サロマはスリランカの男性用衣類です(北海道に同じ名前の湖がありますが、まったく関係ないようです)。
衣類ではなく、最初「服」と書こうとしたのですが、これを服と呼んでいいのか、判断に迷いました。木綿の布を筒状に縫い合わせただけの、極めて簡単な構造をしているからです。熱帯地方に、これに似た衣装は数多くありますが(衣装といっても単に腰に巻く布一枚ですが)、筒状になっているのは珍しいと思います。
非常にシンプルな構造ではありますが、サロマはもともとスリランカの正装としても通用していた衣装のようです。で、これがかなりの優れもの。
着用時には下半身を筒状部分に通し、ウェスト前部をたたんで合わせてプリーツを作ります。で、上端部分を外側に折り、何回か巻き込んで腹圧と摩擦で固定します。ズッコケてしまうかも、と心配な人はその上からベルトを締めても良いことになっていますが、ちょっとカッコ悪いです。
上下と裏表はありますが、前と後ろがありません。どこでも前であり、どこでも後ろであります。ですから座るときにお尻の下になる部分が毎回異なる可能性が高く、体重がかかって傷む部分が毎回ズレて平均的に擦れるため、長持ちするんです。
しかもフリーサイズ。メタボで胴回りが増加傾向にあるお父さんにはうれしい安心設計。
プリーツを作るため前部の生地に余裕が生じ、歩行時にも足が自然に上がって邪魔になりません。さらに身体を大きく動かす畑仕事の時などには、裾が邪魔にならないようにミニスカートのように短くしたり、後部の裾を股の下から前に持ってきてウェスト部分に巻き込んで短パン仕様にすることもできます。
サロマはパジャマとしても機能します。寝床に入り、ウェストをゆるめてリラックス。気温が高くて寝苦しい夜に少々寝相が悪くなっても、筒状なのでお腹周りが露わになることなく、寝冷え予防になります。
私はサロマを10年以上にわたって愛用しております。外出する予定の無い休日など、下半身はサロマに包まれていることが多い。そんな時に我が家を訪問して、初めてサロマを見た人はたいていビックリします。
「なんでスカートなんかはいてるの?」
サロマ着用の図。雰囲気的にはスカートというよりも化粧まわしのようであります。
昨日買ってきたサロマ着て手作りセンベイでもつくるかー。
よいしょっと、サロマは足を突っ込むだけでいいから、
履くのも超楽だよなーー
あれあれーーなんかネバネバして足にからんでくるぞーー。
それになんでこんなに長いんだ!スゲー引きずるじゃん。
よいしょっと、
あーーー邪魔臭くて、ぜんぜん前に歩けないぞ!なんでだ!
タグにはなんて書いてあるんだ、
あちゃーSAじゃなくてNOになってる、
これはサロマじゃなくてノロマだったーーー。