日刊ゲンダイより転載しました。http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159317/2
やはり「川内原発1、2号機」の再稼働差し止め仮処分を却下した鹿児島地裁の判断は、マチガイだったのではないか。地裁決定に対し「妥当だ」なんて余裕シャクシャクだった九州電力は23日、「川内原発1号機」を再稼働させる計画書を原子力規制委員会に提出。ところが、規制委から「計画が現実的ではない」「見通しが甘い」と“ダメ出し”を食らったのである。
「川内原発1号機」は3月末から使用前検査が始まっていて、九電は7月上旬にも原子炉を再稼働させる方針。だが、23日の規制委では、九電の計画書に委員から異論が続出。更田豊志委員長代理は「余裕を見込んだ計画とは思えず、希望的観測にしか見えない」と批判し、計画の大幅見直しを求めた。
九電の計画書は、いまだに準備が整っていない検査項目も多く、検査の実績も予定より遅れているという。そんなズサンな計画書をよくも平然と規制委に提出したものだ。九電は規制委が“原子力ムラ”の仲間と思って気が緩んだのだろうが、再稼働ありきで安全管理は後回し――という九電のフザケた姿勢がよく表れているではないか。
そもそも鹿児島地裁の決定に政府や電力会社は大ハシャギしているが、決定文には数々の「誤認」を指摘する声がある。
「決定文には新規制基準の合理性について、『専門的知見を有する原子力規制委が策定』としていますが、原子力に批判的な専門家のヒアリングは行われていません。『一般からの意見募集を経て示された』ともありますが、批判的な意見は無視です。火山の影響(リスク)についても、『規制委が火山学の専門家の関与、協力を得ながら』としていますが、火山学者は審査に呼ばれていません」(国際環境NGO「FoE Japan」の満田夏花氏)
前提条件の事実認定に誤りがあるのに、正しい司法判断が下せるはずがない。原子力規制を監視する市民の会の阪上武氏もこう言う。
「鹿児島地裁が『火山学の専門家』としているのは、規制委が『火山影響評価ガイド』を策定する際に意見を求めた東大地震研究所の中田節也教授ですが、その中田教授ですら噴火予知の可能性を否定している。住民側はそれを指摘したのに裁判所は聞き入れませんでした」
次のラウンドは福岡高裁で行われる抗告審。今度こそ再稼働認めずの審判が下るのだろうが、規制委から突っぱねられた九電のズサン計画も徹底追及した方がいい。
~~~~~~~~~
◆ 平成24年に新たに作られた、原子力規制委員会ですが、今回のダメだしは快挙でしょう。素人目にも今回のズサン極まりない裁判の横行は許されないことです。司法がこれですから、不正選挙の裁判も当然いい加減にやっていても不思議ではないです。不正選挙も裁判長を選ばないとだめですね。
原子力規制委員会のサイトはこちら。
https://www.nsr.go.jp/nra/gaiyou/profile02.html#tanaka_satoru
委員長は福島市出身ですね、高校まで会津で育っているようです。皆さん専門家ですから、今回の川内原発の裁判長に物申すという、快挙をしてくれました。
政府からの圧力がこれからあるかもしれませんが、頑張ってください。そしてありがとうございます。