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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

2014年01月20日 | 日々のあれこれ

 コンクールの課題曲が発表され、楽譜が届くと、何人かの先生方と、どうですか今年は、う~ん、微妙ですね、これというのがないですね、今年の○番はやりようがないね、○番はほんとは手を入れないといけない部分があるね、あえて選ぶとすれば○番かな … などという会話が繰り広げられるのが毎年の常で、今年はこれとこれが音楽的にすばらしいですね、やりたい曲ばっかだよ、というような方向性での会話はなかなか出ないものだ。
 いい身分だよね、自分で作らない側は。
 でも、しょうがない。何言われたって。課題曲になれば、とにかくたくさんの学校に演奏してもらえるし、作曲者自身も名前が売れ懐も潤うはずだから、多少何か言われるくらいは我慢してもらわないと。やる方だって、莫大な時間とお金と労力をつぎ込むのだから言う権利はある。
 それに、対象となる曲が多いとは言えないが、いい作品は「いい曲」と扱われるのだ。
 新人戦は、過去の課題曲を任意で選び演奏することになっているが、そこで演奏される作品はやはりそれだけ音楽として評価されているものと言える。
 
 センター試験の問題も毎年、「なんだよ今年の問題は」と言われる運命にあるのはしかたないと思う。
 なので、季節物と思ってもらっていいけど、軽く言っておきたい。
 まだ現代文しか解いてないけど、センスが悪い。いやたちが悪いと言った方がいいかな、なんか調理の仕方がおかしい。素材もだけど。
 板長が変わってずいぶん味が落ちた。

 評論を読み始めて驚いたのは「棒読み」の「棒」が漢字問題になっていたことだ。
 いや、出してだめってことないけど、どうなの。何をテストしたいのだろう。
 「棒読み」という語彙? 聞いてもいいけど、高校までの勉強の仕上げで、この問題ですか。
 小学校のワークブックじゃん。
 選択肢は次の五つ。①窮「乏」、②痛「棒」、③「膨」張、④無「謀」、⑤存「亡」。
 正解は、座禅をするときに背中を叩かれるあの「棒」のことで「痛棒」だ。
 日本人なら誰もが知ってないといけない単語であり、国語の力を測る設問として大変練られた良問である … わけないやないかっ。
 消去法で解けばいいという発想なのだろうか。

 映画の最初のシーンを観て、この先大丈夫かなと心配し、その予感の通り期待外れだったと思わざるを得ない作品にあたることがある。
 もちろん、いい意味で裏切られることもある。なんか冒頭のシークエンスがツメ甘いなあと思ったのが、最後に重要な伏線だったと気づいたりとか。
 テンポ感がおかしいのは、最後までいっても大体ダメだけど。
 課題曲の冒頭で音をはずしたり、ピッチがあってなかったりするバンドが、自由曲だけ感動的だったという例はまずないのと同じだ。いかん、この例えはつっこまれる。

 それにしても、人生を決める試験で「棒読み」で「痛棒」ですか。
 ちなみに本校の入試問題で、誰かがこの問題つくってきたら、おれは全力で阻止すると思う。
 問題作成者としてあたま良さそうに見えないからやめようよって説得するだろう。
 
 「棒」に深い意味があるとは思えないのだ。
 まさか背景に安部公房があるのか? そんなことないな。
 漢字一つぐらいでこんなにカッカする自分がおかしいのだろうか。
 「神は細部に宿る」。
 全文を読み、設問を解いても、違和感は消えない。
 ちゃんと読めてる選択肢なのだろうか。
 この問題でも、受験生の成績は大体は正規分布にはなるだろうが、それでもよく出来る子が納得するかな。
 問3とか、問6もけっこう怪しいと思うのだが。
 ただ、自分の読解力の方に問題があるかもしれないので、もういっかいよく読んでから、文句言おうっと。

コメント
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