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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

メトロに乗って(1)

2014年10月14日 | 演奏会・映画など

 浅田次郎の好きな作品をあげよと言われれば、「角筈にて」「地下鉄(メトロ)に乗って」「天国への百マイル」といった、中年のおっさんを主人公にした作品がすぐ思いうかぶ。
 エリートサラリーマンでもないし、モテ男でもない。会社では出世街道からはずれ、家では娘にけむたがられ、いい人なんだけど自分の不遇をかこつ、といった中年のおっさん。
 だから、自分のイメージとして「角筈にて」「椿山課長」の西田敏行は少し年がいきすぎ、「天国への百マイル」の時任三郎や「メトロ」の堤真一は、ちょっとかっこよすぎるのだ。

 音楽座ミュージカル「メトロに乗って」で主役の小沼真次を演じる広田勇二さんは、去年の浅田作品「ラブレター」でも感じたが、これほどぴたっとはまってる役者さんはいないと思った。
 現実の広田さんはモテる系だとは思うのだが、舞台に現れたときの、そういうモテ性とか、自らの身体性を消したたたずまいが素晴らしい。
 役者さんとしてのスペックをそのまま出しまくって登場したら、おそらく違和感を感じると思えるくらい、存在感のある方だ。
 敢えておっさん感をかもしだしながら登場し、歌に入った時、その説得力に観客は一瞬にしてわしづかみされてしまう。ベルカントともいえないし、外国のミュージカルの歌い手さんともちがう。
 日本語のことばが曲にのり、その意味を伝えながら、大ホールいっぱいにひびかしていく歌いぶり。
 これが日本のミュージカルのあり方なんじゃないかと思える歌唱を堪能できた。

 小沼財閥の次男坊である小沼真次は、父親への反発心から家を飛び出し、小さな衣料品会社に勤め下着のセールスを行っている。
 二十数年ぶりにクラス会に参加した帰り、地下鉄のホームで出会った、元担任の野平先生から、その日が兄の命日であることを知らされる。
 真次の兄、昭一は、三十年前のその日、地下鉄に身を投げて亡くなったのだった。
 そのときのことが急に脳裏いっぱいにひろがり、痛む頭をかかえながら地下鉄の階段を登ると、目の前にある光景は昭和39年、兄が亡くなったまさにその日の、新中野駅前の商店街だった … 。

 昭和39年。ALWAYSでも描かれた時代だが、そのシーンを表現する小道具や役者さんのセリフが、リアルになつかしい。「シェー!」ってやってた渡辺修也さんも知らないだろうが、昔の子供はほんとにやってたのさ。
 それにしても、敗戦からわずか20年足らずで、高速道路をつくり、新幹線を走らせ、オリンピックを成功させた日本人て、どんだけすごいのだろう。
 少ない知識で世界史をふりかえっても例が見当たらないし、現在、急激に発展していると言われる国々を思い浮かべても匹敵する国はない。
 オリンピックどころか、そのまま一気に世界二位の経済大国にまでかけあがった、奇跡的な国だ。

 

 
 ~ 19世紀の後半から始めた「近代社会へのいきなりの無理デビュー」から数十年、世界を相手に戦争をおっぱじめるという誇大妄想きわまりないような状況を全国民が支持し(支持したんですな)、その誇大妄想は20世紀半ばに米英ソらによってたたきつぶされてしまった。そして再び、社会をゼロから構築する仕儀となった。しかも、軍事的負担をほとんど持たなくてもいい近代国家という、一種の掟破りの状態で、経済大国として、勝ち進んでいった。 … 西暦でいえば、1950年代から60年代が、暴力的に発展していく時代であった。 (堀井健一郎『やさしさをまとった殲滅の時代』講談社現代新書) ~


 まさに「暴力的に発展」した国なのだろう。
 諸外国からは驚かれ、恐れられ、ワンダフルと言われ、クレイジーと言われた。
 そんな時代だからこそ、戦争で生きるか死ぬかの現場をくぐり抜けて生還してきた小沼佐吉は、学歴も家柄も関係なく、その才覚だけで身を立て名を上げ、小沼財閥をつくりあげた。
 おそらくその「暴力的な発展」のかげには、つらいを思いをした人もたくさんいただろう。
 真次は、そんな父の生き方に反発した。
 過剰な上昇志向、ここぞと言うときには容赦なく突き進んでいくやり方。
 部下は自分の手下であり、自分の言うとおりに動くコマだ。
 まして家族を大切にするなんて感覚はさらさらない。
 もちろん、その生き方は、小沼佐吉が意図的に選んだものだ。
 戦争で失われたたくさんの命の上に自分の生命が成り立っていることを思えば、のんきに小さな幸せを作っていく人生を過ごせるわけがない。
 やるだけやって、生きるだけ生きて、勝負しまくって、それで失敗するなら、それで生を終えるなら、それはそれでいい。
 そういう生き方こそが、死んでいった日本人へのせめても償いになる、それが生き残り者の責務だと考えた佐吉の、確信犯的生き方だ。
 しかし真次にはそれは我慢ならなかった。
 そのおかげで母は辛い思いをし続けた。
 そんな父の過剰な期待におしつぶされて兄は自殺した、と真次は思っている。

 小沼佐吉が大動脈瘤が破裂して危篤になっているというニュースが耳に入ってきても、真次は父の病院にかけつけようという気にはならなかった。
 そんな時、ふらふらと地下鉄の階段を登り、昭和39年の世界にタイムスリップしてしまう。

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推薦書フレーズ集(2)

2014年10月13日 | 大学入試

② 学習面

〈取り組み〉
・すべての科目に前向きに取り組み、成果をあげている。 
・すべての科目において日々の学習課題に積極的に取り組み、こつこつと努力を続けてきた。
・授業態度はきわめてまじめであり、意欲的に学習に取り組み、全教科にわたって安定した成績をおさめている。
・毎日の予習復習をかかさず、授業中は教員の話を一言も聞き逃すまいとする姿勢で、日々の学習に取り組んでいる。
・授業でわからなかった部分や興味をもった内容については、放課後職員室に質問に来たり、自分で調べ たりして理解に努めた。
・さまざまな面において知的好奇心に溢れている
・理解力が高く、短時間で学習効果を上げることができる生徒である。
・高校入学時から学習習慣が身についており、予習・復習をかかさずに授業に取り組んできた。
・基本的な生活習慣が身に付いており、学習への誠実な取り組みが成績にも現れている。
・好奇心が旺盛で、積極的に授業に参加し、入学時に比しても格段に学力が向上した。
・将来の目標をしっかりもっており、目標から逆算して計画を立て、それに向かって継続的に努力することができる生徒である。
・わからない問題は必ず質問して理解しようとし、その後は自分で演習問題を繰り返すという学習方法を確立している。
・当初伸び悩んだ英語も、自分なりの勉強法を確立し、学年が進むに従い着実に力をつけてきた。
 入学以来、学年トップクラスの成績を維持し、特に数学が得意で論理的思考力に優れている。
〈個別能力・教科〉
・理科や家庭科の実験・実習のレポートは非常に緻密で、考察は的確で深いと教科担当者の評価が高い。
・文章表現能力に秀でている。
・現象から本質を見抜こうとする探究心をもっている。理科の実験には主体的に取り組み、精密な分析を行った。
・文系科目を得意とし、文章読解や言語表現の能力はきわめて高い。
・特に、社会や歴史への興味・関心は強く、時事問題に詳しい。
・読書量も多く・自ら課題を見つけ解決しようとする意欲あふれる学習態度が見られ、地歴では、たびたび独創性豊かな充実したレポートを作成し、担当教諭を感嘆させた。
・特に、数学、英語については、よく勉学にはげんでいる。
・特に理数系の科目には強い興味関心をもち、よく勉学にはげみ、たいへん優れた成績をおさめている。

③ クラス・学校行事・部活動への取り組み

〈クラス・行事〉
・クラスの仕事も安心して任せることができた。他の人が敬遠しがちな仕事も、率先して気持ちよく引き受けたくれた。
・2年次、3年次と評議委員を務め、クラス全体をまとめ、修学旅行や文化祭などの行事にも積極的に取り組んだ。
・学校行事にも積極的に取り組み、とくに体育祭では、クラスの先頭となってみんなを鼓舞し、雰囲気をもりあげた。クラスリレーや綱引きといったクラス対抗種目での好成績は、彼のはたらきによるところが大きい。
・文化祭ではクラスの中心となって企画を進め、献身的なはたらきぶりでクラスをまとめた。
・ホームルームでは、文化祭、体育祭をはじめとする各行事において中心となって活動し、成功をおさめた。
・3年生の文化祭では、クラスの中心になって取り組んだ。模擬店材料の買い出しのだんどりや、店のレイアウト、販売役のシフト表の作成などを行い、クラス全体をよくまとまた。
・体育祭では、クラスの雰囲気をもりあげるとともに、選手としても中心となって活躍し、クラス総合優勝の原動力となった。
・生徒会副会長として、会長と協力して生徒会の様々な任務をこなしてきた。食堂に生徒の要望を聞く箱を設置し、個人の要望をくみあげ、日々の活動にいかそうとしていた。
・1年生では美化委員として校内美化に取り組み、教室の美化にもたえず気を遣い、クラスメイトが心地よく勉強できる環境をつくろうとしていた。
・2年次には選挙管理委員会として、生徒会役員選挙の運営をつつがなく実行できた。
・2年次には、旅行委員として修学旅行のしおり作成に携わり、自由行動の企画に貴重な情報提供を行った。

〈部活動〉
・部活動では、3年間○○部に所属し、毎日の練習に積極的に取り組んだ。
・3年間○○部に所属して毎日の練習に励み、体力や精神力を養った。
・3年間休みなく練習に参加し、まじめな練習態度は他の部員の模範となった。
・その真面目な練習姿勢は、同級生からはもちろん、下級生からの大きな信頼をおかれている。
・もって生まれた高い運動能力と、それを上回る日々の練習の成果で、2年次よりチームの中心として活躍した。
・彼の一言で部の雰囲気を明るく盛り上げることもできる貴重な存在である。
・主将として部をまとめる一方で、常に自らへの厳しい課題を設け、たゆみない努力を続けてきた。その姿勢は他の部員の模範となり、後輩たちからも大変慕われている。
・部活動でもチームの中心として活躍し、3年次には関東大会にも出場した
・2年生の秋からは、部長として部をまとめ、夏の大会では、県ベスト4に入る成績をおさめた。
・部活動の運営にもたずさわり、部長を助けて部活動を盛りたてた。また、後輩の指導にも熱心で、下級生の信頼も厚かった。
・サッカー部に所属して毎日のトレーニングを欠かさず、FWとして活躍した。
・陸上競技部では長距離の選手として活躍し、2年次には関東大会にも出場した。毎日練習記録をノートに記し、練習内容ばかりか自身の精神状態も分析し客観化しながら、記録の向上に努力してきた。
・部長として部をとりまとめた。顧問と部員達との板挟みで悩んだ時期もあったようだが、部員たちの話を聞いたり、あるいは監督の気持ちを伝えたりして、最後にはチームをまとめることができ、県ベスト4に入る結果を残せたことは、本人にとって大きな自信になっている。
・練習中も、試合中も常に大きな声でチームを鼓舞し、練習後の片付けやグラウンド整備も率先して取り組んできた。選手としては十分な出場の場は与えられなかったものの、同級生はもとより、後輩達からも大変慕われ、チームの精神的な支えとなっている。

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推薦書フレーズ集(1)

2014年10月13日 | 大学入試

人柄・人間性

〈基本的生活習慣〉
・基本的生活習慣が確立し、入学以来皆勤を続けている生徒である。
・気持ちの良いあいさつをかかさず、周囲の雰囲気を明るくする性格の生徒である。
・つねに礼儀正しく身だしなみが整っている
・何事も計画的に取り組み、見通しを立てて行動し、規則正しい生活を保っている。

〈明るい・行動的〉
・学業、部活動、学校行事など、学校生活全般にわたり前向きに取り組み、成果をあげてきた生徒である。
・つねに明るく朗らかで、クラスの雰囲気を明るくする生徒である。
・いつも生き生きとした表情で物事に取り組み、周囲から好感を抱かれている。
・何事にも意欲的に取り組む姿勢をもち、学校生活のあらゆる面で成果をあげている。
・明朗活発な性格で、誰とでも公平に接することができる。
・細かいことにくよくよせず、何事にも前向きに取り組んでいく姿勢をもっている。
・気持ちの切り替えがしっかりとでき、失敗したことを次へのステップと位置づけ、前に向いて進んでいける生徒である。
・何事にも興味をもち、常に新しいことに挑戦する。
・常にグループの中心として温かい雰囲気をつくり、クラスを盛り上げるムードメーカーとなっている。
・物怖じしない性格で、行動的である。

〈リーダー性〉
・説得力のある言葉を周囲を引っ張っていく力を持つ、頼りがいのある存在である。
・何ごとにも先頭に立って取り組む姿勢をもち、クラスメイトから慕われている。
・しっかりとした自分の意見を持っていて、主張すべきときには主張することができ、同時に他人の意見を尊重する姿勢をもっている。
・視野が広く、先を見通して物事をとらえることのできる生徒である。
・相手の立場に立って物事を考えることができるため、友人からの信頼も厚い。
・穏やかな性格で、だれとでも公平に接することができる。

〈協調性〉
・その場の雰囲気を明るく盛り上げ、他人に対する気遣いを忘れない。
・明るく穏やかな性格で、他人の立場に立って物事を考えることができ、友人からの信頼も厚い。
・自分の利害に固執せず、多面的に物事を考えて公正に判断して行動できるので、ホームルームでは一目おかれている。
・集団内における自分の役割を的確につかみ、それを快く果たそうとする姿勢をもっている。
・責任感が強く、やりはじめたことは、最後まできちんとやり通そうと努力する。
・明るく活動的であり、だれとでも公平に気軽に接することができ、友人も多い。

〈まじめ・堅実な取り組み〉
・何事にも腰を落ち着けてじっくり取り組むことができる。
・責任感が強く、与えられた仕事は最後までやり通すそうと努力する。
・集中力があり、細かな作業なども熱心に取り組み、最後までやり通そうとする。
・何事に対しても手を抜くことなく、誠実に取り組んでゆく生徒である。
・クラスの仕事を安心して任せることができる。
・他の人が敬遠しがちな仕事や面倒な役割でも、気持ちよく率先して取り組むことができる。
・着実に一歩一歩進んでいく姿勢で何事にも取り組んでいる。
・几帳面な性格でこつこつと物事に取り組むことができる。
・現状に安易に妥協せず、さらに良いものを求めて工夫をする姿勢を持っている。
・自分に与えられた役割を最後まで責任もって成し遂げることができる。
・現状に安易に妥協せず、さらに良いものを求めて工夫する姿勢をもっている。
・簡単に結果が出ないことにも、あきらめることなく堅実に取り組んでいく粘り強さをもっている。
・何事にも安定感がある。
・目立たないながら芯の強いものをもっている。

〈落ち着いている、その他〉
・非常に穏和で周囲への配慮が行き届く性格である。
・ものに動じないタイプである。
・つねに周囲の状況を判断し落ち着いて行動できる生徒である。
・表面は落ち着いてもの静かに見えるが、根は明るく、だれとでも打ち解けることができ、仲間に頼りにされる人物である。
・裏表のない性格で、何事に対しても黙々と努め励んでいる。
・落ち着いていて物静かではあるが、しっかりとした自分をもっている生徒である。
・自分の利害に固執せず、多面的に物事を考えて公正に判断して行動できるので、ホームルームでは一目おかれている。
・目先のことにとらわれず、大局的に状況を判断することができる。
・人間味のある生徒である。
・独特の観点をもっている。

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東日本吹奏楽大会

2014年10月12日 | 日々のあれこれ

われらが男祭り仲間、慶應義塾志木高校さんが、東日本吹奏楽大会で金賞を受賞しました!

おめでとうございます!!

がっつりあやかりたいと思います!!!

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弱者の戦略(2)

2014年10月11日 | 学年だよりなど

  学年だより「弱者の戦略(2)」


 自宅浪人しながら早稲田大を目指していた笠見未央氏には、過去問こそが勉強の指標だった。
 過去問を解き、出題の形式や傾向を知る。自分の足りない部分を見つけ、それを必要な分だけ補っていく。


 ~ 「どんな問題でもかかって来い!」と学力に自信がある人なら、過去問分析など小賢しい戦法だろう。だが、弱者が合格最低点をGETするには、敵を知らなければならない。
 長嶋茂雄が監督をやっていた頃の巨人軍は、他球団から4番打者を集め、最強の布陣をとっていた。その巨人軍に勝つために、相手の弱点を徹底的に分析する「ID野球」という弱者の戦法をとったのは、野村克也監督率いるヤクルトだった。
 野村監督と古田敦也捕手は、相手を裸にするためにミーティングやビデオ分析を重ね、巨人と互角以上の戦いを進めた。過去問中心主義は、弱者のゲリラ戦法である。敵の分析こそが命だ。
 偏差値は過度に信じないほうがいい。イチローはシーズン目標を打率重視の「首位打者」ではなく「200本安打」に置いていた。「首位打者」はつねに他人の成績を気にしなければならないが、逆に「200本安打」は数字の積み重ね、自分との戦いで、「首位打者」よりは安定した目標になる。打率は下がるが、安打数は減らない。
 偏差値は他の受験者の動向に左右される数値である。受験生も、偏差値が基準になる模試の判定に左右されていては、精神が参ってしまう。「過去問で合格最低点を確実に取る」というシンプルな目標は、受験生に安心感をもたらす。 (笠見未央『難関私大・文系をめざせ!』高陵社書店) ~


 このような勉強は、むしろスポーツに近づいていく。
 試合に勝つために必要な、技や筋力をつけるトレーニングのようなものだ。
 何の競技に出場するかで、どんな相手と闘うかで、トレーニングの方法も内容も変わってくる。
 日本ハムの大谷翔平選手のような身体と運動能力をもっていれば、おそらくどんな競技でも一流になれるだろうが、われわれは何十年に一人の逸材ではない。
 ぎりぎり勝つための戦略にのっとる必要がある。
 もうひとつ、弱者の戦略として大事なのは、練習量だ。
 「ランチェスター法則」という軍事作戦の戦略を公式化した考えがある。
 その第二法則は、「攻撃力=兵力数2×武器性能」と表されるが、現在は企業活動の戦略にも応用されている法則だ。
 栢野克己氏は、企業の戦略ばかりか、人生そのものに適用できる法則だとし、
   「 y(人生)=a(素質)x(時間)2+b(過去の実績)  」
 と表した。
 成果を出したかったら「倍の努力をしろ」という言い方がある。
 法則にのっとれば、時間は2乗して考えればいいので、たとえば2時間やっている人の倍の成果を出そうと思ったら、2×√2=2.828時間、つまり3時間弱やればいい。すると2時間やっている人の倍の成果が出ることになる。
 3時間半やれば6時間分の、4時間やれば実は8時間分の成果があがっているのだ。

 

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アバウト・タイム 愛おしい時間について

2014年10月09日 | 演奏会・映画など

 21歳の誕生日、ティムは父親から重大な秘密を打ち明けられる。
 この家の男には、特別な能力が備わっている。それはトラベリングタイムだ、と。
 ただし、未来に行くことはできない。行けるのは過去だけだ。
 やりかたは簡単だ。暗いところにいって、クローゼットの中でもトイレでもいいし、光のあたらないところで、両手を握りしめて念じさえすれば、いきたい過去にもどれる … 。
 
 なんと簡単なのだろう。デロリアンも洗濯機もいらないし、ラベンダーの香りも必要ない。
 ティムはさっそく失敗したパーティの夜にもどる。
 ひっくりかえしてしまったテーブルのそばを気をつけて歩き、キスしそこねた女の子とみごとしおおせる。
 就職してロンドンに出てからは、試行錯誤しながらこの力を使い、見事彼女をゲットする。
 もちろん万能ではない。
 過去を修正して現在にもどってくると、当然のことながら設定が変わっている。
 自分で期待した方向に変わってないことも多く、その場合は再度過去に行き、微調整しなければならない。
 交通事故にあった妹を過去にもどって救うと、その結果予想もしなかった別の不幸が起こったりしている。
 万能ではないから、観ている側はタイムトラベルにも、いつのまにか違和感がなくなっていくのだろう。

 万能のタイムトラベルなどないのだ。
 ただ、ほんの少し過去がちがっていたなら … 。 
 コンビニのおねえさんに、サンキュって言えてれば … 。
 落ち込んでる友達に「どうした?」って一声かけてれば … 。
 飛ばしてしまった子供の風船をとってあげてたら … 。
 それだけで、その後の人生の展開はけっこう変わっていたにちがいない。

 未来を作るのは結局、毎日のちょっとしたことを大切にすること、そして自分の身に起きたことを自分がどうとらえるかにつきるのだ。
 こう書いてしまうとあまりに凡庸な気づきにしか見えないが、おそらくこの作品を観ている人の多くが、それを心から実感したのではないだろうか。
 そういう状態になった後半、ティムと父親とが海岸を並んで歩いているだけのシーンに、気づくと涙があふれている。

 私達も、毎日タイムトラベルしてるのだ。
 昔の自分を思い出し、そうかあの時はこうだったんだ、そのおかげで今があるんだと気づいたときに過去は変わってる。
 過去を変えることはできる。私達は時折タイムスリップして、過去を変えてきている。
 暗い部屋で拳をにぎりしめなくても。
 自分の過去が愛おしいのと同じように、自分をとりまく人々の思いに気づくと、なお人生は愛おしい。

 忙しいとか、思うようにならないとか嘆く前に、一度立ち止まって見回してみたらどうだ。
 そんなとげとげしい顔してないで、家族や友人の笑顔を思い出してごらん。
 神様がそんなふうに自分をシネプレックス新座に導いてくれたに違いない。
 なんか昨日から、志望理由書や推薦書の添削の言葉がやさしく書けてる気がする。

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応援

2014年10月07日 | 日々のあれこれ

野球決勝戦の応援にいってきました。

残念ながら、5対8で惜敗しました。

応援ありがとうございました。

 

 浦和学院さんの応援のグレードははんぱなかった …

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弱者の戦略

2014年10月06日 | 学年だよりなど

    3学年だより「弱者の戦略」

 「本番に強い人」という言い方がある。
 傍からみればそう表現するしかないような場合でも、おそらくそう言われた当人は、特別自分が「本番に強い」と感じているわけではないことがほとんどだ。
 その人にとっては、本番の出来は意外ではなく、自分なりに手応えを感じていたはずだからだ。
 本番に向けての適切な準備を積み上げていきさえすれば、その途上ではなかなか結果が伴っていなくても、本番ではきちんと形になる。
 むしろ本番の前段階では、きちんと失敗しておくこと、自分の弱点を出し切っておく方がいい。
 自分の失敗を客観化することで、「上から目線」でミスを見ることできる。
 先日「合格体験談」を語ってくれた先輩たちも皆、模試の判定は気にしなくていいと言っていた。
 判定の悪かった模試は、自分の弱点がはっきりと現れた結果であることを表す。
 それを自分で補いさえすれば、必然的に本番では同じミスはしない。
 とくにセンター型の模試については、徹底的に復習を重ねて、同じ問題が出たら絶対間違わないようにしないといけないだろう。
 また、模試は入試ではないという当たり前の一面もある。
 最終目標は模試でいい判定を出すことではなく、志望校の合格最低点をクリアすることであるというシンプルな事実を忘れてはいけない。
 過去問を解いて6割~7割の点数がとれる自分になるにはどうすればいいかという戦略だ。


 ~ たとえば早稲田の文系学部を受験するなら、6割5分から7割得点できれば合格できる。早稲田の文系学部を狙うなら、赤本を解き、厳しく自己採点し、間違い直しを厳密にすればよい。4割が4割5分、4割5分が5割と、波があるのは仕方ないが着実に点数は上がってゆく。敵は他の受験生ではない。入試問題なのだ。偏差値より合格最低点を気にしよう。
 過去問は受験生の弱点をあぶりだす。足つぼマッサージが内臓の悪い部分を教えるように、過去問はウィークポイントをクッキリ明確にする。英語のイディオムが弱ければ補強すればよいし、日本史の戦後史が弱ければ、歴代内閣ごとに詳細な年表を作ってみればよい。
 憧れの早稲田大学という背広を着こなせる体型を作りあげるために、過去問を解いて、無駄な贅肉を削ぎ落とす作業を続ければ合格できる。過去問を解けば、早稲田の問題という背広に、自分の身体がフィットしてゆく過程が体感できる。そのうち早稲田の問題が、自分の体型に合わせて作られたオーダーメードの背広のように思えるはずだ。 (笠見未央『難関私大・文系をめざせ!』高陵社書店) ~


 圧倒的に頭のいい人、どんな問題が出ても対応出来るというぐらいの力を持った人なら、志望校対策などする必要はない。
 しかし我々凡人が、これだけのことをすれば必ず合格できるという情報が目の前にありながら、あえてそれを利用しないのは、時間の無駄遣いと言わざるを得ない。

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休校

2014年10月05日 | 日々のあれこれ

台風のため、明日(6日)は臨時休校です。みなさん、しっかりおうちで勉強して下さい。

吹奏楽部員は、あさって(7日)の朝8:20に小講堂集合です(バスが着かない人はいいです)。

 

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関東大会

2014年10月04日 | 日々のあれこれ

本校野球部が、今日の準決勝に勝ち、関東大会出場を決めました。

明日の決勝は、初めての秋の応援です!

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