イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

外来種

2009-12-04 18:31:38 | Weblog


 とうとう私の家の近くにもこの「セイタカアワダチソウ」がやってきました、私がこの地域に住み始めてから20年経ちますが初めてです、花の咲かないこの時期に黄色い派手な花を咲かせるのでちょっと見では「いいかなっ」て思ってしまいますがこの草が進出してくると大変です。
 ある図鑑によるとこのセイタカアワダチソウは他の植物の成長を押さえる物質を出して、自分の勢力範囲を拡大するといわれています。というわけで日本全国にこの草がはびこって大変なことになっているようです、当地にはまだかなと思っていたのですがとうとうです、この地域をこの黄色い花が埋め尽くすのも時間の問題でしょうか。
 この他にも猛威をふるっている外来種は沢山あります、その中でもこの地域では「オオハンゴンソウ」という厄介なのがあって苦労しています。

オオハンゴンソウ

以前この地元の「後藤さん」が外国から持ってきたので「ゴトウギク」と呼ばれているということをブログに書いた覚えがありますがこの花は夏から秋までずっと咲いていて切れば切るほど又花を咲かせます、そして種と根っこで沢山増やすし背は高いし茎は太いし駆除するのも生半可では有りません。

 さて植物の世界はこんな状態ですが生き物の世界でも外来種の攻撃は大変なようです、先月の9日のことでしたが「コモチカワツボ」という蛍のえさになる「カワニナ」とそっくりの巻貝の現地調査に参加してきました。

コモチカワツボの現地調査

 遠野と花巻の23の自然保護団体が協力して行った大調査でした、コモチカワツボのことは少し知っていましたが、果たしてどんな物なのかを知りたくて参加した私でした。

 実際の水に入って川底などをさらって探しましたが3箇所のうち初めの所では「いるはいるは」こんなに生息しているのかと驚くほどでした。
 そしてコモチカワツボとカワニナの違いなど分かりやすく説明していただきました。
 ではなぜこのニュージーランド原産の巻貝が沢山増えると大変なのか?一つはゲンジボタルがこれを食べてしまうと発光が弱くなる、もしくは光らなくなる、すると、蛍が生殖相手が探せなくて絶滅する恐れが出てくるというわけです。悲しいことですね。その他にも繁殖力の強いこの巻貝がはびこると水生植物が食い荒らされて生態系に悪影響が広がるということがいえるそうです。

 岩手県では今頃という感じですがネットで調べてビックリ日本全国ではすでに大変な状態になっているようです。
 しかし何故こんな事になってしまったのか?ゲンジボタルの幼虫が本来食べる「カワニナ」の稚貝にそっくりなのでホタル繁殖用に放流された可能性?や養殖用の魚にくっついて繁殖した?可能性が考えられているようです、どちらにしても自然に抗うようなこと、経済優先の考え方、人間の欲がこんな事を起こしたのではないでしょうか,,,,,,,なんだか青臭いことを言った様な気がして恥ずかしいですが、誰かが言っていました「岩手の川や自然を都会の釣堀などにするな!ホタルばかりが自然の象徴ではないので単にホタルを増やせばいいという考え方はもうやめよう。ホタルの餌として放流したとすればまったく馬鹿な事をしたとしか言いようが有りませんね。
 この事については他の意見もあるようだしもっと詳しいことはインターネットなどで調べればよく解かると思いますので検索してみてはどうでしょうか。しかしもう止まらない!