・・・終わっている。


    周辺を探してみると幸運にも満開の花があった。


    ホテイランの花。まだ咲いていてくれた。


    もう1輪咲いている花を発見。出会った花はこの3輪のみだった。


    元気そうな葉もある。個体数は減少しているがとりあえず生育しているのは確認出来た。

 心配していたホテイランは咲いていたのは3株、葉を含めると15株ほど確認出来た。5年前に比べると減少しているのは確実であり、乾燥した斜面が崩れて流れてしまったようにも見える。保護対策が出来るような場所でも無く、このまま見守るしか無いのであろう。

 日没まで少し時間があったのでもう1ヶ所立ち寄ってみる。


    ヒメシダがたくさん生えている。


    クサソテツの群生。水路沿いに生えている大きな葉はオタカラコウであろう。


    一緒に生えているこの大きな葉が目的の植物、ヒメザゼンソウ。


    それなりに生えてはいるのだが、以前よりも斜面が乾燥していて少し勢いが無くなったように見える。


    花が終わって実になっている。花や実を付けている個体がきわめて少ないことが心配の種である。

 ヒメザゼンソウは生育地が鹿の食害によるのか乾燥化し、花や実を付けなくなったことが心配の種だったが、個体数自体はそれほど減ってはいないようである。ひとまずは少し安心した。

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サイハイランはまだ蕾 大深沢川遊歩道  令和5年5月12日

2023年05月17日 | 里に咲く花
 北杜市長坂界隈に出張があり、予定していたよりも少し早く仕事が終わった。日が長くなって日没までにはまだ1時間以上時間があったので、4月にも訪問している大深沢川遊歩道を散策に行ってみる。


    本日の出張先。たくさんの人たちにご協力いただきました。


    敷地内に生えていたスミレ。


    これはアリアケスミレになるのだろうか。葉身が葉柄よりも長いようである。


    たくさんあるわけでは無いが点々と咲いている。


    4時半には仕事が終わったので大深沢川遊歩道に行ってみる。


    これはゲンジスミレの群生、のはずだが、アケボノスミレの葉のようにも見える。


    ホタルカズラの看板があるのだが、花はわずかしか咲いていない。


    ここに咲いていたニリンソウはもう終わっていた。


    これはヤマザトマムシグサだと思う。


    たくさん生えている。


    コウヤワラビの群生


    看板にはユウスゲと書かれているのだが葉が枯れている。ユウスゲの葉は一旦枯れるのだろうか?キツネノカミソリではないかと思うのだが・・・?


    キツネノカミソリを見に行ってみると同じように枯れている。


    一旦葉が枯れてその後に花茎を伸ばしてくるはずである。


    この4つ葉は何?ワダソウの花を終えたものか?


    用水路の脇に生えていたナルコスゲ


    川の脇に群生していたこのスゲは?


    まだ結実していない。


    雌小穂の果胞には毛が生えている。もう少し熟してからでないと判別は難しそうである。


    確かめておきたかったのがこの植物。


    まだ花は咲いていないがあと2週間もすれば咲きそうである。


    これはまだ花を見たことが無いサイハイラン。時期を間違えなければ今年こそ見られそうである。


    フジの花が咲く大深沢川

 1時間少々の散策だったがいろいろと見ることが出来た。まだ花を見ていないサイハイランは今年こそは見てみたいと思っている。別の生育場所の情報もいただいており、時期を間違えなければ今年は確実に見られるであろうと思っている。

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満開のカザグルマとレンリソウ  令和5年5月11日

2023年05月14日 | 里に咲く花
 カザグルマが咲く場所は甲府市の1ヶ所しか知らなかったが、群生している場所があると聞き訪問してみた。


    用水路の土手にたくさん咲いていたカザグルマ


    ちょうど満開


    こんなに咲いているとは驚きである。


    カザグルマ大群生


    大輪の白い花


    すっかり見入ってしまい、他の花はほとんど見て来なかった。

 もう少し先のほうまで行ってみたかったが夕立が迫り雷鳴が轟き出して大粒の雨がポツポツと降り出してしまい、撤退となる。

 もう1ヶ所立ち寄ってきた。


    草むらの中に赤紫色の花が咲いている。


    咲いているのはほんの一画だけで周辺を探してみても見つからない。


    カラスノエンドウよりも花はひとまわり大きく、紫色が強い。


    これがずっと探していたレンリソウである。


    ちょうど満開の良い時期に訪問出来た。


    葉もカラスノエンドウよりひとまわり大きく、茎には稜がある。


    紫色が強めのレンリソウの花

 自力ではレンリソウを探せず、情報提供をいただいてようやく出会うことが出来た。感動の出合いだった。カザグルマもレンリソウもちょうど満開の絶好の時期に訪問でき、良い1日になった。

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三ツ峠に咲くヒョウタンボク  令和5年5月9日

2023年05月13日 | 山に咲く花
 先日訪問した金ヶ岳のアラゲヒョウタンボクが既に少し遅かったところを見ると、三ツ峠に咲くヒョウタンボクももう咲いているかも知れない。明日行ってみようかと思っていたのだが臨時の仕事が入ったために本日の午後に訪問してみることにした。


    ツルシロカネソウがほぼ満開


    ミミガタテンナンショウだと思うのだが?


    仏炎苞の耳の部分はあまり巻いていない。これはヒガンマムシグサかも知れない。


    ヒゲネワチガイソウの群生


    あちらこちらで見かける。


    クルマバツクバネソウはちらほらと見かける程度。


    これは稀に見かける程度。咲いたばかりのホソバノアマナ。


    三ツ峠でこのスミレを見るのは初めてである。


    この山にもミヤマスミレが咲いていた。


    気の早いカモメランはもう蕾を付けていた。


    たぶんシライヤナギ。花が咲いている。


    これは雌花であろう。


    葉の裏を調べてみる。付け根の葉柄の部分に毛が生えており葉にも少し毛が生えている。


    本日は天候が良くて夕方になっても富士山が見えている。


    ミツバツツジを期待していたのだが、まだ1∼2週間先になりそうである。

 さて、問題のヒョウタンボクはどうであろうか?昨年も一昨年も花の時期を逃してしまいまだ結実した実しか見たことが無い。期待して枝先に付いている花を見てみるが、ほとんど花が付いていない。しかも・・・!!


    三ツ峠に生育するヒョウタンボクの木


    花を探してみると・・・ショック!既に終わっている。


    良く探してみるとまだ蕾の花がひとつあった。黄緑色をしている。この2つしか花は見つからなかった。


    葉には薄く毛が生えており先端は円い。アラゲヒョウタンボクの葉先は尖っているので区別は容易に出来そうである。


    別の場所で見かけたものは花が付いていなかった。


    同じ葉なので間違いないと思う。他の場所でも見かけたがいずれも花は付いていなかった。


    こちらはニッコウヒョウタンボクの葉。花はまだ小さくて固い蕾だった。


    別株のニッコウヒョウタンボクの葉。葉が展開する頃には赤っぽいようである。このような葉を探せば、他の山でも見つかるかも知れない。


    帰り際にもう一度ヒョウタンボクの木を見てみると、幸運にもひとつだけ咲いている花があった。


    ずっと見たかったこの花、やっと見ることが出来た。これはコウグイスカグラ、この山ではミツトウゲヒョウタンボクという別名がある。

 やっと見ることが出来たコウグイスカグラ(ミツトウゲヒョウタンボク)の花は少し痛んでしまってはいるもののとても感動した。この花もアラゲヒョウタンボク同様にあまり花を付けない木のようである。他の場所のものもこれから咲いてくるのかも知れない。ミツバツツジが咲く頃に再訪できれば良いのだが、休みの日が無く日程が厳しそうである。


    山頂から見る富士山。見たかった花に出会えて今日は良い日だった。

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金ヶ岳に咲くアラゲヒョウタンボク  令和5年5月6日

2023年05月11日 | 山に咲く花
 アラゲヒョウタンボクは御坂山系や八ケ岳、南アルプス、奥秩父山系など、あちらこちらの山に生育しているあまり珍しいものでは無いと思うのだが、葉は見たことがあるものの花はまだお目にかかったことが無い。昨年花仲間が金ヶ岳でこの花を見てきたそうで、ある程度の場所も伺っているので探しに行ってみることにした。この山には葉の形態を調べているシライヤナギも生育している。しかし、観音峠側からのルートは急峻なアルペンルートで、何度も登ってはいるものの気の抜けないルートである。観音峠出発時間が12時半と遅かったので、下山は夕方になるであろうから慎重に下りて来る必要があるだろう。


    観音峠から金ヶ岳ルート途中から見る太刀岡山。富士山は帽子を被って雲に隠れている。


    ミツバツツジは咲き方がまばらで、散ってしまったものもあれば蕾のものもある。


    船首岩。船の舳先のように見える岩とその先には曲岳が見える。


    岩場を好むシライヤナギが付いている。向こうに見えるのは金峰山。


    シライヤナギの花。雌雄異株でこれは雄花であろう。


    新緑の葉を展開する木


    花が咲いている。先端部に雄花が垂れ下がり、その手前に雌花が付いているように見える。これはヤシャブシであろう。


    左が茅ヶ岳、右が金ヶ岳の手前にあるピーク。いよいよこの先が急登の連続するアルペンルートである。


    鎖のある急登


    さらに続く岩登り


    咲き始めのコイワカガミ。


    ムシカリ(オオカメノキ)の花


    ピークを過ぎると一旦平坦になる。茅ヶ岳と富士山が見える。


    ヒメイチゲがちらほらと咲いている。


    その先はまた急登。


    やっと尾根が見えてきた。


    茅ヶ岳と金ヶ岳の分岐に抜け出る。


    ほどなく金ヶ岳の南峰に到着。


    茅ヶ岳越しの富士山


    茅ヶ岳と富士山。笠雲を被った富士山がお目見え。

 金ヶ岳南峰で時刻は午後4時になってしまった。何度も登っているルートではあるが岩と急登の連続は辛い。少し休憩して周辺を探索してから下山を開始する。


    やはりここにもこのスゲが生えていた。


    雌鱗片の幅が広めで果胞には毛がたくさん生えている。これはツクバスゲ、あるいはショウジョウスゲであろう。


    探していたアラゲヒョウタンボクを発見。


    だが花はもう痛んでしまっていた。


    アラゲヒョウタンボクの葉。毛が多く、葉先は尖っている。葉はたくさん見かけるが花はほとんど付いていない。


    周辺を探してみると咲いている花があった。


    少し痛んでいるがまだ見られる。


    別角度から見る純白のアラゲヒョウタンボクの花。


    こちらはシライヤナギの雄花


    これは雌花。


    葉の裏を見てみると、葉の付け根部分と葉柄には毛が生えている。


    表に毛の生えているものもあった。

 目的のアラゲヒョウタンボクはそれなりの個体数はあったものの、花は数輪しか見ることが出来ずしかも少し時期が遅かった。純白の花は薄くて傷み易いようである。シライヤナギは葉の付け根の部分に毛が生えているのが特徴のようであるが、引き続き数を見てみることと、コマイワヤナギのほうも観察に行く必要があるだろう。だが、5月は勤務が多くて1日休みの日がほとんど無い。午後から強行するしかないだろう。


    なんとか日没前に下山。

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観音峠周辺を散策  令和5年5月6日

2023年05月11日 | 山に咲く花
 観音峠から金ヶ岳に登りたいのだが、その前に見ておきたい植物がいくつかあって、観音峠の周辺を散策してみる。


    コンロンソウが満開になっていた。


    見事にたくさん咲いてくれた。


    コンロンソウの花


    周辺を探してみると川沿いにも咲いていた。


    場所を移動。ニリンソウが満開。


    ラショウモンカズラがちらほらと咲いている。鹿の食害か、最近はあまり見かけなくなった。


    これはウシハコベであろう。


    茎に毛が生えている。


    カワラスゲであろう。河原では無くて畑や草地に多く生えている。


    おそらくアオスゲ


    雌小穂は芒が目立つ。


    たぶんヒカゲハリスゲ(ハリスゲ)であろう。


    たくさん茂っているこのスゲはシロイトスゲだと思うが・・・


    全く確信無し。


    見たかったのはこのエンゴサクの仲間。花はもう終わってしまっていた。


    托葉を調べてみるとギザギザに切れ込んでいる。今年見てきたエンゴサクは全てがこのタイプである。ヤマエンゴサクで良いのではないだろうか?


    さらに場所を移動。ツクバキンモンソウが満開になっていた。


    ワダソウも満開。良く似たヒゲネワチガイソウもたくさん見かけた。


    アケボノスミレがちらほらと咲いている。


    葉がギザギザしたオクタマスミレはもう終わっていた。


    さらに葉の切れ込みが深いスルガキクバスミレと思わしきスミレは今年も花は咲いておらず。閉鎖花が付いているのを確認した。

 あちらこちらをうろついてきて予定よりも観音峠出発時間がだいぶ遅くなってしまった。天気はなんとか持ってくれそうなので、12時半ごろから観音峠を出発して金ヶ岳に向かう。

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甲斐百山御殿山のパール富士は現れず  令和5年5月5日

2023年05月09日 | 甲斐百山
 ゴールデンウィーク後半の3日間はパール富士が狙える絶好の日だったが、残念ながら天候がいまいちである。その中でも最も天気予報が良かった5月5日の子どもの日に富士川町の御殿山からパール富士を狙ってみた。十谷峠まで車で行けば山頂までは1時間ほどの手軽な山であるが、峠まで行く車道が細くてつづら折りの面倒な道である。幸いにして出会った対向車は1台だけで、心配していた林道ゲートも解放されており、さほど苦労することなく十谷峠に到着した。パール富士は午後6時半ごろ、十谷峠は早めの3時に出発する。


    十谷峠。工事関係の車らしきものが1台止まっていた。


    ここから取り付く。


    道が不明瞭な悪路を想像していたが、以外にもしっかりした道で道標があちらこちらに付いていた。


    ハウチワカエデがたくさん生えている森


    道標


    セントウソウの群生


    コミヤマカタバミ


    咲き残りのトウカイスミレ


    これはミヤマスミレ。この山で出会えるとは思わなかった。


    ナガバノスミレサイシン


    1時間ほどで御殿山山頂に到着


    祠がある。


    木々がやや邪魔ではあるが富士山が見える。


    山頂を越えた先に三角点があった。

 時刻はまだ午後4時なので少し先まで行ってみる。


    富士見山に続く明瞭な尾根道が通っている。


    途中の大きなブナの木にヤシャビシャクが付いていた。


    花が咲いている。


    コブを2つほど越えた先のこんもりしたピークまで行ってみたが富士山の眺望はいまひとつ。午後5時になったので御殿山に引き返す。

 午後6時前に御殿山山頂に戻りカメラをセットする。富士山は見えているが裏側に雲が出ている。このくらいならば雲を透かしてこの季節らしいおぼろ月が見えるだろうと期待して月が昇って来るのを待つ。しかし・・・


    夕陽が差し込んで富士山が少し赤くなっている。


    月の出まで10分ほど。雲が少し虹色に染まっている。月の反射であろう。


    もう1台のカメラ。薄い月光彩雲であろう。


    富士山の左側にぼんやりとした光が現れた。


    月が昇って来た。想定していたよりも左から出た。


    しかしその後はあっという間に雲に隠れてしまう。


    その後は待てど暮らせど月は現れず。


    富士山は見えていたが後ろ側の雲に阻まれてパール富士は撮影成らず。

 甲斐百山の1座を制したが残念ながらパール富士は現れず。次の機会に期待しよう。

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ハシナガカンスゲ探索はまた失敗 樽峠  令和5年5月3日

2023年05月08日 | 山に咲く花
 一昨年から探しているハシナガカンスゲというカヤツリグサ科の植物は樽峠周辺に生育している珍しい植物である。既に3~4回探しに行っているが見つからず、手掛かりすらつかめていない。今回はとにかくたくさんのスゲを見て写真を撮って来るのを一番の目的として樽峠に登ってみることにする。


    登山口でお目見えしたのはスルガテンナンショウ


    付属体の先端部が鍵型に膨れる。


    コミヤマスミレはちょうど見ごろになっていた。


    葉に白い斑が入るタイプ


    斑が入らないタイプ。いずれも生育している。


    葉の形が野球のホームベース型をしたランヨウアオイ


    半透明感のあるランヨウアオイの花


    樽峠に近付くとたくさん生えているこのスゲ


    種が熟しているわけでは無いが、果胞には毛が生えているようである。これはミヤマカンスゲであろう。


    普通に生えているこのスゲ


    果胞にはやはり毛が生えているように見える。


    樽峠近くに生えていたもの。鱗片が黒っぽい。


    これも果胞に毛が生えていてミヤマカンスゲと思われる。


    ヤチボウズ状にたくさん生えているこのスゲ


    これはどうだろうか?


    果胞を見てみるとやはり毛が生えていてミヤマカンスゲであろう。ハシナガカンスゲの果苞は無毛のはずである。


    食害著しいスゲがあった。葉がザラついておりタイプの違うスゲである。


    小穂が残っているものを調べてみると雌と雄が一体化しているタイプ、これはコカンスゲであろう。


    こちらも食害が酷いが葉はザラついていない。


    残っていたこれはどうだろうか?


    たくさん見てきたミヤマカンスゲと同じように見える。


    果胞にはやはり毛が生えている。


    やや小型で葉が黄緑色のものがあった。これこそはと期待したのだが・・・


    果胞を見てみるとやはり毛が生えている。これもミヤマカンスゲであろう。


    夕方まで探したがとうとう発見出来なかったハシナガカンスゲ。残念。

 過去の探索では全く手がかりが無く、今回の探索もやはりそれらしきものは発見出来なかった。峠周辺をもっと広範囲に探してみると見つかるかもしれないが、だいぶ心がくじけたので詳しい方の情報をいただいてから再探索してみようかと思っている。

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