山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ミヤマビャクシン (ヒノキ科) Juniperus chinensis L. var. sargentii A.Henry

2024年08月25日 | 樹木類
 日当たりがよい亜高山帯の岩場に生育する匍匐性の常緑針葉樹である。幹は立ち上がらず、地表に沿ってうねりながら伸び、枝は斜上する。葉は鱗片葉と針状葉があり、若い段階では針葉が多いが、 老木になるとほとんど鱗片葉となる。 個体数は少なく、山梨県内では希少種である。

  2018年山梨県カテゴリー: 絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)  2017年環境省カテゴリー:なし

 山梨県内で自生のものはまだ発見に至っておらず、画像は植栽のものである。

    ミヤマビャクシン(植栽のもの)  2024年7月 サンメドウズ清里スキー場で撮影

    地表に沿って伸び、枝は斜上する。

    葉は鱗片葉と針状葉があり、これは先端部が丸くなる鱗片葉。

    枝先に球果をつける。

    まだ若い緑色の球果




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アリノトウグサ (アリノトウグサ科) Haloragis micrantha (Thunb.) R.Br.

2024年08月25日 | その他の絶滅危惧種
 山帯の丘陵地や山地の草原に生育する多年草である。高さ10 ~ 30㎝になり、茎は 4 稜形でしばしば赤褐色を帯び、下部は分枝して地を這う。葉は対生し、長さ0.6 ~ 1.2㎝、幅 0.4 ~ 1㎝、楕円形で鈍い鋸歯がある。花は茎の上に点々とつき、雄性先熟で下向きに咲く。萼筒は長さ約 1㎜の球形で萼片は 4 個。花弁は 4 個で反り返る。柱頭は紅色で羽毛状、花弁が脱落した後に見えるようになる。花期は 7 ~ 9 月。生育箇所、個体数とも少ない。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN)   2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)   2017年環境省カテゴリー:なし

    アリノトウグサ  2024年7月 南部町で撮影

    茎の上に点々とつくアリノトウグサの花。まさに蟻が這っているようである。

    花弁は4個で下向きに付く。

    花弁が反り返り雄性の花が先に咲く。黄色い雄しべが見えている。

    花弁が脱落した後に雌しべ(柱頭)が見えてくる。

    紅色で羽毛状の雌しべ(柱頭)


    葉は対生し、楕円形で鈍い鋸歯がある。





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ヒロハノハネガヤ (イネ科)Stipa coreana Honda var. japonica (Hack.) Y.N.Lee

2024年08月25日 | イネ科
 山地の林内を好んで生育する多年草である。茎の高さ60 ~ 100㎝。葉は長さ10〜30㎝、幅7〜15㎜、下面は灰緑色で微毛がある。 円錐花序で、長さ10 ~ 25㎝、数個の枝がでる。円錐花序ではあるが、小穂は軸に圧着して総状花序のように見える。小穂は1つの小花からなり、長さ8 ~ 11㎜で淡緑色~淡褐色。護穎の背面に軟毛があり、先はくぼみ、その間から2 ~ 3㎝の直立した太い芒が出る。日本では北海道~九州の山中の林地に分布するが個体数は少ない。県内でも本種は群落を作らず、個体が点在し、稀な植物である。東部富士五湖方面の山地を主に生育している。

 2018年山梨県カテゴリー: 絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅱ類(VU)  2017年環境省カテゴリー: なし

    登山道脇に生えていたヒロハノハネガヤ  2024年7月 東部富士五湖方面の山地で撮影

    まだ花序が開いていない状態

    円錐花序であるが、小穂が軸に圧着して総状花序のように見える。

    黒い髭のようなものが雌花、白いものが雌花である。

    護穎 の背面に軟毛があり、先端から直立した太い芒が出る。

    節は無毛である。

    葉耳(葉の付け根の部分)にはわずかに毛が生える。




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