昨年訪れた時には半分以上の株が立ち枯れを起こしていて花が咲かないものが多かったナツエビネであるが、今年はどうだろうか?暑過ぎる日々が続いており今年もあまり咲かないで終わってしまうのではないかと思っている。
ヒメサジランは少し増えたような感じがする。
しかし相変わらずソーラスは付けていない。
ベニシュスランはもう終わっていた。
ナツエビネが生育する斜面。かつては少し草が生えていたのだが今は何も生えていない。立ち枯れするのは当然の環境であろう。
思った通り、花が咲く前に花穂が枯れてしまっている。
こちらも同様。生き残っている小さなほうの花穂も、たぶん全開せずに枯れると思う。
小ぶりだが日陰に居たこの株はなんとか咲いてくれそうである。
もともと個体数は少ないのだが、その半分以上が立ち枯れの状態になっていた。
シダが着生している岩壁を覗き込んでみる。
この岩にはオクタマシダが多く着生している。
オクタマシダ。山梨県ではとてもレアなシダである。
こんなに固まってたくさん生えている場所は他に知らない。
岩壁に草が生えている。
この真直ぐに立ち上がるように生える草は、おそらくハシナガカンスゲではないかと思う。岩壁が高く確認するのは難しい。
ナツエビネが咲くには1週間ほど早かったが、予想していた通りに花が咲く前に立ち枯れを起こしていた。夏が暑過ぎるうえに斜面が乾燥化して生育環境が悪い。花が咲かないと増殖するのは難しく、今後徐々に衰退していってしまうのではないかと心配している。
ナツエビネは夏バテしているが、観察に行ったこちらの体も完全に夏バテである。大汗をかいて体力を消耗、熱中症に近い状態になったようで、帰りの登り返しは息が上がって足が上がらない。ゆっくり休もうとするとヤマヒルに襲われる。やっと車のところまでたどり着いて、クーラーを効かせて30分ほど横になって休む。幸いにして着替えの下着があったので着替えたが、下着から汗がしたたり落ちるほどの大量の汗をかいた。水分を十分に補給して、あまり歩かなくて済む次の場所を訪れてみたいと思う。