模試の古文に「浮舟」の話が出た。『源氏物語』の第3部「宇治十帖」に登場する女性。細やかな気遣いができる一方で対女性にはなかなか決断できない薫大将と、気持ちのままに数々の女性とつきあってしまう匂宮という、二人の男性との愛に悩み、宇治川に入水する悲劇のヒロインである。授業で読んでいる「こころ」では、下宿先の「お嬢さん」「私」「K」の三角関係を読み、家では、白石一文『心に龍をちりばめて』を読んだ。ヒロインが二人の男性との関係を模索しながら自分の生き方を選んでいく話である。政治家をめざすエリートと元やくざと絶世の美女という、こてこてのお話でありながら、通俗に陥りすぎることなく、胸のすくような物語になっていた。平安、明治、現代と三角関係のお話は小説になりやすい。たまたま女一人男二人の三作品だったが、たとえば少女漫画だと女二人男一人のパターンもあるのだろうか。男1女1なら、好きか嫌いか、うまくいくかいかないか、つきあうか別れるか、の単純構造なのだが、この第3の人物の登場によって物語がうまれ始めるのが、人生というものなのだろう。ひょっとしたら音楽も、楽曲と演奏者という一対一の関係に、なんらかの第3項を設定することが必要なのだろうか。書いてる今思いついたことだが。
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